2025年12月13日 阪神競馬場
開催概要とレースの重要性
レース名: リゲルステークス (L)
開催日: 2025年12月13日
レース位置づけ: 翌年のマイル重賞戦線を占う上で重要な一戦。
舞台設定：阪神芝1600m（外回り）のコース特性と馬場傾向
コースレイアウト
- 向こう正面からのスタートで、最初のコーナーまでの距離が長い。
- 前半のペースは落ち着きやすい傾向にあるが、リステッドクラスでは締まった流れが予想される。
- 広大で緩やかな3〜4コーナーと、直線に急坂が存在する。
- 外回りコースのため、スピードに乗った状態でのスパートが求められる。
要求される能力
- 長い直線を走り切る「持続的な末脚」。
- ラストの急坂を力強く駆け上がる「パワー」。
- 底力が問われるタフな設定。
12月阪神の馬場コンディション
- 開催が進み、芝の摩耗によりタフなコンディションになりやすい時期。
- 近年の馬場管理技術向上により、高速馬場が維持されるケースもある。
- 当日のトラックバイアスを見極める必要がある。
- 基本的には能力のある馬が実力を発揮しやすいフェアな舞台。
- 冬場の寒さから、パワー型の血統（ロベルト系、欧州型ノーザンダンサー系など）を持つ馬が台頭しやすい傾向。
出走馬全頭詳細分析
クランフォード (Cranford)
牝4歳55kg
騎手: 団野大成 / 厩舎: 杉山晴紀（栗東）
血統背景と適性
父ブリックスアンドモルタル、母エンジェルフェイス（父キングカメハメハ）。父のスピード持続力と母系のパワーが融合し、マイルへの適性は血統的に非常に高い。
直近の調整と状態
調教で折り合いがつき、精神的な落ち着きから1600mを選択。休み明けとしては良い状態。
調教データ（栗東坂路）
- 11/24: 53.2 – 38.8 – 24.9 – 12.3 (馬なり余力) – 攻量の割に仕上る
- 12/3: 52.7 – 37.9 – 24.5 – 12.2 (馬なり余力) – 動きまずまず
- 12/10: 54.4 – 39.4 – 25.5 – 12.7 (馬なり余力) – 仕上がり良好
ダノンエアズロック (Danon Ayers Rock)
牡4歳57kg
騎手: ジェルー / 厩舎: 堀宣行（美浦）
血統背景と適性
父モーリス、母モシーン（父Fastnet Rock）。超良血（半姉にプリモシーン）。パワーとスピードを兼備し、阪神の急坂コースで真価を発揮するタイプ。
直近の調整と状態
出走計画にスライドはあったが、乗り込みは十分で息もできている。能力を出せる仕上がり。11/26ウッドチップで古馬オープン馬に先着する猛時計をマーク。状態面に不安なし。
キョウエイブリッサ (Kyoei Brissa)
牡5歳57kg
騎手: 酒井学 / 厩舎: 武市康男（美浦）
血統背景と適性
父グレーターロンドン、母父ルーラーシップ。父譲りの瞬発力と母系の持続力が武器。朝日杯FSでの好走歴から阪神マイル適性は証明済み。
直近の調整と状態
成長が見られ、バランスが良くなった。坂路で2週続けてラスト1ハロン11.9秒を馬なりでマーク。状態は安定して良好。
ニシノスーベニア (Nishino Souvenir)
牡6歳58kg
騎手: 岩田康誠 / 厩舎: 上原博之（美浦）
血統背景と適性
父ハービンジャー、母父アグネスタキオン。欧州血統のパワーと日本のスピードを併せ持ち、タフな馬場や急坂を得意とする。
直近の調整と状態
精神面が課題だが、12/9坂路で51.8秒という自己ベスト級の時計を記録。フィジカル面の充実は目覚ましい。当日の気配が鍵。
