2025年11月1日にデルマー競馬場で開催される競馬の祭典、ブリーダーズカップマイル。世界中のトップマイラーが集う芝1マイルの世界最強馬決定戦です。本記事では、昨年の雪辱を期すNotable Speechやデルマー無敗のFormidable Manなど有力馬を徹底分析。さらに海外ブックメーカー15社のオッズを比較し、世界的な評価の動向とレースの傾向を探ります。
2025年のブリーダーズカップマイルは、再び王座を狙うヨーロッパの精鋭たちと、それを迎え撃つアメリカの実力馬たちが激突する、まさに威信をかけた一戦となります。ここでは、有力馬の最新情報とパフォーマンスを徹底的に分析します。
ゴドルフィンが所有し、名伯楽チャーリー・アップルビー調教師が管理するDubawi産駒の4歳牡馬。2024年の英2000ギニー(G1)とサセックスステークス(G1)を制した世代トップクラスの実力馬であり、今年のブリーダーズカップマイルにおける最有力候補として、ほとんどのブックメーカーから断然の1番人気に支持されています。
彼の強みは、後方で脚を溜め、直線で爆発的な末脚を繰り出すレーススタイルにあります。データ分析によれば、Notable Speechはライバルよりも短いストライドを非常に速いピッチで刻む「ピッチ走法」で驚異的なスピードを生み出します。この「ギアチェンジ」能力は、直線での追い比べにおいて絶大な武器となります。
2024年のブリーダーズカップマイルでは1番人気で3着に敗れましたが、陣営はその敗因をアメリカ特有の小回りコースへの経験不足と分析。その反省から、2025年は本番とコース形態が似ているカナダのウッドバインマイル(G1)を圧勝し、昨年の敗因を克服するための周到な準備を進めてきました。昨年の雪辱を果たす準備は万全です。
マイケル・マッカーシー厩舎に所属するCity of Light産駒の4歳牡馬。彼の最大の武器は、開催地デルマー競馬場との驚異的な相性にあります。これまでデルマーの芝コースでは6戦6勝と無敗を誇り、「デルマーの帝王」と呼ぶにふさわしい実績を上げてきました。前走のデルマーマイル(G2)も勝利し、絶好の状態でホームコースでの決戦に臨みます。
近走はブリンカーを外し、道中は中団でリラックスして直線で末脚を爆発させるスタイルを確立。自在性が増しています。しかし、これまで主戦を務めてきたウンベルト・リスポリ騎手が、今回は別の馬への騎乗を選択するという異例の事態が発生。この乗り替わりが、この馬の評価を巡る最大の論点となっています。
ティム・ヤクティーン厩舎が管理するNyquist産駒の5歳馬。2024年のブリーダーズカップマイルで勝ち馬から僅か3/4馬身差の2着に入った実力者であり、今年こそ頂点を狙います。
2025年は軽度の骨挫傷による休養から始まりましたが、復帰後は昨年と同じローテーションを選択。前哨戦のシティオブホープマイル(G2)を快勝し、連覇を達成しました。ヤクティーン調教師が語るように、彼のキャンペーンは昨年と同じ成功の方程式をなぞっており、大一番に向けて完璧な状態でピークを迎えつつあることを示しています。
ヨーロッパからは、今年の3歳世代を代表する強力な2頭が参戦し、古馬の厚い壁に挑みます。Sahlan (IRE)フランシス=アンリ・グラファール厩舎の3歳牡馬。前走、フランスのマイルG1最高峰ムーランドロンシャン賞を制し、一躍トップマイラーの仲間入りを果たしました。キャリア6戦とまだ底を見せておらず、伸びしろという点では出走馬中随一の存在です。The Lion In Winter (IRE)名門エイダン・オブライエン厩舎が送り出す3歳牡馬。ムーランドロンシャン賞ではSahlanに僅差で敗れましたが、続くクイーンエリザベス2世ステークス(G1)で2着と好走。レースセンスに優れ、自在性のある競馬が武器です。ブリーダーズカップで史上最多の勝利を挙げるオブライエン調教師の手腕も光ります。
この2頭の力は拮抗しており、ブックメーカーのオッズもほぼ同等の評価。ヨーロッパの3歳世代がいかに高いレベルにあるかを示しています。
JRAの最終オッズも重要ですが、レース前からオッズを提示している海外ブックメーカーの動向は、各馬に対する「グローバルなコンセンサス」を把握する上で役立ちます。ここでは、主要ブックメーカー15社のオッズを比較し、その傾向を分析します。
| 馬番 | 馬名 | 海外オッズ平均 | netkeiba海外オッズ | 海外オッズ比 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | ワンストライプ | 32.3 | 37.9 | 117% |
| 2 | ノータブルスピーチ | 3.3 | 7.4 | 226% |
| 3 | サーラン | 7.3 | 4.8 | 66% |
| 4 | ザライオンインウィンター | 7.2 | 12.8 | 178% |
| 5 | プログラムトレーディング | 12.1 | 14.0 | 116% |
| 6 | グランオリエンテ | 36.7 | 56.8 | 155% |
| 7 | ヨハネス | 10.4 | 10.1 | 97% |
| 8 | フォーミダブルマン | 11.5 | 5.3 | 46% |
| 9 | アルジーヌ | 17.8 | 4.2 | 24% |
| 10 | ジョンキル | 12.6 | 31.4 | 249% |
| 11 | レトリカル | 8.7 | 7.8 | 90% |
| 12 | ガスミーアップ | 32.3 | 92.2 | 286% |
| 13 | キラート | 21.0 | 64.5 | 307% |
注:オッズは2025年10月下旬時点のものであり、変動する可能性があります。
日本の競馬ファンがブリーダーズカップマイルの馬券を購入するには、主に2つの方法があります。
JRAは、日本の競走馬が出走する海外主要レースの馬券を公式に発売することがあります。発売が決定されれば、日本国内で合法的に馬券を購入できます。
もう一つの選択肢として、海外のブックメーカーをオンラインで利用する方法があります。
本稿では、2025年ブリーダーズカップマイルの有力馬と海外オッズの動向を掘り下げました。昨年の雪辱を期すNotable Speechが本命と目される一方、コース巧者のFormidable Manや勢いに乗るヨーロッパの3歳馬など、強豪が揃い見どころの多い一戦です。
これらの情報を基にした最終的な買い目や、より詳細な専門家の結論については、以下のリンクからご確認いただけます。