三冠馬コントレイルの初年度産駒が2歳シーズンを終え、その成績を巡る議論が競馬界で過熱しています。特に、現場のトップジョッキーや調教師からの厳しい意見が飛び出し、ファンの間でも様々な分析が展開されています。本記事では、2025年2歳戦終了時点の具体的な成績データと、関係者のコメントを基に、種牡馬コントレイルの現状を深く掘り下げます。
※本記事はインターネット掲示板の投稿内容を基に構成しています。
コントレイル産駒は2025年の2歳シーズンを終えましたが、重賞勝ち馬は出ておらず、初年度種牡馬としてはやや苦戦している状況がデータからも見えます。
2025年シーズン終了時点で、コントレイル産駒の勝利回数は「20勝」となっており、他の同期または近年の初年度種牡馬と比較すると中位に位置しています。主要な種牡馬との2歳勝利回数比較は以下の通りです。
また、重賞におけるパフォーマンスを測る「重賞AEI(アーニングインデックス)」では、コントレイル産駒は「0.68」と、トップのサートゥルナーリア(5.14)やリアルスティール(3.00)と比較して低い数値にとどまっています。2025年のJRA 2歳重賞勝ち馬の父にコントレイルの名はありませんでした。
2025年のコントレイル産駒の全成績は「154戦 20勝 18-17-17-19-63」で、勝率13.0%、連対率24.7%、掲示板率59.1%という結果です。夏の時期(7月~9月)には高い連対率・掲示板率を記録しましたが、終盤の12月には勝率が0.079まで落ち込むなど、ピークが夏場に集中していた傾向が見られます。
成績が伸び悩む中、元主戦騎手であり現在は調教師である福永祐一氏、そしてトップジョッキーである川田将雅氏が、コントレイル産駒の特性について厳しい見解を示したことが話題になっています。
福永調教師と川田騎手は、コントレイル産駒について「動かないっていうより動けない」と表現し、「成長してどうにかなる問題じゃなくてね。運動音痴っていうんだよ」と指摘しています。特に「ギアがない(瞬発力に欠ける)」という点が現場の共通認識となっているようです。
この指摘は、多くのファンがレースを見て感じていた傾向と一致しています。産駒は「追走は出来るが抜け出す脚がない」という特徴があり、「勝負所で最高速について行けず遅れる」傾向が顕著です。
一部のユーザーは、この運動能力の欠如が身体的な特徴に起因している可能性を分析しています。コントレイルはディープインパクト系ですが、特に「首の使い方が下手」であり、アメリカのパワー繁殖を掛け合わせた結果、「しなやかな身体に太く短く振れない頸が搭載され、坂が登れなくなった」のではないかという指摘があります。
ディープインパクト系の種牡馬が成功するためには、母系にストームキャット(St. Catz)の血を持つことが重要視されており、コントレイルはストームキャットの血が薄いことも懸念点として挙げられています。
福永・川田両氏から厳しい評価が出たことで、コントレイル産駒に対する期待値は下がっていますが、中には「晩成」への希望を抱く声もまだ見られます。
コントレイル自身が引退レース後に「来年があったらもっと良くなりそう」と福永騎手(当時)が示唆していたこともあり、産駒にも「晩成」を期待する向きがあります。しかし、福永調教師らのコメントは「晩成と成長力がないのは全く違う、コントレイル産駒は後者」という厳しいものであり、晩成説を否定する見解も有力です。
2歳シーズンを終え、来年のクラシックに向けて、コントレイル産駒の動向が注目されています。
これらの馬が、2026年の3歳リーディングで上位に来るかどうかが、種牡馬コントレイルの評価を大きく左右する試金石となります。
三冠馬コントレイルの初年度産駒は、2歳戦において他の新種牡馬に比べて見劣りする結果となり、現場の関係者からも運動能力の根本的な課題が指摘されています。特に、瞬発力や坂への対応力の欠如は、今後のクラシックや大舞台で戦う上で大きな壁となる可能性が示唆されています。
種牡馬としての評価は、来年以降の3歳戦、特にクラシックでの活躍にかかっています。産駒がこの課題を乗り越え、晩成の成長を見せることができるのか、引き続き注目が集まります。