先日行われたG1レース(ジャパンカップが示唆される)の直後、大観衆が見守る中で発生した戸崎圭太騎手とクリストフ・ルメール騎手の激突事故は、競馬ファンの間で大きな議論を巻き起こしました。特に、戸崎騎手が騎乗したデサイル号(ナルカミ)を巡る共同会見での発言は、事故の責任の所在について様々な憶測を呼んでいます。この記事では、戸崎騎手の会見内容を軸に、インターネット上のコメントから見える事故の背景と論点、そして今後の影響について深掘りします。
激突事故の概要:戸崎圭太騎手が語った「Uターン」の瞬間
戸崎騎手は会見で、「クリストフ(ルメール騎手)がUターンしようとしてきて激突した」と事故の状況を説明しました。また、自身の体調については「今週のレースは乗る」と明言し、ファンや関係者の間で広がっていた騎乗停止や重傷の懸念を払拭しました。
しかし、この会見内容は、直ちにネット上で議論の的となりました。スレッド内では、戸崎騎手側のコメントが責任をルメール騎手側にあるとするニュアンスが強いと捉えられ、「激突内容の報告会見になっててワロタ」といったコメントとともに、賛否両論が巻き起こっています。
責任の所在は?ネットで議論百出の三つ巴
事故の責任については、「ルメール騎手」「戸崎騎手」「空馬(および落馬させた騎手)」の三者に意見が分かれ、激しい応酬が展開されました。
ルメール騎手(マスカレードボール)の過失を指摘する声
多くのコメントは、マスカレードボールに騎乗していたルメール騎手が後方確認を怠ったか、進路変更の意図が不明確だった点を指摘しています。映像を見る限り、ルメール騎手側に前方注意不足や、周回方向と異なる方向への進路変更があったのではないかという見方が強いです。
- 「映像を見るとマスカレードがデサイルの左後方から急に近づいてるように見える…完全にバルザローナの方に意識が行ってて明らかに前方注意不足やろ」
- 「後ろを確認せずに右に動いたルメールのせい 基本がなってない 迷惑なんだよ」
- ルメール騎手が検量室で見せた「不機嫌そうな表情」が、自身の過失を認識していた証拠ではないかという憶測も飛び交いました。
戸崎騎手(デサイル)の進路変更への疑問
一方で、元騎手の藤田伸二氏のコメントを根拠に、戸崎騎手が進路変更をして内コースに入ってきたこと自体が問題の発端であるとする意見も根強く存在します。本来の周回ルートを外れた動きに進路制限の必要があったのかどうか疑問視されています。
- 元騎手からは、戸崎騎手が真っ直ぐ行けばいいところを内コースに来たのが悪いという意見が出ている。
- 「内コースに進路取る必要が全くないのに内に入ってきたのは戸崎な」
「空馬」が引き起こした不可抗力説
最も多く見られた意見が、落馬により発生した空馬(レース中に騎手が落馬した馬)が事故の最大の原因であるという説です。空馬の予期せぬ動きが複数の騎手・馬の進路を制限し、結果として接触事故を引き起こしたとする見解です。調教師からも「空馬を回避した影響で2頭が落ちた」とのコメントがあり、不可抗力の側面が強調されました。
- 「空馬のせいで戸崎の馬の進路が制限されたので前方に抜ける事ができず…何もかもが空馬が悪い」
- 中には、空馬を出した川田将雅騎手を唯一の責任者とする極論も見られました。
ジョッキーカメラは「闇の中」?証拠動画への期待と論争
ファンは事故の真相解明のため、JRAに対しジョッキーカメラの映像公開を強く求めています。一部では、戸崎騎手のジョッキーカメラがゴール直後に不自然に切られているという指摘があり、情報公開の透明性について議論が巻き起こっています。
「通しの動画(フル映像)」が全てを物語るとして、独自の動画解析に基づく責任論を主張するユーザーも多く、客観的な証拠映像の公開が待たれています。
【参考情報】ルメール騎手側会見とスレッド情報
本件に関するルメール騎手側と思われる会見スレッドも存在し、双方の言い分が出揃うことで、より多角的な検証が可能となります。
- ルメール騎手側会見スレッド:関連 シックスペンス共同会見クリストフ「ケガはないね。右後方から激突されたけど無事でよかったね」
- 本記事の元データ(戸崎騎手会見):ナルカミ戸崎圭太共同会見「クリストフがUターンしようもしてきて激突した。今週のレースは乗る」
デサイル号は外傷を負ったとの情報もあり、今後の有馬記念など主要レースへの影響も懸念されています。トップジョッキー同士の接触事故は、勝敗だけでなく、馬の安全、そしてレースの公平性にも関わる重要な問題として、引き続き注目が集まります。