2025年12月5日、名古屋競馬場で行われたC15組、第6レースは、単勝1.9倍の圧倒的1番人気に推されたエイシンカーバイン(牡3、今井貴大騎手、今津博之厩舎)が、期待に応えるどころか、それを遥かに超えるパフォーマンスを見せつけました。レース実況からも、その強さが際立っていた一戦を回顧します。
スタート直後、最内枠の1番キタノショウリュウが先行する中、エイシンカーバインは2番手グループから早々に進出。そして向こう正面、残り800mを通過するあたりで早くも先頭を奪う積極的な競馬を展開しました。
この日のエイシンカーバインは一段上のスピードとスタミナを誇り、後続をグイグイと引き離します。4コーナー手前、残り400mの地点ではすでにリードを3馬身に広げ、直線に入ってからもその勢いは衰えません。人気2番手のヴァルドグラース(牝3、木之前葵騎手)をはじめ、他馬を寄せ付けず、独壇場となるゴール前の攻防を制しました。
実況では「かったのは人気の2番のエイシンカーバイン。お仕切りまして8章を弱げました」とあり、着差は「8馬身」とも解釈できるほどの圧勝劇。人気馬の強さをまざまざと見せつける一戦となりました。
圧勝したエイシンカーバインの強さは特筆すべきですが、このレースの2着争いでは、今後のレースを占う上で非常に重要なヒントが隠されていました。
優勝馬の遥か後方で繰り広げられた熾烈な2番手争いの中で、大穴候補として注目したいのが、7番人気のシャイニーセーラー(牝3、加藤聡一騎手)です。実況によると、直線で「うちからよく伸びました」と粘り込みを見せ、混戦の中から抜け出して健闘しました。
特にシャイニーセーラーの馬券的な妙味は大きく、次走以降、人気薄でも押さえておくべき一頭と言えるでしょう。一方、2番人気のヴァルドグラースは、早めに2番手につけるも、直線で突き放された形。巻き返しには、さらなる成長と展開のアヤが必要となりそうです。
名古屋競馬のC15組戦は、エイシンカーバインが絶対的な主役であることを証明する一戦となりました。今後、同馬は上のクラスに進むことになっても、そのスピードは通用する可能性が高いと見られます。また、波乱の立役者となったシャイニーセーラーの動向にも注目し、次走の競馬予想に活かしていくことが、勝利への鍵となりそうです。