開催概要とレース条件
- レース名: 名古屋大賞典 (Jpn3)
- 開催日: 2025年12月24日
- 変更点: 開催時期が12月に移り、ハンデ戦に変更。
コース特性：新・名古屋競馬場 ダート2000m
- 直線: 長くなり差しも決まりやすくなったが、先行力も依然重要。
- スタート: スタンド前の直線から開始。1コーナーまで距離があり、枠順の有利不利は比較的小さいが、内枠の先行馬が有利。
- コーナー: スパイラルカーブ採用により、3〜4コーナーでスピードが落ちにくく、外からのまくりも有効。インで脚を溜めた先行馬の粘り込みも多い。
- 有利な脚質: 逃げ・先行馬の複勝率が高く、基本的には前で競馬ができる馬が有利。
オケマル出走取消の影響
強力な逃げ馬不在により、ペースはスローからミドルに落ち着く可能性が高い。先行馬にとって楽な展開が予想される。
新たな逃げ馬候補
- アピーリングルック (1枠1番、54kg): 最内枠と軽量を活かしハナを主張する可能性が最も高い。
- ベルピット (5枠5番): 北海道でのレースぶりから先行力は随一。積極的に主導権を握る展開も想定される。
- カズタンジャー (7枠7番): 外目の枠からスムーズに先行集団へ取りつき、レースをコントロールする可能性。
ハンデ戦の影響と斤量分析
ハンデキャップ戦であり、斤量差が勝敗を左右する重要な要素。特に2000mでは1kgの差が大きく影響する。
| 馬番 | 馬名 | 性齢 | 所属 | 斤量 | 斤量評価と影響 |
|---|---|---|---|---|---|
| 3 | デルマソトガケ | 牡5 | JRA | 59.0kg | 海外G1連対の実績からトップハンデ。地方の深い砂では負担が大きいが、格の違いで克服できるか。 |
| 7 | カズタンジャー | 牡4 | JRA | 58.0kg | マーキュリーC覇者として妥当な斤量。充実期にあり克服可能な範囲内。 |
| 9 | レヴォントゥレット | 牡4 | JRA | 57.0kg | 実績上位だが、他馬との比較で有利とは言えない斤量。 |
| 2 | シンメデージー | 牡4 | 高知 | 56.0kg | JRA勢より2〜3kg軽い斤量は大きな武器。昨年3着の実績もあり侮れない。 |
| 5 | ベルピット | 北海道 | 56.0kg | 地方の総大将としては恵まれた斤量。能力を全開にできる設定。 | |
| 1 | アピーリングルック | 牝4 | JRA | 54.0kg | 牝馬・格下による軽量の恩恵は絶大。トップハンデと5kg差は最大の勝機。 |
有力出走馬の詳細分析
カズタンジャー (JRA / 牡4 / 58kg / 川田将雅)
評価: 充実一途のマーキュリーC覇者、死角なき本命候補。
血統: 父ドレフォン (Storm Cat系) はスピードとパワーを兼備し、名古屋コース適性のある血統。母系にスタミナ豊富なアサクサキングスがおり、2000mも問題ない。
近走: マーキュリーC(Jpn3)で自ら動いて勝利。前走白山大賞典(Jpn3)はハイペース中3着と地力の高さを示す。オケマル取消による展開緩化は追い風。川田将雅騎手の手腕にも期待。
ベルピット (北海道 / 牡5 / 56kg / 桑村真明)
評価: 地方競馬の至宝、満を持しての殴り込み。
血統: 父パイロは地方の砂への適性が高く、母父ダイワメジャーが先行力を強化。スピード持続力に優れた配合。
近走: 北海道で圧倒的な強さを見せ、前走道営記念も完勝。オケマル不在で絶好のポジション（ハナまたは2番手）が期待でき、56kgの斤量を活かせばJRA勢を打ち負かす力を持つ。
デルマソトガケ (JRA / 牡5 / 59kg / 団野大成)
評価: 世界を知るG1級、復調気配漂うトップハンデ。
血統: 父マインドユアビスケッツ、母父ネオユニヴァース。ダート中距離で真価を発揮する血統。
