レース概要
- レース名: ローレル賞(SIII)
- 開催日: 2025年11月18日
- 競馬場: 川崎競馬場
- 距離: ダート1600m(左回り)
- 対象: 2歳牝馬限定重賞
- 斤量: 定量54kg(イルフロッタントのみ53kg)
- 位置づけ: 年末のSIレース「東京2歳優駿牝馬」へのトライアルレース
人気馬分析(単勝オッズに基づく)
(11) ナーサリーテイル
2.5倍
(8) アンジュルナ
2.7倍
(3) トウキョーアンナ
5.2倍
(2) トリップス
10.8倍
データ上、(11)ナーサリーテイルと(8)アンジュルナが「2強」を形成し、(3)トウキョーアンナが3番手で追う構図。本記事では、調教状態、厩舎の勝負度合い、過去のレース実績、コース適性の4つの視点から全出走馬を分析する。
全馬診断:ローレル賞2025 出走馬12頭 徹底分析
最有力候補 (2強)
(8) アンジュルナ (単勝2.7倍)
- 実績: 5戦3勝。前走「小町特別」(川崎1500m)で1分36秒7の好時計をマークし、2着馬に2.0秒差で圧勝。
- ポイントデータ評価: 「控える競馬に対応」「上がり3ハロン最速」「コース適性の高さは疑いようがなく、100メートルの延長も不問だろう」。
- 血統: 父ティズザロー(米G1 4勝)、近親にアゼリ。
- アナリスト評価: 川崎コースへの完全な適性を示し、死角は非常に少ない。
(11) ナーサリーテイル (単勝2.5倍)
- 実績: 2戦2勝(無敗)。前走「リバーサイドスター賞」(船橋1200m)で発馬の遅れを挽回し、2着馬に4馬身差(0.9秒)で圧勝。
- ポイントデータ評価: 「レースセンスの良さが窺える内容」「川崎マイルにも対応可能と見た」「最終追いは自己ベストをマーク」。
- アナリスト評価: 底知れぬ魅力とレースセンスが武器。ただし、休養明け緒戦、初の輸送競馬、距離延長(1600m)、初の川崎コースという課題がある。
3番手グループ (連下候補)
(3) トウキョーアンナ (単勝5.2倍)
- 実績: 4戦3勝、現在3連勝中。前走「デビュタント賞」(浦和1400m)を1分29秒8で勝利。(4)カンターレらを下す。
- ポイントデータ評価: 「インでソツなく追走」「砂を被っても競馬ができるのは大きな強み」。
- アナリスト評価: 3連勝の勢いは本物。砂を被る競馬を経験し、インから抜け出す能力は2歳重賞で大きな武器となる。2強を崩す筆頭候補。
(2) トリップス (単勝10.8倍)
- 実績: 道営(門別)で6戦2勝。前走「プリンセスカップ」(盛岡1400m、重賞)を1分25秒2で圧勝。
- ポイントデータ評価: 「レベルの高い道営の新馬戦を勝った素質馬」「ここに入っても実績は上位」。
- アナリスト評価: 地方交流重賞での圧勝実績はインパクト大。しかし、陣営からは距離とコース形態への懸念が示唆されており、過信は禁物。
(4) カンターレ (単勝29.1倍)
- 実績: 5戦1勝。前走「デビュタント賞」で(3)トウキョーアンナに0.2秒差の2着。
- ポイントデータ評価: 「(前走は)大外から猛然と伸びて」「差しを覚えたのは大きな収穫だった」。
- アナリスト評価: 前走のレース内容は着順以上に優秀。後方からの猛追は、今回の距離延長(1400m→1600m)でさらに活きる可能性が高い。
注目すべき伏兵(穴馬)
(7) ラミアメロディア (単勝19.9倍)
- 実績: 4戦1勝。前走、川崎1400m戦で初勝利。
- ポイントデータ評価: 「3~4コーナーでエンジンがかかると、ラスト2ハロンは加速ラップを刻んでV」「距離が延びて良さが出た」。
- 血統: 兄ビザンチンドリーム(天皇賞(春)2着、凱旋門賞5着)。
- アナリスト評価: 血統的にスタミナ豊富と見られ、距離延長はプラス。加速ラップでの勝利は長距離適性を示唆。伏兵として最も警戒すべき一頭。
(1) サラサチャレンジ (単勝189.2倍)
- 実績: 6戦1勝。「園田プリンセスC」2着、「金沢シンデレラC」4着など他地区重賞で善戦。
- ポイントデータ評価: 「園田プリンセスCではココキュンキュンと0秒2差」「地元に戻って前進できれば」。
- アナリスト評価: グランダム・ジャパン対象レースでの強敵相手の経験は強み。地元川崎コース実績(1-0-1-1)もあり、人気ほどの能力差はないと見られる。
その他(評価が難しい馬)
(12) スプリンガフォート (単勝23.6倍)
- 実績: 前走「金沢シンデレラC」3着。(1)サラサチャレンジに先着。
- 懸念: 調教内容に大きな不安材料あり。
(9) イルフロッタント (単勝63.0倍)
- 実績: 前走「小町特別」2着。(8)アンジュルナから2.0秒差。
