2026年、日本競馬の地殻変動。新世代の英雄が砂と芝の頂点を目指し、歴史が生まれる瞬間を予測する。
2025年の競馬シーンは、世代交代と新英雄の誕生で幕を閉じた。有馬記念を制したミュージアムマイル、天皇賞(秋)覇者マスカレードボール、ダート界の新星ダブルハートボンドらが勢力図を塗り替える中、2026年を迎える。
本レポートは、2026年上半期(フェブラリーステークスから宝塚記念まで)のJRA・G1全12競走を、前年結果、血統、コース適性、成長曲線を分析し、勝者を予測する。
🗓️ 2026年2月 | 📍 東京競馬場 ダート1600m
「ポスト・レモンポップ」時代の砂の女王戴冠
JRA年明け最初のG1。東京ダート1600mは芝スタート、長い直線、坂が特徴。2025年末に絶対王者レモンポップが引退し、様相が一変。
フォーエバーヤングの海外遠征が確実視される中、国内ダートマイル路線はダブルハートボンドが中心。牡馬古豪を凌駕するポテンシャルと上昇度を持つ。
予想優勝馬: ダブルハートボンド
🗓️ 2026年3月 | 📍 中京競馬場 芝1200m
スプリント路線の「絶対王者」の確立
春のスプリント王決定戦。2025年覇者のサトノレーヴが連覇を目指す。好位から抜け出す王道の競馬で中京コース適性を証明。ロードカナロア産駒として円熟期に入り、安定感は抜群。
予想優勝馬: サトノレーヴ
🗓️ 2026年3月末〜4月 | 📍 阪神競馬場 芝2000m
中距離最強馬決定戦と世代間闘争
2025年天皇賞(秋)を3歳で制したマスカレードボールが中心。現役最強クラスのスピード能力を持ち、4歳春で馬体が完成されると予想。機動力と底力が試される阪神内回りコースも問題にしない。
予想優勝馬: マスカレードボール
🗓️ 2026年4月 | 📍 阪神競馬場 芝1600m
早熟の天才少女と血統の壁
2025年阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)勝ち馬スターアニスが圧倒的な本命。父ドレフォン産駒で早期完成度が高く、マイル戦が適性。阪神JFでの着差以上の完勝は、完成度とスピードの絶対値でライバルをリードしていることを示す。
予想優勝馬: スターアニス
🗓️ 2026年4月 | 📍 中山競馬場 芝2000m
「ステイヤーの血」が目覚める時
2025年ホープフルステークス(G1)無敗制覇のロブチェンが世代をリード。父は菊花賞馬ワールドプレミアだが、2歳G1を制したスピードは非凡。ホープフルSと同じ中山2000mは最大の舞台であり、コントレイルやイクイノックス級の「怪物」の可能性。
予想優勝馬: ロブチェン
🗓️ 2026年5月 | 📍 京都競馬場 芝3200m
新旧ステイヤーの頂上決戦
新時代のステイヤーとして2025年菊花賞馬エネルジコに注目。前年の菊花賞馬は天皇賞(春)で好走率が高く、3000m超の実績は武器。連覇を狙うヘデントール、有馬記念馬ミュージアムマイルがライバルだが、世代レベルの高い4歳世代の勢いを重視。
予想優勝馬: エネルジコ
🗓️ 2026年5月 | 📍 東京競馬場 芝1600m
3歳マイル王決定戦
朝日杯FS覇者カヴァレリッツォが最大目標とする可能性が高い。皐月賞からの路線変更、あるいはここ一本に絞った場合、東京マイルは絶好の舞台。朝日杯で見せた末脚は東京の長い直線で真価を発揮する。
予想優勝馬: カヴァレリッツォ
🗓️ 2026年5月 | 📍 東京競馬場 芝1600m
マイル女王の凱旋
2025年覇者アスコリピチェーノが連覇に挑む。昨年の大外一気の末脚は、東京マイル適性が現役牝馬No.1であることを証明。この路線は女王が長く君臨する傾向があり、彼女の優位は揺るがない。2025年オークス馬カムニャックが参戦すれば面白い存在。