アッシュルバニパル (Ashurbanipal)
牡4歳57kg
騎手: 菱田裕二 / 厩舎: 田中博康（美浦）
血統背景と適性
父アロゲート（米国血統）。ダート色が強い構成だが、父の父Unbridled’s Songは日本の芝でも適性を見せており、未知の魅力がある。初芝挑戦。
直近の調整と状態
キックバックを嫌う面からの芝替わり。栗東CWでの最終追い切りはラスト11.6秒と鋭く伸びており、パワー型の阪神コースなら通用する可能性も。
ワールズエンド (World’s End)
牡4歳57kg
騎手: C.デムーロ / 厩舎: 池添学（栗東）
血統背景と適性
父ロードカナロア、母リラヴァティ（母父ゼンノロブロイ）。リアルスティールやラヴズオンリーユーと同じ名門牝系で、血統的ポテンシャルはメンバー随一。
直近の調整と状態
前走で力んだ点を指摘され、今回は折り合い重視の作戦を示唆。最終追い切りは意図的に時計を抑えたが、力感ある馬体で脚捌きもしっかり。走れる仕上げ。鞍上の手綱捌きに注目。
セルバーグ (Selberg)
牡6歳59kg
騎手: 和田竜二 / 厩舎: 秋山真一郎（栗東）
血統背景と適性
父エピファネイア、母父キンシャサノキセキ。気性的な難しさはあるが、自分の形に持ち込んだ際の爆発力は重賞勝ちの実績が証明済み。
直近の調整と状態
動かせば良い反応。さすが重賞勝ち馬。逃げの手に出る可能性が高く、レース展開の鍵を握る一頭。
ブルーミンデザイン (Bloomin’ Design)
牡4歳57kg
騎手: 坂井瑠星 / 厩舎: 宮本博（栗東）
血統背景と適性
父ロゴタイプ、母父ジャングルポケット。父のスピードと母系のスタミナが融合し、直線の長いコースで長く良い脚を使う競馬が合う。
直近の調整と状態
状態は良い。坂井瑠星騎手も好感触。毛ヅヤも良く体調は万全。
ゴートゥファースト (Go to First)
牡5歳57kg
騎手: 北村友一 / 厩舎: 新谷功一（栗東）
血統背景と適性
父ルーラーシップ、母父アグネスタキオン。持続力とスピードのバランスが良く、底力のある血統構成。
直近の調整と状態
うまく脚をためることができれば。12/3CWで芝並みの好時計をマーク。能力は高く一発の魅力を秘める。
ランスオブカオス (Lance of Chaos)
牡3歳56kg
騎手: 吉村誠之助 / 厩舎: 奥村豊（栗東）
血統背景と適性
父シルバーステート（ディープインパクト系）に、母系はロベルト系やNijinskyの血を持つバランスの取れた血統。1400mからの距離延長はプラス材料。
直近の調整と状態
涼しくなってから活気が出て状態は上がっている。CWで2週連続ラスト11.6秒をマークするなど動きは抜群。充実著しい状態。
シヴァース (Shivers)
牡4歳57kg
騎手: 川田将雅 / 厩舎: 友道康夫（栗東）
血統背景と適性
父モーリス、母ヴィブロス（父ディープインパクト）。説明不要の超良血。パワーと瞬発力を兼備し、阪神マイルの舞台設定はこの馬のポテンシャルを最大限に引き出す。
直近の調整と状態
中1週でも状態面は問題なし。前走キャピタルS（2着）からの上積みが期待でき、坂路での動きも軽快。
メイショウシンタケ (Meisho Shintake)
牡7歳58kg
騎手: 高杉吏麒 / 厩舎: 千田輝彦（栗東）
血統背景と適性
父ワールドエース、母父アドマイヤコジーン。阪神で4勝を挙げているコース巧者。展開が向けば侮れない。
直近の調整と状態
