2025年12月30日 / 2025年12月30日
2025年の地方競馬を締めくくる大一番、東京2歳優駿牝馬(S1)のレース展望と予想をお届けします。ローレル賞を圧勝したアンジュルナと、エーデルワイス賞でJRA勢相手に好走したリュウノフライトの2強を中心に、有力馬の舞台適性、血統背景、直前の調教状態を分析。大井ダート1600mを攻略する鍵と、注目の穴馬候補まで詳しく解説します。
この記事の要点
- •2025年12月31日に開催される2歳牝馬の地方女王決定戦「東京2歳優駿牝馬(S1)」。
- •大井1600mはスタミナが問われる舞台で、マイル以上の距離経験が重要な判断材料となる。
- •ローレル賞を圧勝したアンジュルナは、米国ダート血統の背景を持ち完成度が高い。
- •エーデルワイス賞2着のリュウノフライトは、距離延長への適性を陣営が示唆しており有力候補。
- •ナーサリーテイル、ライドハイなど、底を見せていない馬の台頭にも注意が必要。
目次
東京2歳優駿牝馬2025 予想のポイント
舞台適性と「マイル経験」の差
大井1600m(内回り)は、スタートから最初のコーナーまでの距離が長く、比較的ペースが落ち着きやすいコース形態です。しかし、2歳牝馬にとってはスタミナと精神力が問われるタフな舞台となります。特に1600m以上の距離経験と、そこで結果を残しているかが大きな分かれ目です。短距離戦でスピードを見せてきた馬が距離延長で苦戦するケースも多いため、血統的な距離適性も重要な判断材料になります。
「ローレル賞組」vs「エーデルワイス賞組」
例年、川崎で行われるローレル賞(S2)の上位馬と、北海道・門別のエーデルワイス賞(Jpn3)を経由してきた馬の力関係が焦点となります。今年はローレル賞を制したアンジュルナと、エーデルワイス賞で2着に好走したリュウノフライトが激突。この2頭の直接対決が馬券の鍵を握ると言えるでしょう。
注目有力馬の分析と血統チェック
⭐アンジュルナ(浦和・小久保智厩舎)
父:Tiz the Law 母父:American Pharoah
前走のローレル賞(S2)では、初のマイル戦ながら後続を4馬身突き放す圧勝劇を演じました。父Tiz the LawはベルモントSなど米G1を4勝した名馬で、母父も米三冠馬アメリカンファラオという良血の米国ダート血統です。右回りさえクリアできれば、中心視は免れません。
仕上がりに関して、これまでで一番と言っていい状態で送り出すことができる。— 小久保智調教師
⭐リュウノフライト(北海道・山口竜一厩舎)
父:ホッコータルマエ 母父:ケイムホーム
門別デビューから安定した成績を残し、前走のエーデルワイス賞(Jpn3)ではJRA勢を相手に2着と健闘。父ホッコータルマエ×母父ケイムホームという配合は、スピードとパワーを兼ね備えており大井の馬場も合うはずです。調教でもバネのある動きを見せており、初遠征でも期待が高まります。
馬体や走法にスプリンター色はありません。マイルへの距離延長は問題ないでしょう。— 山口竜一調教師
⭐ライドハイ(大井・荒山勝徳厩舎)
父:フォーウィールドライブ 母父:Yonaguska
前走のカナリア賞を勝利し、ここまで2戦2勝。父フォーウィールドライブはアメリカンファラオの後継種牡馬で、早熟性とスピードが武器です。まだ底を見せていない魅力があります。
距離は克服できたが、大幅な時計短縮が必要。叩かれて状態は順当に良化している。— 荒山勝徳調教師
⭐ナーサリーテイル(船橋・川島正一厩舎)
父:ルーラーシップ 母父:ウォーエンブレム
ローレル賞では出遅れながらも3着に追い込み、能力の高さを示しました。ルーラーシップ産駒らしく距離が延びて良さが出るタイプで、大井のマイルコースへの適性は高いと見られます。
今回は違うと思う。納得のいく仕上げで挑める。— 川島正一調教師
直前情報のピックアップ(調教・状態)
直近2週間の調教データから、状態の良さが目立つ馬をピックアップしました。🐎カンターレ(船橋・山本学厩舎)12月27日の船橋外コースで「好調持続」の動き。山本調教師も「中間の状態も良く、仕上がりは満足のいくもの」とコメントしています。🐎セイクリスティーナ(岩手・佐々木由厩舎)水沢での最終追い切りで「フットワーク軽快」。長距離輸送が課題ですが、状態面は整っているようです。🐎トウキョーアンナ(船橋・石井勝男厩舎)前走ローレル賞は連勝の疲れがあったようですが、今回は「遅れも余裕残し」の動きを見せており、石井調教師も「この中間の状態はいい」と復調を示唆しています。
結論と買い目のご案内
2歳女王の座に輝くのは、完成度の高い米国血統アンジュルナか、それとも門別の実力馬リュウノフライトか。はたまた新星の台頭があるのか、目が離せない一戦です。