【園田12Rエリカ賞C1回顧】単勝1.4倍アースグレーザーがまさかの3着敗退

【園田12Rエリカ賞C1回顧】単勝1.4倍！断然人気アースグレーザーがまさかの3着敗退

2025年12月4日、園田競馬場の最終12レース「エリカ賞C1」は、単勝1.4倍の断然人気に支持された10番アースグレーザー（笹田知宏騎手）を巡る熱戦となりました。しかし、結果は人気の盲点をつく波乱の結末。レースの展開と、見事に激戦を制した伏兵の走り、そして今後の注目ポイントを振り返ります。

レース回顧：中団待機策から直線猛追も届かず

スタートは数頭がややバラつき、特に1番ヴィータレヴィス、6番スイートフェアリー、7番エマージェンスが後方からの競馬となりました。

• 先行争い：まず飛び出したのは12番グッドエクスプレス。
• 好位：うちから2番ユイアングレイスが続き、3番グランゲレーロ（小牧太騎手）が積極的な騎乗で2番手につけ、レースを引っ張る形を作ります。
• 人気馬の位置取り：断然人気の10番アースグレーザーは、中団後方から差しに構えるいつものスタイル。道中は馬群の中で機を伺います。

レースが動いたのは向こう正面から3コーナーにかけて。逃げる12番グッドエクスプレスを射程に入れ、3番グランゲレーロが先頭に躍り出ます。その直後に8番ボンズブッカーが続き、人気の10番アースグレーザーも外から進出を開始し、先頭集団に加わっていきます。

衝撃の結末：壮絶な叩き合いと人気馬の沈黙

勝負の直線に入ると、先頭は一気に激化。粘る8番ボンズブッカー、外から伸びる4番ライトピラー、そして満を持して追い上げてきた7番エマージェンスと10番アースグレーザーが馬体を併せます。

残り100mの攻防は壮絶。先頭は7番エマージェンスか、あるいは大外から押し切ろうとする4番ライトピラーか。この2頭の競り合いは最後まで続き、ほとんど同時にゴール板を通過する際どい写真判定となりました。その影で、断然人気に推された10番アースグレーザーは、激しい争いの中でわずかに遅れを取り、惜しくも3着入線という結果に終わりました。

この結果は、実力上位と目されていたアースグレーザーにとって大きな誤算。レース中盤から終盤にかけての激しい位置取り争いが、末脚の切れ味をわずかに削ぐ形となった可能性が指摘されます。結果的に勝利は4番ライトピラーと7番エマージェンスの一騎打ちとなり、大波乱を演出しました。

今後のレースで覚えておきたい教訓

このレースから、今後の予想に活かしたいポイントを抽出しました。

• 積極策の功罪：3番グランゲレーロのように、人気薄でも序盤から積極的に好位を取る戦略が、園田のC1クラスでは波乱のきっかけを生むことがあります。
• 人気馬の敗因：10番アースグレーザーは強い競馬を見せましたが、直線の激しい争いでわずかに分が悪くなりました。単勝1倍台の馬でも、展開一つで脆さを露呈することを再認識させられました。
• 伏兵馬の台頭：4番ライトピラーと7番エマージェンスは、人気薄ながら最後まで諦めない粘り強い競馬を披露。特に激戦区で力を発揮できる底力は、今後も注目すべき材料です。