激戦を制したのは!? 名古屋10R「冬薔薇特別(A)」レース回顧
2025年12月5日、名古屋競馬場で行われた10R「冬薔薇特別(A)」は、序盤から単勝1.7倍の1番人気タナバタをはじめとする実力馬たちが主導権を握る激しいレースとなりました。特にゴール前では、人気を集めたタナバタと、道中後方から驚異的な末脚で迫ったヴェッツラーによる壮絶な叩き合いが展開され、写真判定となる大接戦で幕を閉じました。
激闘の展開:序盤から直線までの流れ
スタートはほぼ揃いましたが、内からは3番ジュンフィレンツェ、外からは9番タナバタ、そして間を縫って5番パピタが果敢に先頭争いに加わります。最初のコーナーでは、2番人気のジュンフィレンツェがハナを主張し、パピタ、タナバタがこれをぴったりとマーク。この3頭がレースの主導権を握る形で向こう正面へと向かいました。
道中は3頭が並んだまま譲らず、緊迫したペースで進みます。中団グループからは、7番アルティメットサガや2番ナムラマイケルが虎視眈々と前を追う展開。一方、3番人気の6番ヴェッツラーは後方からの追走を選択しました。
勝負所の4コーナーでは、一旦5番パピタがわずかに先頭に立ちますが、すぐさま9番タナバタが外から並びかけ、3番ジュンフィレンツェも粘りを見せます。三つ巴のまま迎えた最後の直線。
残り200mで抜け出しを図るタナバタでしたが、大外をぶん回して飛び込んできたのが6番ヴェッツラーでした。道中後方に待機していたヴェッツラーは、一完歩ごとに差を詰め、ゴール直前でタナバタに並びかけます。最後は人気を背負ったタナバタの勝負根性と、ヴェッツラーの鬼脚が激突し、甲乙つけがたい大激戦となりました。
【要チェック】今後のレースで覚えておきたいポイント
今回のレース実況から判明した、今後の予想に役立つ重要な要素をピックアップします。目立った不利やアクシデントは確認されませんでしたが、各馬の能力と戦術が明確になりました。
- 6番 ヴェッツラー(3番人気)の豪脚:
道中後方からレースを進めながら、直線で一気にギアを上げ、単勝1番人気のタナバタを猛追しました。この驚異的な追い込み能力は特筆すべきもので、展開が向いた際には、格上相手でも通用するポテンシャルを示しました。今後のレースでは、差し・追い込みが決まる馬場や展開で最注目すべき一頭です。
- 9番 タナバタ(1番人気)の粘り強さ:
常に先行集団で厳しいマークを受けながらも、直線で勝負根性を見せ、最後まで粘り通しました。自ら動いて競馬を作れる強さと、人気を背負っても競り負けない精神力は、今後も高い評価が必要です。
- 3番 ジュンフィレンツェ(2番人気)の積極性:
レースの序盤から主導権を握り、見せ場を作りました。今回はゴール前で力尽きましたが、スピード能力は確かであり、他馬との兼ね合い次第では、逃げ切りも十分に考えられます。
冬薔薇特別(A) 出走馬情報(人気上位馬)
| 馬番 | 馬名 | 人気 | 騎手 | 所属/調教師 |
|---|---|---|---|---|
| 9 | タナバタ | 1番人気(1.7) | 大畑雅章 | 愛知 今津博之 |
| 3 | ジュンフィレンツェ | 2番人気(4.4) | 丸野勝虎 | 愛知 迫田清美 |
| 6 | ヴェッツラー | 3番人気(8.1) | 加藤聡一 | 愛知 角田輝也 |
| 7 | アルティメットサガ | 4番人気(9.5) | 木之前葵 | 愛知 榎屋充 |