牝馬限定ハンデ戦の中山マイル女王決定戦！血統、コース適性、最新の追い切り情報から徹底的に分析します。
開催概要
レース名
ターコイズステークス (GⅢ)
開催日
2025年12月20日
競馬場
中山競馬場
距離
芝1600m
種別
牝馬限定ハンデ戦
1. 中山芝1600mコースの特性と血統トレンド
コース形態が要求する物理的適性
中山競馬場の芝1600mコースは、スタートから2コーナーまでの距離が短く、外枠不利になりやすいトリッキーなレイアウトです。JRA最大級の高低差5.3mを誇り、ゴール前には急坂が存在します。
このため、単なるスピードだけでなく、急坂を克服するパワー、タフな展開に耐えるスタミナ、コーナーでの器用な立ち回りが求められます。
トラックバイアスと血統傾向：ロードカナロアの覇権
直近の中山芝1600mでは、ロードカナロア産駒が圧倒的な強さを示しています。これは、産駒が持つ「スピードの持続力」と「豊富な筋肉量」が中山の急坂に適しているためと考えられます。
シルバーステート産駒も驚異的な連対率を誇り、注目すべき存在です。
中山芝1600mにおける主要種牡馬成績
ロードカナロア
- 勝率・連対率高水準
- スピードの持続力とパワー
コース実績No.1の絶対王者。
シルバーステート
- 勝率11.0%、連対率25.2%
- 先行力と粘り強さ
驚異的な連対率を誇る注目株。
エピファネイア
- 勝率8.5%、連対率14.1%
- 長く良い脚、消耗戦に強い
タフな展開で真価を発揮。
キズナ
- 勝率11.6%、連対率21.5%
- パワー型、冬の中山馬場向き
冬の中山で強さを見せる。
ダイワメジャー
- 勝率7.2%
- かつての王道、底力健在
アベレージ型だが侮れない。
2. 全出走予定馬 徹底分析
ボンドガール本命候補
性齢: 牝4斤量: 56kg騎手: 津村明秀調教師: 手塚久 (美浦)
追い切り評価: A
12月17日美浦坂路で力強いフットワーク。精神面の安定が見られ、前走敗戦からの立て直し良好。手塚調教師も「エリザベス女王杯の時より活気がある」とコメント。
血統分析:
父ダイワメジャーは中山マイルを得意とする種牡馬。ニュージーランドT(GⅡ)2着実績があり、コース適性証明済み。
総合見解:
最大の課題はゲート。スムーズに出られれば能力は最上位。ハンデ56kgは妥当で、重賞初制覇に最も近い一頭。
チェルビアット対抗候補
性齢: 牝3斤量: 54kg騎手: 戸崎圭太調教師: 高野友和 (栗東)
追い切り評価: S
12月17日栗東坂路で馬なりながら質の高いフットワーク。1週前も好調ぶりを示し、3歳秋の本格化を強く印象付ける。上昇度はメンバーNo.1。
血統分析:
半姉にショウナンパンドラ(GⅠ2勝)がいる良血。父ロードカナロアのスピードと母父フレンチデピュティ由来のパワーで中山急坂をこなす底力あり。
総合見解:
前走の内容はGⅢで即通用するポテンシャル。54kgのハンデも恵まれ、昇級戦の壁はなさそう。
ウンブライル穴候補
性齢: 牝5斤量: 55.5kg騎手: C.ルメール調教師: 木村哲也 (美浦)
追い切り評価: A
12月17日美浦ウッドで休み明けを感じさせない鋭い反応。木村厩舎は休み明けの仕上げに定評があり、不安なし。
血統分析:
全兄ステルヴィオ(マイルCS制覇)。父ロードカナロア×母父ファルブラヴの配合はマイル適性が高く、中山コースも苦にしない器用さとパワーを備える。
総合見解:
近走はGⅠ・GⅡで結果が出ていないが、牝馬限定GⅢでは能力最上位クラス。ルメール騎手継続騎乗も心強く、復活の可能性は十分。
ビップデイジー
性齢: 牝3斤量: 54kg騎手: 西村淳也調教師: 松下武士 (栗東)
追い切り評価: B+
1週前に栗東坂路で好時計を記録するなど意欲的な調整。古馬との初対戦に向け万全の態勢。
血統分析:
父サトノダイヤモンド、母父モーリス。母系のスピードとパワーが強く遺伝。
総合見解:
前走秋華賞(6着)は距離が長かったとの陣営コメント。待望のマイルへの距離短縮はプラス。斤量利を活かせれば上位争いが可能。
カピリナ
性齢: 牝4斤量: 56kg騎手: 横山典弘調教師: 田島俊明 (美浦)
追い切り評価: B
ウッドでの動きは軽快で状態は良好。スプリント戦からの距離延長が鍵だが、リズム良く運べれば新味が出る可能性。横山典弘騎手の手腕に注目。
フィールシンパシー
性齢: 牝6斤量: 53kg騎手: 菅原明良調教師: 小島茂之 (美浦)
追い切り評価: B
6歳でも衰えを感じさせない安定した動き。昨年のターコイズSで2着実績があり、コース巧者として警戒すべき一頭。53kgの斤量も魅力。
