年末牝馬マイル重賞の全てを解き明かす
直近の気象情報と馬場管理レポートに基づくと、今開催の中山芝コースは 「標準からやや時計がかかるタフな状態」へ移行していると推察される。
エピファネイア産駒勝率8.5%, 連対率14.1%。
持続的な末脚と器用さ、消耗戦に強い底力。
シルバーステート産駒勝率11.0%, 連対率25.2%。
他を圧倒する驚異的な連対率。爆発的なスピードと持続力。
キズナ産駒勝率11.6%, 連対率21.5%。
パワー型が多く、タフな馬場コンディションに滅法強い。
その他注目の血統
モーリス産駒(マイラー適性)、リオンディーズ産駒(中山適性)、ダイワメジャー産駒(粘り腰)。
S
(Drop of Light) (特注)
追い切り: 栗東CWコース、6ハロン79.3秒、ラスト1ハロン驚異の11.2秒。併せたオープン馬を楽に突き放し、福永調教師も納得のパフォーマンス。6歳にして完成の域に達しており、衰えは皆無。得意のマイル戦に戻り、最有力候補の一頭。
12/10(水) 栗東CW 良 79.3-64.0-50.3-36.4 (ラスト1F 11.2秒)
脚色: 強めに追う、短評: 先着で脚色に余裕。
S
(Bond Girl)
追い切り: 美浦ウッドコース、ラスト1ハロン11.6秒。前走課題だった精神面が成長し、力みが抜けて操縦性が向上。陣営は「過去最高レベルの動き」と評。心身ともに充実。
12/11(木) 美浦W 良 85.3-68.7-53.6-38.5 (ラスト1F 11.6秒)
脚色: G前仕掛け、短評: 順調に乗り込む。
A+
(Cerviatt)
追い切り: 栗東坂路、一杯に追われラスト1ハロン12.2秒。負荷の強い調教をこなし好調維持。前走のギアチェンジ能力は本物。ルメール騎手の継続騎乗も心強い。
12/10(水) 栗東坂路 良 55.0-39.7-25.3 (ラスト1F 12.2秒)
脚色: 一杯に追う、短評: 好調持続。
A
(Salt Queen)
追い切り: 栗東CW、馬なりながら81.2-11.8と上々の動き。データ上「中山マイル最強」のシルバーステート産駒。前走の勝ちっぷりが鮮やかで、昇級初戦でも通用するポテンシャル。
A
(Umbruil)
追い切り: 美浦Wコース、馬なりながらラスト11.8秒と水準級の時計。復調の兆し。前走富士S(5着)も内容は悪くなく、精神的な落ち着きとフォームの安定感が光る。
B+
(Vip Daisy)
追い切り: 栗東坂路、西村淳也騎手を背に52.7-12.1の好時計。秋華賞6着からの参戦。春から馬体が成長し、マイルへの距離短縮はプラス。
B+
(Feel Sympathy)
追い切り: 美浦W、軽めの調整だが動きは軽快。ラストは12.0秒でまとめ、状態は維持できている。一昨年のターコイズS2着馬でコース巧者。逃げ・先行脚質で展開の鍵を握る。
ジョイフルニュース: 美浦Wラスト11.4秒が優秀。3歳馬の勢いで穴候補。
スリールミニョン: 栗東坂路ラスト12.0秒。スピード感十分。父ミスターメロディ×母父クロフネ配合は中山マイル向き。
リラボニート: 栗東CWラスト1F「10.9」は驚異的。スクリーンヒーロー産駒は中山を得意とし、一発の魅力。
エリーズダイヤ: 「気性難見せる」と課題あり。巻き返しには強調材料乏しい。
カピリナ: 横山典騎手騎乗。「推進力ある走り」。パワーの要る冬の中山芝にマッチする可能性。
キタウイング: プール調整併用で時計も平凡。良化途上の印象。
ジューンオレンジ: 坂路で好時計も「本調子には今一息」。気ムラな面が出ている可能性。
シングザットソング: 順調な乗り込み。ドゥラメンテ産駒でマイル適性は高く、芝に戻って期待。
ソーダズリング: 「動き今ひと息」。実力馬だが、叩き台の可能性も。
ダンツエラン: 「デキ安定」も、重賞で勝ち切るにはもうワンパンチ欲しい。
ドゥアイズ: 「追われて案外」との厳しい評価。調教の動きからは推しづらい。
ホウオウラスカーズ: 「軽快な動き目立つ」。7歳でも衰えなく、展開が向けば意地を見せる可能性も。
ランフォーヴァウ: 「この一追いで良化」との評。前走からの巻き返しに注目。
絶対的な逃げ馬は不在。フィールシンパシー、スリールミニョン、エリーズダイヤなどがハナを主張する可能性。 牽制し合えば「ミドル〜ややスロー」ペースが公算大。 スローペースなら前残りの傾向が強まるが、騎手の心理戦が展開を左右する。
3〜4コーナー。下り坂を利用して加速するこの区間で、外に振られずにスムーズに加速できるかが勝敗を分ける。 外枠の差し馬は距離ロスのリスク、内枠の先行馬は前が壁になるリスクを抱える。機動力のある馬が早めに動いてレースを動かすシーンも想定される。
◎
一週前追い切りの動きが圧巻。6歳にしてキャリアハイの状態の可能性。得意のマイル戦に戻り、先行して粘り込む脚質は中山マイルに最適。実力と状態の良さから本命。
○
実績・能力はメンバー中随一。精神面の成長で本来の力を発揮できれば勝ち負け必至。ただし、差し損ねのリスクと斤量が不安材料。
▲
3歳馬の成長力とルメール騎手の手腕が魅力。どんな展開にも対応できる自在性があり、血統的にも中山マイルは合っている。
☆
「中山マイルの鬼」シルバーステート産駒という血統背景は無視できない。昇級戦で人気を落とすなら絶好の狙い目。
△
追い切りの動きが良く、馬体が充実。3歳馬の斤量利を活かせれば上位争いに加わる力は十分。
冬の中山、荒れる牝馬重賞。データと調教が指し示す「真の実力馬」を見極め、高配当を狙う。