2025年12月3日、園田競馬場で行われた第6レース(C2クラス、1400メートル)は、圧倒的な支持を集めた4番ビクトリーブリッジが期待に応える圧巻の走りを見せました。本馬にとって初めての1400メートル戦という注目の一戦を、まるで適距離であったかのようにねじ伏せるレース運びは、今後のさらなる活躍を予感させる内容でした。
ゲートが開くと、単勝1.2倍の支持を集めた4番ビクトリーブリッジ(牡3、廣瀬航騎手)が、危なげなくスタートを決め、あっさりと先頭を奪います。これが初の1400メートル戦であるにも関わらず、まるで得意の舞台であるかのような堂々とした逃げっぷり。後続とのリードを序盤から2馬身半ほど確保し、レースの主導権を完全に握りました。
一方、3番人気の1番エーピーポエティス(牝3、吉村智洋騎手)は、ゲートでやや出遅れる形となり、後方からの追走を余儀なくされます。先行集団は6番キラキラリが2番手、5番アラモアナが3番手につけ、淡々とした流れで向こう正面へ進みます。
勝負所の3コーナーから4コーナーにかけて、ビクトリーブリッジはさらに後続を突き放しにかかります。実況音声によれば、この時点でリードはすでに7〜8馬身。初めての1400メートルも全く問題ないと確信させるようなスピードとスタミナで、独走態勢を築き上げました。後方では2番ネバーセイグッバイ(牝3、下原理騎手)が徐々にポジションを上げ、2番手争いに加わります。
直線に入ると、ビクトリーブリッジはもう一人旅。悠々とゴール板を駆け抜け、大差をつけての完勝となりました。2着には終始粘り強い走りを見せた2番ネバーセイグッバイが入り、人気に応える形に。しかし、3着争いは大激戦となり、1番エーピーポエティス、9番デルマヴェーダ、5番アラモアナ、6番キラキラリの4頭が横一線でゴールに飛び込む大混戦となり、写真判定の結果を待つこととなりました。
このレースから、今後の競馬予想に活かしたい重要なポイントがいくつか浮かび上がってきました。
圧倒的なスピードと持続力を見せた4番ビクトリーブリッジ。これまで短距離を中心に使われてきた同馬にとって、初めての1400メートル戦は未知数でしたが、結果は圧勝。実況でも「全く問題なさそう」と評された通り、新たな距離適性を示しました。これは今後のローテーションを考える上で大きな強みとなり、引き続き主役級の扱いが必要でしょう。
3番人気に支持されながら、スタートで出遅れる不利があった1番エーピーポエティス。序盤からリズムを崩したにも関わらず、最後の直線では4頭が絡む3着争いに加わっており、地力の高さを示しました。スムーズなスタートであれば、着順をさらに上げていた可能性は十分。次走、スタートを五分に切れれば、連対圏への浮上も期待できるでしょう。
レースの主要な情報を改めて振り返ります。特に3着以下の争いは熾烈で、写真判定の結果次第では大きな波乱となる可能性も秘めていました。
| 枠番 | 馬番 | 馬名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 単勝人気 | 特記事項(実況より) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 1 | エーピーポエティス | 牝3 | 55 | 吉村智洋 | 3番人気 | 若干出遅れ、3着争いに参加 |
| 2 | 2 | ネバーセイグッバイ | 牝3 | 55 | 下原理 | 2番人気 | 2着確保 |
| 4 | 4 | ビクトリーブリッジ | 牡3 | 57 | 廣瀬航 | 1番人気 | スタートから逃げ切り、圧勝 |
| 5 | 5 | アラモアナ | 牡3 | 57 | 井上幹太 | 4番人気 | 3番手追走、3着争いに参加 |
| 5 | 6 | キラキラリ | 牝3 | 55 | 竹村達也 | 6番人気 | 2番手追走、3着争いに参加 |
| 7 | 9 | デルマヴェーダ | 牡4 | 57 | 石堂響 | 5番人気 | 3着争いに参加 |
ビクトリーブリッジの強さが際立った今回のレース。C2クラスを卒業し、今後の重賞戦線へと駒を進めることになれば、園田競馬場における新たなスター候補として、その動向から目が離せません。