ソーダズリング
性齢: 牝5斤量: 55.5kg騎手: 横山武史調教師: 新谷功一 (栗東)
追い切り評価: C+
追い切りで併せ馬に遅れるなど、本調子には一歩及ばない印象。能力は高いが、前走からの立て直し途上の可能性があり、強く推しづらい。
ソルトクィーン
性齢: 牝4斤量: 53kg騎手: 富田暁調教師: 武英智 (栗東)
追い切り評価: B+
CWコースでラスト11.4秒の鋭い切れ味を見せ、好調をキープ。父シルバーステートは中山マイルで連対率25%超。ハンデ53kgを活かせれば波乱の主役になり得る。
ドロップオブライト特注馬
性齢: 牝6斤量: 56kg騎手: 松若風馬調教師: 福永祐一 (栗東)
追い切り評価: A
栗東坂路で全体時計52.0秒という優秀なタイムをマーク。活気に満ち溢れており、GⅢレベルならスピードは通用。展開次第で上位食い込みの可能性も。
その他の出走馬診断
- ランフォーヴァウ: 追い切りの動きが重く、良化待ち。
- ジューンオレンジ: まずまずの仕上がり。パワー型で中山は合う。
- シングザットソング: 気性面のコントロールが鍵。
- スリールミニョン: 前走勝利の勢いあり。先行できれば面白い。
- ホウオウラスカーズ: 7歳だが調教では動いている。
- リラボニート: 軽快な動き。久々でも走れる態勢。
3. 最終追い切りタイム一覧と調教分析まとめ (12月17日実施)
| 馬名 | コース | 4F/6F | ラスト1F | 脚色 | 短評・分析 |
|---|---|---|---|---|---|
| ウンブライル | 美Ｗ | 83.5(6F) | 11.7 | G前仕掛け | ラスト11.7秒は優秀。反応の良さが光る。 |
| カピリナ | 美Ｗ | 67.3(5F) | 11.5 | G前仕掛け | スピード感十分。距離延長に対応できるかが鍵。 |
| キタウイング | 美Ｗ | 57.3(4F) | 12.0 | 馬なり | 叩いた上積みは薄いか。動きは平行線。 |
| ジューンオレンジ | 栗坂 | 54.3 | 12.6 | 馬なり | まずまずの動き。力は出せる仕上がり。 |
| シングザットソング | 栗坂 | 54.4 | 12.8 | 馬なり | 気性面の難しさ覗く。当日のパドック注意。 |
| スリールミニョン | 栗坂 | 55.3 | 12.7 | 馬なり | 順調。馬なりでリズム良く登坂。 |
| ソルトクィーン | 栗ＣＷ | 83.5(6F) | 11.4 | 馬なり | ラスト1F 11.4秒は切れ味鋭い。好調維持。 |
| ソーダズリング | 栗坂 | 53.3 | 12.4 | 馬なり | 併せ馬遅れ。完調には一歩及ばずか。 |
| チェルビアット | 栗坂 | 54.6 | 12.3 | 馬なり | フットワークに弾力あり。充実期。 |
| ドロップオブライト | 栗坂 | 52.0 | 12.6 | 馬なり | 全体時計52.0秒は優秀。活気ある。 |
| ビップデイジー | 栗坂 | 54.9 | 12.4 | 馬なり | 1週前の52.7秒が圧巻。仕上がり早そう。 |
| フィールシンパシー | 美Ｗ | 69.1(5F) | 11.7 | 馬なり | 古馬らしい安定感。動きスムーズ。 |
| ホウオウラスカーズ | 美坂 | 53.7 | 12.9 | 一杯 | 最後までしっかりと追われた。 |
| ボンドガール | 美坂 | 54.3 | 12.9 | 強め | 時計以上に力強さあり。気配上昇。 |
| ランフォーヴァウ | 栗坂 | 55.4 | 13.0 | 馬なり | 動き重め。良化待ち。 |
| リラボニート | 栗坂 | 54.4 | 12.4 | 馬なり | 軽快な動き。久々でも走れる態勢。 |
* 美Ｗ＝美浦ウッド、栗坂＝栗東坂路、栗ＣＷ＝栗東ウッドチップコース。
4. 結論：展開予想と推奨馬
展開シミュレーション
明確な逃げ馬不在のため、フィールシンパシーやスリールミニョンあたりがハナを主張する可能性。中山マイルの特性上、締まった流れからの持続力勝負が想定される。
3〜4コーナーからペースが上がり、直線入り口で好位につけている馬が有利となる見込み。
最終ジャッジと推奨馬
本命候補:ボンドガール
対抗候補:チェルビアット
穴候補:ウンブライル
特注馬:ドロップオブライト, ビップデイジー
最新レース予想
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