予想優勝馬: アスコリピチェーノ
🗓️ 2026年5月 | 📍 東京競馬場 芝2400m
「魔の距離」2400mへの挑戦
桜花賞で対抗としたギャラボーグを本命に推す。桜花賞本命スターアニスが短距離血統に対し、ギャラボーグは1800m戦での勝利実績があり、距離延長で逆転可能と見る。中長距離を見据えた育成背景もプラス。
予想優勝馬: ギャラボーグ
🗓️ 2026年5月 | 📍 東京競馬場 芝2400m
競馬の祭典、世代最強の証明
皐月賞本命のロブチェンは、ダービーでこそ真価を発揮する。父ワールドプレミアから受け継いだスタミナにより、2400mへの距離延長は歓迎。スピードとスタミナを兼ね備え、「無敗の二冠馬」となる資格を持つ。
予想優勝馬: ロブチェン
🗓️ 2026年6月 | 📍 東京競馬場 芝1600m
春のマイル王統一戦
現役最強マイラー、ジャンタルマンタルの牙城は揺るがない。2025年安田記念とマイルCSを連覇した実績は圧倒的。他路線への無理な挑戦せず、ここを目標に仕上げてきた場合、死角は皆無。
予想優勝馬: ジャンタルマンタル
🗓️ 2026年6月 | 📍 阪神(または京都)競馬場 芝2200m
上半期の総決算、グランプリ
2025年有馬記念覇者、ミュージアムマイルが春のグランプリも制圧する。有馬記念で見せたタフなレースぶりは、消耗戦になりやすい宝塚記念への適性を示す。父リオンディーズ、母父ハーツクライの血統背景も、底力が問われる舞台に最適。マスカレードボール、クロワデュノールとの「黄金世代」三つ巴の対決が期待される。
予想優勝馬: ミュージアムマイル
2026年上半期のJRA・G1戦線は、「黄金世代(現4歳)」の完全支配、ダート界の新女王誕生、そして怪物ロブチェンの二冠ロードという3つの大きな潮流で支配されると予測。このシナリオ通りに進めば、日本競馬はかつてないほどの「強者の時代」を目撃することになる。
| 開催月 | レース名 | 予想優勝馬 | 根拠となる主要因 |
|---|---|---|---|
| 2月 | フェブラリーS | ダブルハートボンド | レモンポップ不在の混戦を断つG1級のスタミナと二枚腰。 |
| 3月 | 高松宮記念 | サトノレーヴ | コース実績と充実期にある6歳馬の安定感。 |
| 3月 | 大阪杯 | マスカレードボール | 天皇賞(秋)で見せた現役最強クラスの2000m適性。 |
| 4月 | 桜花賞 | スターアニス | ドレフォン産駒の卓越したマイル適性と完成度。 |
| 4月 | 皐月賞 | ロブチェン | 無敗のG1馬。中山2000mへの適性とステイヤーの底力。 |
| 5月 | 天皇賞(春) | エネルジコ | 菊花賞馬の成長力。長距離戦における世代交代。 |
| 5月 | NHKマイルC | カヴァレリッツォ | 朝日杯覇者のスピード。東京マイルへの適性。 |
| 5月 | ヴィクトリアM | アスコリピチェーノ | 昨年の覇者。東京マイルでの絶対的な強さ。 |
| 5月 | 優駿牝馬 | ギャラボーグ | 距離延長で逆転。1800m実績と育成背景からの推察。 |
| 5月 | 日本ダービー | ロブチェン | ワールドプレミアの血が騒ぐ距離延長。二冠達成へ。 |
| 6月 | 安田記念 | ジャンタルマンタル | G1・4勝の実績。マイル界の絶対王者。 |
| 6月 | 宝塚記念 | ミュージアムマイル | 有馬記念覇者の貫禄。タフな非根幹距離への適性。 |
Dec 31, 2025• N…