2024年の競馬シーンは、日本馬フォーエバーヤングによるブリーダーズカップ・クラシック(BCクラシック)初制覇という歴史的な快挙と、外国馬カランダガンによるジャパンカップ(JC)制覇という衝撃的な結末が、年度代表馬選考に一石を投じ、ネット上で激しい議論を巻き起こしています。この記事では、BCクラシックの偉業を達成したフォーエバーヤングが、JCを制した欧州最強馬カランダガンと比較され、その選出の是非が問われている状況について、ネットの意見を交えながら深掘りします。
この記事の目次
- ニュースの背景と焦点:BCクラシック初制覇と年度代表馬論争
- ネット上で沸騰する「カランダガンvsフォーエバーヤング」論争
- 「ダート馬」の宿命と歴史的偉業の重み
- まとめ:年末の有馬記念が論争の行方を左右する
- 本記事の元になったスレッド
ニュースの背景と焦点:BCクラシック初制覇と年度代表馬論争
日本馬フォーエバーヤングは、サウジカップ優勝、ドバイワールドカップ2着という輝かしいダート海外実績に加え、ブリーダーズカップ・クラシックを日本馬として初めて制覇するという歴史的偉業を成し遂げました。この功績は、長年の日本競馬界の悲願の一つであり、彼を年度代表馬に推す声は当然のように高まっています。
一方で、ジャパンカップをレコード勝ちした外国馬カランダガンも、ヨーロッパの主要G1(サンクルー大賞、キングジョージ、英チャンピオンSなど)を制覇しており、その実績は世界最高峰のレベルです。この二頭の「世界レベルの成績」が比較されることが、今回の論争の火種となりました。
ネット上で沸騰する「カランダガンvsフォーエバーヤング」論争
スレッドの問題提起:海外成績の単純比較は是か非か
論争の発端となったスレッドは、「フォーエバーヤングを年度代表馬として考えてる記者はこれを見てください」と題され、フォーエバーヤングの実績(JRA 0勝、BCクラシックなど)とカランダガンの実績(JRA 1勝/JC、欧州G1 3勝など)を単純比較し、「海外も対象ならカランダガンが圧倒的」と主張しています。
【フォーエバーヤング】JRA 0勝 サウジカップ1着 ドバイWC 2着 日本テレビ盃 1着 BCクラシック 1着
(スレッド投稿より引用)
【カランダガン】 JRA 1勝 ドバイシーマクラシック2着 コロネーションC 2着 サンクルー大賞 1着 キングジョージ 1着 英チャンピオンS 1着 ジャパンC 1着
選考ルールの核心:「日本馬は全レース、外国馬はJRAレースのみ」
しかし、この単純比較にはJRA賞の選考ルールが大きく関わってきます。スレッド内でも指摘されている通り、選考対象となる成績には明確な区別が存在します。
- 日本馬(JRA所属馬): 全ての国内外レースの成績が選考対象。
- 外国馬: JRAのレース成績のみが選考対象。
このルールに基づくと、カランダガンの「キングジョージ」や「英チャンピオンS」といった欧州G1の勝利は、JRA賞の選考では原則として考慮されません。したがって、カランダガンはジャパンカップ1着という実績が主軸となり、一方のフォーエバーヤングは、国内では日本テレビ盃(JpnII)のみですが、海外のBCクラシック(G1)の勝利が強く評価の対象となります。
「ダート馬」の宿命と歴史的偉業の重み
JRA賞の慣例と「ダート軽視」の意見
選考ルールとは別に、ネット上では「ダート馬は年度代表馬になりにくい」という根強い意見が多数を占めます。これは、JRA賞が芝のトップホースを重視してきた歴史的背景と、ダート戦線の格付けの問題が影響しています。
ダート馬なんて日本ではゴミだからな JRAの芝GIを勝って初めてサラブレッドと認められるのが日本競馬
(スレッド投稿より引用)
過去には、エルコンドルパサーが海外で活躍した際に、国内で最強だったスペシャルウィークと年度代表馬の座を争い、激しい論争となった例があります。今回も、芝の最優秀馬が票を割る中、「ダート馬」であるフォーエバーヤングがその隙を突く形になるのではないか、という見方も存在します。
BCクラシック制覇の歴史的価値
反対に、フォーエバーヤングのBCクラシック制覇を「歴史的偉業」として最上位に評価すべきだという意見も根強いです。これは、単なる勝利ではなく、日本競馬界が長年追い求めてきた目標の一つを達成したという点に重きを置いています。
BCクラシック勝ったんだから満票まである。(中略)競馬がこの先100年続いたとして初めてBCクラシックを落とした事実は色褪せることはない そういう存在こそ年度代表馬ってもんよ
(スレッド投稿より引用)
この「歴史的偉業」の重みが、ダート馬という慣例的な評価基準を凌駕するかどうかが、選考の最大の焦点となるでしょう。
まとめ:年末の有馬記念が論争の行方を左右する
現在のところ、芝路線のトップホースが票を割る可能性が高いため、フォーエバーヤングのBCクラシック制覇が最大の「票の受け皿」となる可能性が指摘されています。しかし、「ダノンデサイルが有馬記念を勝った場合どうなるか」といったように、年末の大一番である有馬記念の結果次第で、状況はさらに混沌とするとの見方が多数を占めています。
最終的に、競馬記者がフォーエバーヤングの「ダート馬としての歴史的偉業」を、カランダガンの「日本最高峰の芝G1勝利」と、その他の芝路線の実績と比較し、どのような結論を出すのか、選考結果の発表が待たれます。
本記事の元になったスレッド
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