(6) ユウユウシロパン (単勝19.9倍)
- 実績: 前走「小町特別」4着。(8)アンジュルナから2.2秒差。
(5) ソルヴェイ (単勝126.1倍)
- 厩舎コメント: 「今後へ向けていい経験になれば」とあり、参加が主目的と見られる。
(10) ミオサンダー (単勝189.2倍)
- 厩舎コメント: 「1600メートルが鍵」「折り合いがついてくれるといいが……」と距離への不安を明確に示している。
予想のポイント
① 最終追い切り(調教)の「短評」が示す真実▼
【S評価】最高評価の2頭
- (8) アンジュルナ: 追い切り短評「気合乗り抜群」。11月12日(水)、浦和調教場(良)で「シャープな脚捌き」と高く評価。厩舎コメント「素軽い動き」と一致し、万全の状態。
- (11) ナーサリーテイル: 追い切り短評「仕上がり良好」。11月14日(金)、船橋外(稍重)で「強め」の調教。ポイントデータによれば「最終追いは自己ベストをマーク」しており、休養明けの懸念を払拭。
【A評価】好調キープ・上昇気配
- (9) イルフロッタント: 追い切り短評「反応良し」。11月14日(金)、川崎調教場(良)で「一杯」に追われ、C2馬に0.6秒先着。「力強い伸び脚」との評価で、前走からの上積みが見込める。
- (3) トウキョーアンナ: 追い切り短評「好調持続」。11月14日(金)、船橋外(稍重)でC1馬に0.4秒先着。「先着で脚色に余裕」があり、3連勝の勢いを維持。
- (4) カンターレ: 追い切り短評「手応え十分」。調教データでは「動き軽快」と評価され、前走好走がフロックではないことを示唆。
【要注意】調教評価から見る危険な馬
(12) スプリンガフォート (追い切り短評「伸び物足りず」)
- 最重要分析: 11月13日(木)の最終追い切りで、B2クラスの馬に「一杯」で1.0秒遅れ。コンディションに重大な問題がある可能性を示唆。
- 矛盾の指摘: 佐々木仁師の「至って順調」「涼しくなって更に元気」という強気なコメントと、客観的な調教データが明確に矛盾。客観データを優先し、評価を大きく下げるべき。
② 厩舎コメントが示す本音と勝負度合い▼
【強気】陣営が自信を見せる馬
- (8) アンジュルナ (小久保師): 「いい雰囲気でレースに臨めそう。相手は上がるけど、十分勝負になるはず」。
- (11) ナーサリーテイル (川島一師): 「順調に乗り込めている」「初の輸送競馬、距離延長でも折り合いはつくし、現状でも十分クリアできると思う。どんな走りを見せてくれるか楽しみにしているよ」。素質への絶対的な自信。
【条件付き】距離適性への「懸念」を示す陣営
- (2) トリップス (小野望師): 「コーナー4つのマイルとなると勝手は違うでしょうから、今回はそこがポイントです」「リズムを守って先行できるかどうかでしょう」。
- (10) ミオサンダー (加藤師): 「少しムキになるところがあるので、1600メートルが鍵になる。折り合いがついてくれるといいが……」。
【経験目的】次走への「ステップ」と公言する馬
- (5) ソルヴェイ (岩崎師): 「メンバーが揃っていますからね。今後へ向けていい経験になればと思っています」。
③ コース・距離実績と「レースの質」▼
「小町特別」組の序列は決着済み
- (8)アンジュルナが(9)イルフロッタントに2.0秒差で圧勝。能力差が決定的であり、短期間での逆転はデータ上、ほぼ不可能。
「デビュタント賞」組の逆転の可能性
- (3)トウキョーアンナと(4)カンターレの着差は0.2秒。しかし、後方から猛追したカンターレの方が距離延長の恩恵を受けやすく、両者のオッズ差は開きすぎている印象。
1600m適性:「血統」が示す隠れた資質
- 兄に長距離実績のあるビザンチンドリームを持つ(7)ラミアメロディアは、血統的に距離延長をプラスと評価。川崎1400mでの勝利実績もあり、コース適性も示している。
【結論】ローレル賞2025 予想のポイント まとめ
- (8)アンジュルナ: 川崎コースでの圧巻のパフォーマンスから死角は最少。
- (11)ナーサリーテイル: 課題はあるものの、素質で克服する可能性が高い。
- (3)トウキョーアンナ: オッズ通り3番手だが、(2)トリップスは陣営が距離不安を公言しており信頼度は低い。
- (12)スプリンガフォート: 強気な厩舎コメントと調教データの致命的な矛盾から「消し」と判断。
- 注目伏兵: 前走レース内容と距離延長の恩恵から(4)カンターレ、血統背景とコース適性から(7)ラミアメロディアが2強崩しの可能性を秘める。
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