開催日: 2025年12月7日
競馬場: 中山競馬場
距離: ダート1800m
中山ダート1800m コース特性と傾向分析
1. コースレイアウト
- **スタート直後の急坂**: 外枠や先行力のない馬はポジション取りで脚を使うリスク。極端なハイペースにはなりにくい。
- **コーナーの機動力**: 3〜4コーナーは外を回ると距離ロス大。加速しながら器用に立ち回る能力が要求される。
- **最後の直線と急坂**: 直線308mと短く、高低差2.2mの急坂。バテずに伸び切るパワーが必要。
2. 枠順の有利不利
- **外枠優勢**: データ的に外枠が有利。芝スタートで初速がつきやすい。
- **砂を被らないメリット**: 内枠は砂を被るリスクが高い。外枠は揉まれずにスムーズな先行策が可能。
- **注目馬**: サンセットブライト(8枠16番)、ビップスコーピオン(8枠15番)は枠順加点。
3. 脚質傾向
- **先行絶対有利**: 直線の短い中山ダート1800mでは、逃げ・先行馬が圧倒的に有利。
- **差し・追い込み**: 勝率は低いが、ハイペース時は向こう正面からのロングスパート(マクリ)が有効。
4. 冬の中山ダート特有の事情
- **凍結防止剤の影響**: 12月は凍結防止剤散布の可能性あり。
- **馬場状態**: 凍結防止剤により「重い馬場」になりやすい。パワータイプに有利。当日の馬場見極めが重要。
調教データから読み解く勝負気配
絶好調
- **クラウンシエンタ**: 順調
- **ウィステリアリヴァ**: ラスト1ハロン11.9秒と優秀
- **ゴールドアローン**: 動き活発、状態良好
変わり身期待
- **チュウワクリスエス**: 2週連続鋭い動き、急ピッチで仕上げ
- **オレデイイノカ**: 7歳でも闘志戻る
状態面に不安
- **アームブランシュ**: 追い切り物足りず
- **メイプルタピット**: 気配薄い、静観が妥当
血統から見る中山ダート1800mの適性
- **ドレフォン産駒**: **ゴールドアローン**。米国のパワーとスピードを伝える種牡馬で、中山コースとの相性も良好。
- **パイロ産駒**: **クラウンシエンタ**。タフなコースを得意とし、時計のかかる馬場での強さが光る。中山ダート1800mは得意舞台の一つ。
- **ロベルト系の血**: **チュウワクリスエス**、**サンセットブライト**など。急坂を苦にしないパワーで鳴らし、中山コースでの激走が目立つ。特にチュウワクリスエス(父の父シンボリクリスエス)は血統的な適性が非常に高い。
展開シミュレーションと予想のポイント
展開シミュレーション
- **ペース**: 絶対的な逃げ馬不在のため、チュウワクリスエスやウィステリアリヴァあたりがペースを握り、ミドル〜スローペースで流れる可能性が高い。
- **勝負所**: 3コーナーの下り坂から。外からスムーズに加速できる馬が有利。
- **最終直線**: 急坂を乗り越えるパワーとスタミナの勝負。
予想のポイント
- **軸は不動の実力馬**: 斤量、調教、コース適性の三拍子が揃った**クラウンシエンタ**が最も信頼できる。
- **相手は中山巧者と好調馬**: コース適性の高い**ゴールドアローン**、調教抜群の**ウィステリアリヴァ**、勢いのある**ファリーザ**が相手候補の筆頭。
- **穴は軽ハンデと馬具効果**: 軽ハンデ52kgと初ブリンカーで変身が見込める**サンセットブライト**が高配当の鍵を握る。
- **3歳勢の取捨**: 急激な良化を見せる**チュウワクリスエス**や、底を見せていない**グレイテストソング**の台頭にも警戒が必要。
有力出走馬の徹底分析
★クラウンシエンタ(牡4)
- **レーティング**: トップ (64.0)
- **前走**: ハロウィンS(京都ダート1800m)2着、現級での能力上位は明らか。
- **斤量**: 56kg。水野調教師「56キロ勝機到来」。
- **調教**: 順調。
- **血統**: 父パイロ。中山のタフなコースに適性。
- **評価**: 本レースの中心的存在。死角は少ない。
●ゴールドアローン(牝4)
- **コース巧者**: 全3勝をダート1700m〜1800mで挙げる。
- **舞台適性**: 青木調教師「中山は結果の出ているコース」。
- **状態**: 前走は枠順・展開に泣いたが、中1週でも調教の動きは活発で状態良好。
- **枠順**: 最内枠(1枠1番)が課題。
