伝説の血統対決とクラシック候補分析
未来のスターホースが集結する注目の新馬戦を徹底解説
記事の要点
阪神5Rの「伝説の血統」対決
ジェンティルドンナの娘アルジェンテーラとウオッカの孫ノートルダムが激突します。
中京5Rのクラシック候補
サートゥルナーリア産駒コティノス、キタサンブラック産駒レイクラシックなどが登場します。
阪神6Rダート戦
血統的裏付けのあるネバールックバックが有力視されています。
多角的な分析
各馬の評価は、血統背景、調教タイム、厩舎コメントから分析されています。
翌日開催の先取り
12月14日の中山開催の注目馬も紹介されます。
【阪神5R・芝1600m】世紀の対決:ジェンティルドンナとウオッカの代理戦争
2025年12月13日、阪神競馬場第5レースは、顕彰馬であるジェンティルドンナとウオッカの直系子孫、アルジェンテーラとノートルダムがデビューする歴史的な一戦となります。これは、G1・7勝馬ジェンティルドンナと、64年ぶりの牝馬ダービー制覇を成し遂げたウオッカの血が時を超えて交錯する、2025年の2歳戦線におけるハイライトです。
アルジェンテーラ(ジェンティルドンナの娘)
血統構成: 父ドレフォン(米国ダートスプリント王者、皐月賞馬ジオグリフの父)、母ジェンティルドンナ(ディープインパクト産駒、G1・7勝、繁殖としても活躍)。「スピード×底力」の融合で、マイルから2000mでの活躍が期待されます。ドレフォン×ディープインパクト(母父)はジオグリフと同じ配合パターンです。
調教診断: 12月10日、栗東CWコースで6ハロン81.9秒、ラスト1ハロン11.7秒をマーク。斉藤崇史調教師は「良血馬だけあって背中が良い」とコメントしており、初戦から能力を発揮できる仕上がりです。
鞍上: 団野大成騎手。積極的な騎乗スタイルで、ドレフォン産駒の先行力を活かすのに適しています。
ノートルダム(ウオッカの孫)
血統構成: 父コントレイル(無敗の三冠馬)、母タニノアーバンシー(母ウオッカ)、母父Sea The Stars(凱旋門賞馬)。コントレイルの瞬発力と操縦性、Sea The Starsの欧州スタミナ・パワーを併せ持ち、現代競馬の理想形の一つとされる配合です。阪神外回りコースが適しています。
調教診断: ハードな調教を消化。12月3日、栗東CWコースで古馬オープン馬に食らいつく勝負根性を見せました。荒木助手は「素軽さがあり、芝の綺麗な馬場が良さそうです」とコメント。気性面の若さはあるものの、大きなエンジンを感じさせます。
鞍上: 坂井瑠星騎手。矢作厩舎の主戦を務めます。
その他の有力馬分析:伏兵陣も多士済々
- サガルマータ: 父コントレイル、母はアルゼンチンG1馬。福永祐一調教師は手応えを感じており、CW追い切りで抜群の動きを披露。鞍上は川田将雅騎手で、2強に割って入る筆頭候補です。
- ダノンハドソン: 父レイデオロ、祖母は米G1馬。CWで鋭い伸びを見せ、C.デムーロ騎乗でポテンシャルを引き出す可能性があります。
- その他、ディープマウンテン、ニテンイチリュウ、リサシテーションなども出走しますが、良化の余地を残している様子です。
阪神5Rの結論と馬券戦略
完成度ではアルジェンテーラがリードし、スケール感ではノートルダムも魅力的です。この2頭を軸に、調教絶好のサガルマータを厚めに押さえるのが基本戦略です。
| 馬名 | 評価 | 理由 |
|---|---|---|
| アルジェンテーラ | ◎ | 血統、調教、完成度が高水準。初戦から動ける。 |
| ノートルダム | ○ | 矢作厩舎×坂井瑠星×ウオッカの血。爆発力ならこちら。 |
| サガルマータ | ▲ | 福永厩舎の期待馬。CWでの動きが抜群で逆転も十分。 |
| ダノンハドソン | △ | C.デムーロ騎乗で不気味。スタミナ勝負になれば浮上。 |
【中京5R・芝2000m】クラシック王道の条件で輝く原石たち
中京芝2000mは、スタート直後の上り坂と最後の急坂が特徴です。「操縦性」「機動力」「パワー」が求められる、クラシック戦線を見据える上で重要な舞台です。
コティノス
血統: 父サートゥルナーリア、母父ステイゴールド。シーザリオ由来の爆発的な末脚とステイゴールド由来の勝負根性・スタミナを兼備。
調教: 12月3日、栗東CW追い切りでラスト1ハロン11.3秒の切れ味を披露。北村助手は「長くいい脚を使うタイプ。2000メートルが合っていそうです」とコメント。
レイクラシック
血統: 父キタサンブラック、母父ホワイトマズル。豊富なスタミナと成長力を秘めています。
調教: 12月10日、栗東CW追い切りでラスト1ハロン11.1秒というこの日一番の切れ味を披露。新谷調教師は「反応が良化。走ってきそうな馬」と高く評価。
エイシンビーコン
血統: 父エイシンヒカリ産駒。
調教: しっかり負荷をかけられており、吉村調教師は「この距離が合っていそう」とコメント。先行力が武器になりそうです。
その他の伏兵陣
- 名牝ソニンクの血を引くイベントホライゾン(父ハービンジャー)
- 武豊騎手騎乗予定でセンスの良いフウセン(父コントレイル)
- 仕上がり良好のシルバーリム(父シルバーステート)なども注目です。
【阪神6R・ダート1800m】砂の王者を狙うダート界の超新星
阪神ダート1800mは、先行争いが激しくなりがちですが、直線の急坂があるためスタミナとパワーが要求されます。血統的なダート適性が結果に直結しやすい傾向があります。
ネバールックバック
血統: 父ホッコータルマエ、母父ゴールドアリュール。ダート王道配合。
調教: CW追い切りで古馬オープン馬と互角に動き、田嶋助手は「ダート向きの走りをしますよ。期待できそう」とコメント。
ハッピーバンク
鞍上: C.デムーロ騎手。期待度の高さを示唆。
調教: 茶木調教師は「幅のある馬体でこの条件向き」と評価。CW追い切りでラスト11.7秒を馬なりでマークし、活気十分。
タマモレイメイ
血統: きょうだいがダートで活躍している血統的裏付けあり。
調教: 大橋調教師は「動きは悪くないよ」とコメント。実戦での変わり身に期待。12月14日(日)中山開催の注目馬先取り