7歳馬だが元気一杯。追い切りの動きも悪くなく、オープン勝ちの実績は伊達ではない。
ヤンキーバローズ (Yankee Barrows)
牡3歳56kg
騎手: 岩田望来 / 厩舎: 上村洋行（栗東）
血統背景と適性
父エピファネイア×母父ディープインパクトの黄金配合。NHKマイルカップにも出走した素質馬で、能力は確か。
直近の調整と状態
気性面の課題はあるが、当週までハードに追う意欲的な調整。脚捌きは軽やかで、嵌まった時の脚は魅力。
血統トレンドと攻略の鍵
ディープインパクトの血と欧州・米国のパワーの融合
- 瞬発力に加え、12月のタフな馬場ではパワーも要求される。
- 「ディープインパクトの血」に「欧州の底力（サドラーズウェルズ系、ロベルト系）」や「米国のパワー」を掛け合わせた配合が好走傾向。
- 該当馬例: シヴァース (父モーリス×母父ディープインパクト)、ランスオブカオス (父シルバーステート×母系にロベルト系)、ダノンエアズロック (父モーリス×母父Fastnet Rock)。
キングカメハメハ系・ロードカナロアのスピード
- 高速決着に対応できるスピードの絶対値も重要。
- ロードカナロア産駒や母父にキングカメハメハを持つ馬は、このコースでの実績が豊富。
- 該当馬例: ワールズエンド (父ロードカナロア×母父ゼンノロブロイ)、クランフォード (父ブリックスアンドモルタル×母父キングカメハメハ)。
展開予想とレースシミュレーション
展開の鍵を握る馬: セルバーグ（逃げ候補筆頭）。
ペースと位置取り
- セルバーグがマイペースで逃げ、前半は平均からややスローペースで流れると予想。
- ワールズエンド、ダノンエアズロック、シヴァースらが好位で機を窺う。
- ランスオブカオスなどは中団で末脚を溜める展開。
勝負どころ
- 3〜4コーナーからペースアップ。
- 直線入り口で各馬がスパートを開始。
- 阪神の急坂でパワーとスタミナが試され、坂を上がってからのもうひと伸びが勝敗を分ける。
- 瞬発力だけでなく、底力を持つ馬が有利な展開。
調教・最終追い切り診断まとめ
S評価シヴァース
軽快な動き。中1週でも疲れ知らず。栗東坂路での脚捌きは鋭く、前走以上のパフォーマンスが期待できる絶好の仕上がり。
A評価ランスオブカオス
一息入るも動き良。CWでの併せ馬で先着し、ラスト11.6秒をマーク。馬体の張りも素晴らしく、休み明けを叩いた上積みが顕著。
A評価ワールズエンド
久々も力強く。意図的に時計を抑えた調整だが、馬体の力感は前走以上。気性面の課題さえクリアできれば能力全開の気配。
B+評価ニシノスーベニア
火曜追いで仕上る。美浦坂路で51秒台の好時計。輸送を控えた火曜追いだが、しっかりと負荷をかけられており体調は万全。
結論：リゲルS 2025 予想
本命候補
ランスオブカオス
理由: 血統的に阪神マイルへの適性が高く、前走からの距離延長、叩き2戦目での調教の良化度合いが著しいため。
対抗
シヴァース
理由: 中1週での参戦だが、調教の動きは抜群。阪神外回りの瞬発力勝負はこの馬の独壇場となる可能性。
その他注目馬
- ダノンエアズロック: 能力の絶対値が高い。
- ワールズエンド: マイル適性抜群。
穴馬
- セルバーグ: 展開利が見込める逃げ馬。
- ニシノスーベニア: 調教で絶好の動きを見せた。
発走: 2025年12月13日、阪神競馬場11R。
本記事の情報は2025年12月3日～12月10日の調教データおよび直近のレース結果に基づいています。
出走馬や枠順は確定情報をご確認ください。
POG
最新レース予想
最新レース予想
最新レース予想