世界を舞台に活躍するダート界の雄、フォーエバーヤング(エバヤン)について、元騎手とされる人物が「今年の東京大賞典(東大)に出走していれば大敗していた」との見解を示し、ネット上で大きな議論を呼んでいます。この発言の背景には、東京大賞典のハイペースな展開と、海外ダートとJRA/地方ダートの適性の違いがあるようです。ユーザー間の様々な意見をまとめ、フォーエバーヤングの真の実力について考察します。
今回の議論は、瀧川氏(@takigawakeiba)のX(旧Twitter)投稿を発端としています(投稿元URL: 瀧川氏のX投稿)。この発言に対し、ネット掲示板ではフォーエバーヤングの真の能力や日本ダートへの適性を巡り、賛否両論が巻き起こりました。
元騎手とされる人物の見解は、東京大賞典の驚異的なペースに起因していると見られています。ユーザーからは、レース序盤で「グリーンチャンネルで速度出てたけど最初のまっすぐ65キロ出てたね」(投稿3)という具体的な指摘や、一部の騎手(横山武騎手、戸崎圭太騎手)の積極的な騎乗がペースを上げたとの意見(投稿2)が見られました。
また、「フォエヤンは糞スローの出入りがない競馬でしか好走できない」(投稿5)といった、馬の適性に関する厳しい見方や、海外のみの出走が彼の強さを測りづらくしているという指摘(投稿4, 6)もありました。
しかし、「ハイペースで大敗する」という見解に対しては、フォーエバーヤングの国際的な実績を根拠とした反論が多く寄せられています。ユーザーは、フォーエバーヤングがBC(ブリーダーズカップ)において「BC史上でもかなりのハイペースで先行して押し切っている」(投稿22)事実を挙げ、今回の東京大賞典程度のペースでは大敗しないという見解を示しました。
さらに具体的な分析として、BCは東京大賞典よりも前傾3.7秒のハイペースだったとする意見(投稿44)も提示されています。ただし、アメリカのダートは日本の大井競馬場とは馬場(サンド)の質が異なり、単純な速度比較はできない、といった技術的な視点も議論されています(投稿46)。
フォーエバーヤングの評価が、国内の競馬ファンと国際的な視点を持つ人々の間で乖離している点が、議論の根幹にあるようです。特に「日本テレビ盃の内容を見て物足りないと言っていた奴もいる」(投稿14)など、国内でのパフォーマンスだけで判断することへの疑問が呈されています。
BCクラシック勝利は、議論の的となっています。これを「超一流」の証拠と評価する声がある一方で(投稿47)、ドバイでの敗戦や、アメリカ国内での評価を根拠に、彼の勝利を「ラキ珍」(投稿41)や「フロック」(投稿43)とみなし、過大評価を戒める意見も寄せられました。彼の真の実力を測る物差しは、国内戦ではなく、世界的なトップレベルの戦績にあるという認識が目立ちます。
フォーエバーヤングは国内戦では無敗を継続していますが、これは「国内だと本当に相手なりにしか走らないからこういう勘違いする人が生まれる」(投稿32)という見方につながっています。国内のレースではほとんど調教程度の楽走で勝利しており(投稿34)、その圧倒的な地力を評価する声は多いものの、全力疾走を見ていないため国内ファンが評価を低く見積もりがちであるという分析もなされました(投稿16, 38)。
元騎手による「東京大賞典で大敗」の提言は、フォーエバーヤングの実力、日本のダートの特性、そして国際的なペースの違いを深く考察するきっかけとなりました。彼の強さはもはや国内レベルを超越しており、今後も海外で活躍していく上で、日本のファンがその強さを適切に評価していく必要がありそうです。