園田8R C2一 レース回顧:叩き合いを制した新女王の誕生か
2025年12月4日に園田競馬場で行われた第8レース、C2一クラスの戦いは、ゴール前で繰り広げられた熾烈な叩き合いにより、見応えのある結末を迎えました。
スタートはほぼ横一線でしたが、発馬直後に単勝オッズ2番人気のジャスティントレノが後方に下がる不利がありました。逃げ争いは、まずテンクウワールドが中央から、内からはエイシンパルサーが優位に立ち、レースを引っ張る展開に。序盤、エイシンパルサーがハナを奪い、向こう正面へと進みます。
道中はエイシンパルサーがリードを保ち、2番手にテンクウワールド、その後ろにアニュレス、モズオラージュ、そして人気のガンバレベアーやチョウウマクイクらが固まる中団グループを形成しました。
勝負所の4コーナーから直線にかけて、レースは一気に動きます。400m標識を過ぎたあたりで、人気の一角ガンバレベアーが外から猛然とスパート。内を行くエイシンパルサーを一気に捉え、先頭に躍り出ます。しかし、ここで外からもう一頭、チョウウマクイクがこれに並びかけ、さらに後方からスタートで不利のあったジャスティントレノも加わり、3頭による激しい追い比べとなりました。
最後の直線はチョウウマクイクとガンバレベアーの激しい一騎打ち。新庄海誠騎手のチョウウマクイクが、ベテラン小牧太騎手のガンバレベアーを最後まで懸命に競り合い、実況では「さじきったか」と表現されるほどの僅差で制し、ゴール板を通過しました。非常に際どい写真判定の決着であり、両馬の意地がぶつかり合った名勝負となりました。
今後のレースで覚えておきたい注目ポイント
【出遅れから追い込むポテンシャル】ジャスティントレノ(牡3 / 鴨宮祥行騎手)
レース序盤で後方に下がってしまう不利なスタートとなりましたが、道中から直線にかけては鋭い伸び脚を見せ、最後まで上位争いに食い込みました。この不利がなければ、さらに着順を上げる可能性も十分に秘めていたと言えるでしょう。次走ではスタートを決めることができれば、大きな穴を開ける存在となるかもしれません。
【勝負根性は健在】ガンバレベアー(牝3 / 小牧太騎手)
最後の直線での猛烈な加速と粘りは、勝つに等しい内容でした。400mからの仕掛けは圧巻で、このクラスでは能力が上位であることを改めて示しました。僅差で敗れはしたものの、今回の勝負根性は高く評価すべきで、次走以降も常に優勝候補の一角としてマークが必要です。
【勝負所で後退】アニュレス(牝3 / 吉村智洋騎手)
中団でレースを進めましたが、直線に入ると上位の争いから後退してしまいました。人気の一角でありながら結果に結びつかなかった点は気になるところです。今後のレースで、直線での粘りや脚色が改善されるかどうかが鍵となります。
【勝利の立役者】チョウウマクイク(牝5 / 新庄海誠騎手)
熾烈な叩き合いを制した勝者であり、その勝負強さは本物です。強敵ガンバレベアーの猛追を凌ぎ切った粘り腰は、今後のクラスでも通用する可能性を示唆しています。この勝利を足掛かりに、さらなる飛躍が期待されます。