2025年12月7日開催のラピスラズリSの予想ポイントを、データに基づき徹底分析します。中心馬ロードフォアエースの馬具変更による変身の可能性や、3歳牝馬ルージュラナキラの成長力、ブリンカー着用のコラソンビートなど有力馬を多角的に検証。調教データや厩舎コメントの深層を読み解き、中山芝1200mの特殊コースを攻略する鍵を探ります。
この記事の要点
- 中心は馬具変更(チークピーシズ)で集中力向上が期待されるロードフォアエース。
- 対抗候補は、勢いある3歳牝馬ルージュラナキラと去勢効果で安定感を増したカルロヴェローチェ。
- 穴馬として、初ブリンカーで一変の可能性があるコラソンビートや、調教絶好のウインモナークに注目。
- 中山芝1200mはゴール前の急坂が特徴で、スピードだけでなくパワーと先行力が求められるコース。
- 調教タイムだけでなく、陣営コメントや馬具変更の意図を読み解くことが予想の鍵となる。
目次
- コース・環境分析:中山芝1200mという「特殊解」
- 有力馬徹底解剖:データが語る勝算と死角
- 特注馬・穴馬分析:高配当の使者たち
- 出走全馬詳細診断(枠順別)
- 調教・厩舎コメントの相関分析:データの裏側を読む
- 血統トレンドと中山適性
- 結論:ラピスラズリS 2025 攻略のシナリオ
コース・環境分析:中山芝1200mという「特殊解」
中山芝1200mは、日本の競馬場の中でも特異な形状を有しています。スタート地点から3コーナーへ向けて緩やかな下り坂が続き、前半のペースが速くなりやすい一方、ゴール前には高低差2.2mの急坂が待ち構えています。このため、スピードだけでなく「乳酸耐性」と「パワー」が不可欠です。
トラックバイアスの構造的理解
提供されたコースデータによれば、以下の傾向が顕著です。
- 枠順の力学: 8枠は勝率3.8%と苦戦傾向にあります。外枠はコーナーで外に振られやすく距離ロスが生じがちです。対照的に5枠は勝率7.0%と好成績で、中枠から内枠のポジション争いが鍵を握ります。
- 脚質の真実: 「追込」脚質の勝率は1.8%、複勝率も5.8%と極めて低調です。短い直線と急坂の組み合わせは後方一気を許さず、4コーナーで中団より前に位置できる機動力が求められます。
12月開催の馬場コンディションと調教との相関
冬場の中山は、パワーを要するタフなオーバーシード馬場へと変化します。調教データで「時計のかかる今の坂路」という記述が見られることからも、実戦のコースも同様にパワーが要求される状態と推測されます。軽いスピードタイプよりも、筋肉量が豊富なパワータイプや、消耗戦に強い血統の馬が有利に働く可能性が高いでしょう。
有力馬徹底解剖:データが語る勝算と死角
上位人気が予想される有力馬について、提供されたテキストデータを基に強みと課題を浮き彫りにします。
ロードフォアエース:馬具変更がもたらす「完結」への期待
馬名ロードフォアエース (牡4)斤量57kg騎手マーカン厩舎栗東・友道康夫レイティング66.9 (メンバー中1位)
父ロードカナロア、母父War Frontという血統は、スピードとパワーを兼備。レイティングもメンバー最上位です。友道調教師が「集中力が最後まで持続しません」と課題を認め、今回「チークピーシズ着用」という明確な対策を講じてきました。調教での効果も確認されており、ラストの甘さを克服できれば、パフォーマンス向上は大いに期待できます。本命候補の筆頭と言えるでしょう。
| コース | 4F | 3F | 2F | 1F | 脚色 | 評価 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 栗坂 | 52.3 | 37.4 | 24.1 | 12.1 | 馬なり | 久々も力強く攻め |
ルージュラナキラ:3歳牝馬の勢いと「時計以上の」ポテンシャル
馬名ルージュラナキラ (牝3)斤量54kg騎手横山和生厩舎美浦・加藤征弘レイティング62.5
父アドマイヤマーズ、母父カジノドライヴという血統で、先行力と持続力に優れます。1週前に自己ベストを更新する猛時計をマークしており、仕上がりは万全。加藤征調教師も「凄くいいデキにある」と自信を見せています。前走の完勝ぶりと54kgの斤量アドバンテージを考えれば、昇級初戦でも好勝負が期待できます。
カルロヴェローチェ:去勢効果で蘇る素質
馬名カルロヴェローチェ (セン5)斤量58kg騎手丸山元気厩舎栗東・須貝尚介レイティング65.7
気性の激しさが課題でしたが、北村助手が「去勢効果が表れて、最後までやめずに走れています」とコメントするように、精神面が安定。前走も強い内容の2着でした。本来はマイル重賞での実績もある馬で、1200mへの距離短縮で追走が楽になれば、持ち前の能力を存分に発揮できる可能性があります。
特注馬・穴馬分析:高配当の使者たち
データ分析の結果、人気薄ながらも激走の条件を満たしている特注馬が存在します。
コラソンビート:ブリンカー着用による変身