近走: 近走不振も、前走浦和記念(Jpn2)で3着と復調の兆し。トップハンデ59kgは厳しいが、メンバー随一の実績と地力は脅威。完全復活なら格の違いを見せる可能性。
シンメデージー (高知 / 牡4 / 56kg / 吉原寛人)
評価: 高知の星、血統的適性を味方に昨年の雪辱へ。
血統: 父コパノリッキー (ゴールドアリュール系) は名古屋長距離戦で実績あり。母父コマンダーインチーフがスタミナを補完し、コース適性は非常に高い。
近走: 今年3月の名古屋大賞典で2着、白山大賞典で4着とJpn3レベルで常に上位争い。56kgの斤量と先行・好位差し自在の脚質で馬券圏内が期待できる。
アピーリングルック (JRA / 牝4 / 54kg / 松山弘平)
評価: 軽量を生かして逃げ切りを狙う紅一点。
血統: 父パイロ、母父ワイルドラッシュともにダート適性の高い米国血統で、地方の砂への適性は十分。
近走: 前走2100m戦を勝利し長距離適性を開花。54kgの軽量が最大の武器。オケマル不在で最内枠からハナを奪う絶好の機会。マイペースの逃げに持ち込めれば粘り込みも警戒。
レヴォントゥレット (JRA / 牡4 / 57kg / 坂井瑠星)
評価: ハマれば強い一発屋、コース適性が鍵。
血統: 母クイーンマンボ。母系のマンハッタンカフェやStorm Catの血が中距離での持続力を支える。
近走: 平安S(G3)3着、日本テレビ盃(Jpn2)2着の実績。能力はG3上位。前走大敗が気になるが、先行してスムーズに運べれば巻き返す力は十分。
血統傾向からの攻略
- Storm Cat (ストームキャット) の血: 米国のスピードと機動力を伝え、コーナーでの加速力に優れ名古屋の馬場に適性がある。
- 注目馬: カズタンジャー、レヴォントゥレット
- ゴールドアリュール系・ハーツクライ系: 名古屋グランプリなどスタミナが問われる長距離重賞で圧倒的な強さを見せるスタミナ型サンデーサイレンス系。
- 注目馬: シンメデージー
血統評価結論: コース適性の高いStorm Catの血を持ち、近走充実のカズタンジャーを最上位。名古屋の王道血統であるゴールドアリュールを祖父に持つシンメデージーも注目。
調教・状態分析まとめ
- デルマソトガケ: B (特注)。休み明け3戦目で明確な復調気配。CW追い切りで鋭い時計をマークし、上昇度はNo.1。
- カズタンジャー: B。元々調教で目立つタイプではないが、CWでしっかり負荷をかけられ順調な仕上がり。実戦で力を発揮できる状態。
- レヴォントゥレット: B。坂路とCWを併用し順調。体調落ちはなく、力は出せる状態。
- アピーリングルック: B。前走の好状態を維持。最終調整も無難にこなし、力を出せる状態。
結論：名古屋大賞典 2025 予想のポイント
- 先行天国: オケマル取消によりレースペースが緩み、アピーリングルック、ベルピット、カズタンジャーといった先行勢の「行った行った」の展開が濃厚。
- カズタンジャーの総合力: 血統、戦績、展開利の全てが揃い、軸としての信頼度が最も高い。
- ベルピットのポテンシャル: 地方での圧倒的な実績、斤量と展開の利を活かせばJRA勢をまとめて負かす力がある。
- デルマソトガケの地力と復調: 59kgの斤量は課題だが、実績は断然。調教での復調気配が本物なら、あっさり突き抜ける能力を秘める。
- シンメデージーの適性: 内枠からロスなく立ち回れ、コース経験も豊富。3連系の紐として欠かせない存在。
予想印
◎本命: カズタンジャー
○対抗: ベルピット
▲単穴: デルマソトガケ
△連下: シンメデージー, アピーリングルック, レヴォントゥレット
最終的な予想と買い目
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