- **騎手**: 横山武史騎手への手替わりで積極的なレースが期待。
●ファリーザ(牝3)
- **近走**: 前走快勝で勢いに乗る上がり馬。
- **評価**: 津村騎手「競馬が上手」。
- **試金石**: 千葉調教師「試金石の一戦」。古馬との力関係が鍵。
- **斤量**: 54kg。成長力は魅力。
- **枠順**: 揉まれにくい外枠(7枠14番)は好材料。
△サンセットブライト(牝4)
- **初ブリンカー**: 集中力増しパフォーマンス向上期待。
- **枠順**: 大外枠(8枠16番)。スムーズに先行できれば有利。
- **斤量**: 52kg。軽斤量は大きな魅力。
- **血統**: 父ホッコータルマエ。スタミナ勝負になれば浮上の余地あり。
- **評価**: 穴候補。
●ウィステリアリヴァ(牡5)
- **調教**: 最終追い切りで格上馬を圧倒する動き。状態の良さ際立つ。
- **戦法**: 小野調教師「ある程度、前で運びたい」。先行策から力強い伸び脚。
- **評価**: デキの良さで上位争いに加わる可能性は高い。
結論:市川S 2025 最終予想
実績・適性・調教の三拍子が揃ったクラウンシエンタを中心視するのが最も合理的。
相手関係は混戦だが、各馬の「変化」や「適性」を丁寧に見極めることで的中への道筋が見えてくるだろう。
補足データ:出走予定馬一覧
| 1 | 1 | ゴールドアローン(牝4) | 54 | 横山武 | 青木 | ドレフォン / ジオポンティ | 中山巧者。調教は文句なし。最内枠の捌きが鍵。 |
| 1 | 2 | スペイドアン(牡4) | 55 | マーカン | 加藤士 | カリフォルニアクローム / ダイワメジャー | 能力あるが気性難。内枠で揉まれると不安。 |
| 2 | 3 | チュウワクリスエス(牡3) | 55 | 原田和 | 栗田 | ルヴァンスレーヴ / サウスヴィグラス | 急仕上げも動き良化。ロベルト系の血が騒ぐか。 |
| 2 | 4 | プレイサーゴールド(牡5) | 55 | 荻野極 | 今野 | シニスターミニスター / クロフネ | 内枠得意。インで脚を溜められれば。 |
| 3 | 5 | クラウンシエンタ(牡4) | 56 | 丹内祐 | 水野 | パイロ / フジキセキ | 本命候補。56kg有利、好調維持。死角少ない。 |
| 3 | 6 | ウィステリアリヴァ(牡5) | 55 | 石橋脩 | 小野次 | ロゴタイプ / プリサイスエンド | 調教絶好。先行力あり展開向く。 |
| 4 | 7 | アームブランシュ(牡5) | 53 | 吉田豊 | 竹内 | キズナ / キングカメハメハ | 障害練習効果待ち。今回は静観妥当か。 |
| 4 | 8 | オレデイイノカ(牡7) | 54 | 内田博 | 古賀慎 | サウスヴィグラス / ダイワメジャー | 7歳でも闘志戻る。穴気配あり。 |
| 5 | 9 | オペラプラージュ(牡4) | 54 | 丸山元 | 新谷 | ニューイヤーズデイ / キングカメハメハ | 久々で割引。叩いてから。 |
| 5 | 10 | イージーオンミー(牝5) | 53 | 木幡巧 | 中舘 | ダイワメジャー / パイロ | 仕上がり良好。展開待ちの面も。 |
| 6 | 11 | トーアアイギス(牝4) | 51 | 江田照 | 村田 | レッドファルクス / タイキシャトル | 距離延長。軽量51kgは魅力。 |
| 6 | 12 | グレイテストソング(牡3) | 55 | 菊沢一 | 小笠 | モズアスコット / ハーツクライ | 底見せず不気味。昇級でも通用するポテンシャル。 |
| 7 | 13 | メイプルタピット(牡4) | 56 | 丸田恭 | 南田 | ラニ / オルフェーヴル | 半年ぶり、気配薄い。割引。 |
| 7 | 14 | ファリーザ(牝3) | 54 | 津村明 | 千葉 | ジャスタウェイ / Oasis Dream | 昇級試金石だが勢いあり。外枠○。 |
| 8 | 15 | ビップスコーピオン(牡5) | 56 | 松岡正 | 田島俊 | サトノクラウン / ゼンノロブロイ | ハンデ戦魅力も、近走結果出ず。 |
| 8 | 16 | サンセットブライト(牝4) | 52 | 横山琉 | 相沢 | ホッコータルマエ / ネオユニヴァース | 穴候補。初B&軽ハンデ52kg。大外枠からスムーズなら。 |