京王杯2歳S(G2)勝ちの実績がありながら近走不振ですが、伊藤助手が「レースに行っての気持ちだけ」と課題を指摘。今回、その対策として「初ブリンカー」を着用します。肉体的な衰えはなく、集中力が戻ればG2勝ち馬の底力が爆発するシーンも十分に考えられます。
ウインモナーク:不完全燃焼からの巻き返し
前走は直線で前が壁になる不利があり大敗。奥平調教師も「度外視したい」と語っており、敗因は明確です。直近の調教ではラスト1F 11.4秒という鋭い切れ味を見せ、「仕上がり良好」と高評価。スムーズな競馬ができれば一変が可能です。
マイネルレノン:物理的不利からの生還
前走はゲートでのアクシデントが敗因で参考外。中山芝1200mでは良績を残しているコース巧者であり、叩き良化型のダイワメジャー産駒として、実戦での粘り腰には警戒が必要です。
出走全馬詳細診断(枠順別)
【1枠】
1番 フィオライア(牝4・石橋脩)評価: △(連下)。内枠を活かした先行策なら。走り慣れた1200mで改めて期待。2番 サフランヒーロー(牡4・丸田恭)評価: 消し。芝替わりで試行錯誤の段階。強調材料に欠ける。
【2枠】
3番 エコロレジーナ(牝5・菊沢一)評価: 消し。時計が速いと苦しいとの陣営コメントあり、開幕週の馬場に対応できるかが鍵。4番 ルージュラナキラ(牝3・横山和)評価: ▲(単穴)。前述の通り有力。昇級戦でも通用するスピードを持つ。
【3枠】
5番 コラソンビート(牝4・丹内祐)評価: ☆(特注・ブリンカー)。ブリンカー着用による一変に期待。実績は上位。6番 マイネルレノン(牡6・菅原明)評価: 注(穴)。前走度外視。中山巧者で展開が向けば浮上。
【4枠】
7番 ムイ(牝3・木幡巧)評価: 消し。直線で外に出したいという注文がつくと展開に左右されやすい。8番 ロードフォアエース(牡4・マーカン)評価: ◎(本命)。チークピーシズ効果と高い能力を評価。
【5枠】
9番 ハクサンバード(牡5・石川裕)評価: 消し。距離適性に不安があり、今回は様子見が妥当か。10番 カルロヴェローチェ(セン5・丸山元)評価: ○(対抗)。去勢後の安定感とポテンシャルを評価。
【6枠】
11番 ウインモナーク(牡6・松岡正)評価: △(連下)。調教の動きが絶好。前走度外視で巻き返し可能。12番 アルセナール(牝4・杉原誠)評価: △(連下)。初の1200mへの対応が課題だが、血統的な底力は侮れない。
【7枠】
13番 ティニア(牡5・荻野極)評価: 消し。「ちょっと重いかも」との陣営コメントで良化途上の印象。14番 ブトンドール(牝5・横山琉)評価: 消し。「覇気に乏しい」と陣営のトーンが低い。
【8枠】
15番 カルプスペルシュ(牝3・横山武)評価: △(連下)。成長力があり仕上がりも良好。大外枠でもスタート次第で。16番 ジョーメッドヴィン(牡4・北村宏)評価: 消し。調教は元気一杯だが、大外枠からでは展開待ち。
調教・厩舎コメントの相関分析:データの裏側を読む
単なるタイム比較ではなく、データから陣営の「意図」を読み取ります。
「馬具変更」の本気度
ロードフォアエース(チークピーシズ)やコラソンビート(ブリンカー)など、明確な課題克服のために馬具を投入する陣営は、勝負気配が高いと判断できます。特に能力がありながら精神面で損をしていた馬の場合、この対策は大きなプラスに働く可能性があります。
「除外」の影響
ハクサンバードは「乗り込めた分、良くなってきた」とプラスに捉えている一方、ブトンドールは「ソフトな追い切り」と調整に苦労した様子が窺えます。同じ除外明けでも、調整過程の明暗が分かれている点に注意が必要です。
血統トレンドと中山適性
中山1200mという舞台において、血統は重要なファクターです。
- ロードカナロア産駒 (ロードフォアエースなど): スピードとパワーを兼備し、中山芝1200mへの適性は非常に高いです。
- ダイワメジャー系 (ルージュラナキラなど): 先行力と粘り強さが武器で、前有利の展開になりやすい中山で力を発揮します。
- 欧州血統のスタミナ (ウインモナークなど): 冬場のタフな馬場では、見た目以上のスタミナが問われるため、欧州的な重厚な血を持つ馬が穴を開ける傾向があります。
結論:ラピスラズリS 2025 攻略のシナリオ
以上の分析を統合すると、能力、調教、陣営の工夫、血統適性の全てが高いレベルで合致するロードフォアエースが中心となります。逆転候補として3歳牝馬の勢いと斤量差が魅力のルージュラナキラ、不気味な存在として去勢効果のカルロヴェローチェやブリンカー着用のコラソンビートが挙げられます。
レース展開は、ロードフォアエースが好位から直線で抜け出す形が濃厚で、そこに他の有力馬がどこまで迫れるか、という攻防が予想されます。
最終的な予想の結論はこちら
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※情報は2025年12月7日時点のものです。馬券の購入は自己責任でお願いいたします。