2025年12月30日
2025年の園田競馬を締めくくる2歳王者決定戦「第27回 園田ジュニアカップ」。トライアルを快勝したゴッドフェンサーや、重賞で安定した成績を残すリーガルタイムなど有力馬が集結しました。本記事では、過去のレース内容や調教、血統背景から、トリッキーな園田1700mを攻略する馬を分析し、予想のポイントを解説します。
園田ダート1700mは、コーナーを6回通過する特殊なレイアウトで、スタミナと立ち回りの巧さが要求される舞台です。キャリアの浅い2歳馬にとって未知の距離となるケースも多く、「距離適性」と道中の「折り合い」が勝敗を分ける大きな鍵となります。特に今回のメンバーは1400m戦を主戦場としてきた馬が多いため、前走などで1700mを経験している馬にアドバンテージがあると言えるでしょう。
出走メンバーの中から、特に注目すべき有力馬をピックアップして解説します。
血統父:ルヴァンスレーヴ / 母父:ロードカナロア前走12/9 特別(ステップ戦) 1着(1:54.8)
【解説】 前走のステップ戦では、中団からメンバー最速の上がりを繰り出して先行勢を差し切る強い勝ち方を見せ、1700mへの距離延長を一発でクリアしました。課題であった砂を被るのを嫌がる面も、盛本調教師の「競馬を教えてきたことで前走はキックバックを嫌がらず走れた」というコメント通り克服しつつあり、精神的な成長が著しい一頭です。
【調教情報】 12月27日(土)に西脇の不良馬場で「67.4-50.8-38.0」を馬なりでマークし併せ馬と同入。状態落ちはなく、万全の態勢で本番に挑みます。
血統父:ベストウォーリア / 母父:プリサイスエンド前走10/29 ネクストスター園田 2着
【解説】 「兵庫ジュベナイルカップ」「ネクストスター園田」と重賞で連続2着。勝ち味に遅い面はありますが、強敵相手に崩れない安定感と末脚の鋭さはメンバー随一です。約2ヶ月の休み明けとなりますが、外厩での調整を経てパワーアップして帰ってきました。
【調教情報】 12月19日(金)に西脇の良馬場で「64.9-49.4-36.4(強め)」の好時計を記録。最終追い切りも馬なりでまとめており、久々を感じさせない仕上がりです。
血統父:マジェスティックウォリアー / 母父:サクラバクシンオー前走12/9 特別(ステップ戦) 2着
【解説】 先行力が武器。前走はゴッドフェンサーに敗れたものの、早めに先頭に立って粘り込む2着と中身の濃いレースでした。保利良平調教師も「直前に1700mを使った上積みは相当ありそう」と手応えを感じており、スムーズにハナを切れれば粘り込みが期待できます。
血統父:ルヴァンスレーヴ / 母父:ブライアンズタイム前走12/9 特別(ステップ戦) 3着
【解説】 デビュー戦を除いて全て馬券圏内と、堅実な走りが光ります。4走前から中距離を使われており、今回の1700mという距離に対する経験値は豊富です。
【調教情報】 12月24日(水)に西脇の不良馬場で「69.3-53.9-40.0」を馬なりで計時。「動きハツラツ」との短評通り、高いレベルで好調を維持しています。
今回注目したい血統はルヴァンスレーヴ産駒です。本レースには有力候補のゴッドフェンサーとシェナマックスの2頭が登録しています。父ルヴァンスレーヴ(父父シンボリクリスエス)はダート中距離で無類の強さを誇った名馬であり、産駒にとっても1700mというスタミナが問われる条件はプラスに働く可能性が高いでしょう。また、サザンウォリアーの父マジェスティックウォリアーもパワータイプの種牡馬で、力の要る馬場での持久力勝負に強い血統です。
直近2週間(12月中旬〜下旬)の追い切りから、特に動きが目立った馬をピックアップします。
| 馬名 | 調教内容 | 評価 |
|---|---|---|
| ゼウスシルエット | 12/25 園田 重:49.8-36.4(馬なり) | 全体時計・上がり共に優秀。新子調教師も「動きが変わってきた」と高評価で、一発の可能性を秘めます。 |
| リーガルタイム | 12/19 西脇 良:ラスト3F 36.4 | 休み明けでも鋭い伸び脚を見せており、初戦から動ける仕上がりです。 |
| サザンウォリアー | 12/25 園田 重:50.8-37.8(稍強め) | コンスタントに出走していますが、疲れは見られず上々の気合乗りです。 |
勢いに乗るゴッドフェンサーか、実績で勝るリーガルタイムか。あるいは展開利が見込める先行勢か。2025年を締めくくる園田の2歳チャンピオン決定戦、栄冠を手にするのはどの馬でしょうか。