2026年最新論争:フィロステファニ・プロメサアルムンドの故障から見る「3歳馬の斤量57kg」見直し要求
2024年にJRAが3歳牡馬の負担重量を56kgから57kgに引き上げて以降、クラシック有力馬の故障が頻発し、論争を呼んでいます。アルテミスS勝ち馬フィロステファニや良血馬プロメサアルムンドの故障事例を挙げ、中山馬主協会・監事の犬塚悠治郎氏(ぐりぐり君)が斤量見直しの必要性を提言。競馬ファンは斤量増の背景にある「騎手問題」や「高速馬場」に議論の焦点を当てています。
この記事の要点
- 3歳有力馬フィロステファニ、プロメサアルムンドらクラシック候補に屈腱炎や骨折が相次ぎ、現役引退に至るケースが発生している。
- JRAは2024年度より、3歳牡馬およびセン馬の負担重量を56kgから57kgへ1kg増量する変更を実施した。
- 中山馬主協会・監事の犬塚悠治郎氏(ぐりぐり君)は、未成熟な馬への1kg増量が負担になっているとして、春のクラシックシーズンまでの斤量見直しを提言している。
- 競馬ファンからは、斤量増量の真の目的は「騎乗機会確保のための騎手の体重問題」にあるという指摘や、「高速馬場や虚弱な血統が根本原因ではないか」という反論が多数寄せられている。
- 理化学研究所の発表では「1kg=2馬身差」というデータが存在し、馬への負担が無視できないレベルである可能性が指摘されている。
クラシック有力馬に故障が頻発:フィロステファニや良血馬の引退
2026年に入り、中央競馬では3歳クラシック路線の有力馬の故障が相次いで報告されています。これらの事態を受け、負担重量(斤量)のあり方を巡る議論が再燃しています。
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- 2025年10月のアルテミスステークス(GⅢ)を勝利した牝馬フィロステファニは、重度の屈腱炎を発症し、デビューわずか2戦で現役を引退しました。
- 名牝アーモンドアイの仔である良血馬プロメサアルムンドも、新馬戦後に右前脚橈側手根骨を骨折しています。
- その他、ショウナンハヤナミをはじめとするクラシック有力候補にも故障が発生しています。
馬主側からは、これらの故障の頻発は、2024年度から変更された3歳馬の負担重量増と関連があるのではないか、という指摘が挙がっています。
3歳牡馬の負担重量はなぜ57kgに増量されたのか?
JRAは2024年度より、3歳馬の負担重量を変更しました。牡馬およびセン馬は57kg、牝馬は55kgが基本となり、牡馬・セン馬については前年の56kgから1kgの増量となりました。これにより、若駒ステークス(L)やスプリングステークスなどのクラシックトライアル競走の負担重量も56kgから57kgに引き上げられています。
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JRAは国際基準に近づけることを変更の理由としていますが、この変更が馬の故障リスクを高めているのではないかという懸念が生じています。
負担重量「57kgへの増量」が故障の主要因か?(馬主側の主張)
中山馬主協会の監事を務める犬塚悠治郎オーナー(ぐりぐり君)は、クラシック有力馬の相次ぐ故障を受け、負担重量の見直しをJRAに提言しています。彼の主張は、わずか1kgの増量であっても、完全に成長しきっていない若駒にとっては「相当堪える」という点にあります犬塚悠治郎オーナー(ぐりぐり君)のブログ。
- 主張:春のクラシックシーズンまでは、牡馬は56kgで出走させ、牝馬の斤量についても再考すべきである。
- 背景:近年、レースのレベルが向上し、馬にかかる負担がすでに大きい中で、斤量増がさらに負荷をかけているという認識。
- 目的:未来を担う若駒たちを故障から守るため、「馬ファースト」で物事を考えるべきだとしている。
「たった1kg」が未成熟な馬に与える影響の大きさ
一般的に、競走馬の体重が450kg~550kg程度であるのに対し、1kgの増量がどれほどの影響を持つのかという疑問が競馬ファンからも出ています。これに対し、競馬界の一般的な認識や研究データが示されています。
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- 理化学研究所の発表によると、「1kg=2馬身差」というデータが存在し、馬体全体にかかる負担として考えると、その影響は無視できないという意見があります理化学研究所の発表(出典不明)。
- 特に、成長途上の3歳馬にとっては、たった1kgの増量が故障発生に影響する可能性は否定できないという見方が存在します。
斤量以外の要因を巡る議論:「高速馬場」「血統」「調教」問題
斤量増に反対するファンや専門家からは、「故障の真の原因は別にある」という反論が集中しています。議論の焦点は、日本の特殊な競馬環境や血統、育成方法に向けられています。
「虚弱血統の淘汰」論と馬場適性の課題
斤量増を擁護する立場からは、「虚弱な血統の馬が淘汰されるのは良いこと」という厳しい意見も出ています。彼らの主張は、日本の高速馬場とスピード血統偏重が、タフネス(頑丈さ)を欠いた馬を生み出しているというものです。
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- 高速馬場説:馬場が軽すぎるためスピードが出過ぎ、まだ身体ができていない若馬に過剰なダメージを与えているという指摘が多く、高速馬場こそが故障の元凶であるという意見が有力です。
- 血統説:サンデーサイレンス系をはじめとする特定の血統が支配的になり、「虚弱で軽い馬場しか走れない」馬が増えた結果ではないか、という指摘もあります。
- 欧州との比較:欧州では58kgといったより重い斤量で、かつ重い馬場(タフな芝)でレースが行われていることから、単純に斤量だけを問題視するのは不適切であるという意見もありますが、日本の環境と欧州の環境を同一視すべきではないという反論も根強くあります。
調教や調整の技術的な問題
また、馬の体質や血統の問題ではなく、厩舎側の調整不足や調教方法に原因があるという指摘も見られます。国際的な基準から見て日本の調教方法が甘い、あるいは人手不足によって適切なケアができていない可能性を指摘する声もあります。
斤量変更の真の目的と今後の課題
JRAが負担重量を引き上げた背景には、「国際基準化」という表向きの理由以外に、日本の騎手を取り巻く深刻な問題があることが指摘されています。
騎手の体重問題が斤量増の真の理由か
負担重量のベースアップは、日本人騎手の平均体重増加に伴い、彼らの騎乗機会確保や過度な減量負担を軽減することが大きな目的だったとされています。短期免許で来日する外国人騎手とJRA上位騎手との間で平均体重が4kgも異なるとされ、騎手側の負担を考慮した結果、馬の負担重量を引き上げざるを得なかったという構造的な問題が存在しますJRA騎手の体重に関するデータ(出典不明)。
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- もし斤量を元に戻せば、調整に失敗して乗れない騎手が増える可能性がある。
- トップ騎手が54kgで騎乗する場面が増え、公平性が保てなくなる可能性がある。
斤量変更は、馬の故障リスクを増やす懸念がある一方で、騎手のプロ意識や能力向上を支えるために必要な措置であったという意見もあり、議論は複雑化しています。斤量増が始まったのは2024年であり、故障が負担重量のみに起因するかは、今後さらに検証が必要とされています。