第45回ジャパンカップ 2025

追い切り評価：出走全18頭の徹底分析

要点のまとめ

★タスティエーラ

唯一↗の最高評価。追い切りでの鋭い動きから完全復調の気配。

🏆ダノンデサイル

ダービー馬。1週前にCW78秒台の猛時計を記録し、万全の態勢で復権を狙う。

🚀クロワデュノール

3歳新星。2週連続でラスト1F11.1秒の傑出タイムを記録し、成長力とスピードを証明。

本記事では、全18頭の追い切り、血統、前走コメントを詳細に分析し、各馬の状態をS～Cランクで総合評価。

序論：第45回ジャパンカップの展望と調教分析の重要性

2025年11月30日に東京競馬場芝2400mで開催される第45回ジャパンカップ（GI）は、世界最高峰の賞金と名誉をかけたレース。ジャスティンパレス、タスティエーラ、ダノンデサイル、クロワデュノール、カランダガンなど、多士済々なメンバーが揃う。本レポートは、レース直前の「追い切り（調教）」情報を主軸に、血統背景、前走後の騎手・陣営コメントといった多角的な要素を融合させ、出走全18頭の状態を徹底分析する。憶測を排し、客観的データに基づき論理的に評価を行う。

出走全18頭 調教・血統・状態詳細分析

各馬の分析は「血統背景とコース適性」「前走の回顧と課題」「中間・最終追い切りの分析」「総合評価」の4観点から構成。

1. ジャスティンパレス (牡6・栗東 杉山晴厩舎)

• 血統・コース適性: 父ディープインパクト、母父Royal Anthem。東京芝2400mへの高い適性と内枠での立ち回りの巧さ。
• 前走: 天皇賞（秋）3着。スローペースで動けず不完全燃焼も3着好走。距離延長でチャンスあり。
• 調教: 最終追い切りはCWで馬なりラスト11.5秒。短評「毛ヅヤ冴える」は内臓面のコンディション最高潮を示唆。
• 総合評価:A前走からの上積み確実。精神面の落ち着きと馬体の良さが際立ち、態勢は整っている。

2. クロワデュノール (牡3・栗東 斉藤崇厩舎)

• 血統・コース適性: 父キタサンブラック、母父Cape Cross。スタミナとスピードを兼備。3歳馬の斤量利も魅力。
• 前走: 凱旋門賞14着。欧州遠征で大敗したが、帰国後の調整は順調。
• 調教: 1週前、最終追い切りと2週連続でラスト1F11.1秒。短評「仕上がり良好」で海外遠征の疲れは皆無。
• 総合評価:S驚異的な回復力と成長力。傑出したスピード能力は東京の直線で大きな武器。

3. コスモキュランダ (牡4・美浦 加藤士厩舎)

• 血統・コース適性: 父アルアイン、母父Southern Image。スピードの持続力に長け、長くいい脚を使う展開が理想。
• 前走: 天皇賞（秋）12着。スローの瞬発力勝負で分が悪かった。距離延長でスタミナ問われる展開なら見直し可能。
• 調教: 最終は坂路で自己ベストに迫る時計。「脚取り確か」でパワーとスタミナは万全。
• 総合評価:Bタフな流れになれば面白い存在。瞬発力勝負への懸念は残るが、状態は良好。

4. ディープモンスター (牡7・栗東 池江厩舎)

• 血統・コース適性: 父ディープインパクト、母父Bellamy Road。7歳にして本格化した晩成の気配。
• 前走: 京都大賞典1着。内枠を利して勝利。完成度の高い競馬で今回も同様の立ち回りが期待される。
• 調教: 1週前にCWで自己ベストタイの好時計。最終も馬なりでラスト11.2秒と高いレベルで安定。
• 総合評価:A前走勝利で完全に本格化。デキ落ちはなく、好調を維持。

5. サンライズアース (牡4・栗東 石坂厩舎)

• 血統・コース適性: 父レイデオロ、母父マンハッタンカフェ。東京2400mへの適性とスタミナ豊富。
• 前走: 京都大賞典2着。4角で外に膨れる幼さを見せながらも2着に粘り、地力の高さを示した。
• 調教: 2週連続で一杯追われ、精神面の成長を促す調整。「落ち着き出る」は好材料。
• 総合評価:A気性面の課題は改善傾向。ハードトレーニングをこなし、肉体・精神ともに充実。

6. ホウオウビスケッツ (牡5・美浦 奥村武厩舎)

• 血統・コース適性: 父マインドユアビスケッツ、母父ルーラーシップ。中距離までこなすが、2400mのGIでは距離適性が課題。
• 前走: 天皇賞（秋）13着。自分のペースで行けず、道中力んで力を出し切れなかった。折り合いが鍵。
• 調教: 最終追い切りでは併せ馬に先着し「反応良化」。動きは軽快だが、本質的には2000m以下がベストの印象。
• 総合評価:C動きは良いものの、距離の壁が懸念。展開の助けが欲しい。

7. ダノンベルーガ (牡6・美浦 堀厩舎)

• 血統・コース適性: 父ハーツクライ、母父Tizway。東京競馬場の長い直線での追い比べに強く、コース適性はメンバー随一。
• 前走: 新潟記念13着。スムーズさを欠いたレースで、コンディションにも疑問符。
• 調教: 最終追い切りで「内へモタれ」という悪癖を見せ、1週前も「反応鈍い」と辛口評価。万全の状態とは言い難い。
• 総合評価:CG1級の能力は秘めるが、調教内容からは不安要素が先行。

8. カランダガン (セン4・仏 F.グラファール厩舎)

• 血統・コース適性: 父Gleneagles、母父Sinndar。欧州のスタミナ血統にマイラー的なスピードを兼備。日本の高速馬場への適性が鍵。
• 前走: 英チャンピオンS 1着。英国での勝利の勢いを持って来日。輸送や環境変化への対応が課題。
• 調教: 来日後、東京競馬場の芝コースで最終追い切り。「体も動きも良く」と短評通り、環境への順応性は高そう。
• 総合評価:A輸送の疲れは見られず、フットワークはスムーズ。未知の魅力がある。

9. セイウンハーデス (牡6・栗東 橋口厩舎)

• 血統・コース適性: 父シルバーステート、母父マンハッタンカフェ。距離の融通性はあり、G1では底力が問われる。
• 前走: 天皇賞（秋）7着。気持ちが散漫だったと騎手がコメント。集中できれば通用する能力はある。
• 調教: 1週前に坂路で「動きキビキビ」と好評価。最終も馬なりで順調な仕上がり。
• 総合評価:B状態は安定しているが、G1で勝ち切るにはメンタル面の成長が不可欠。

10. シュトルーヴェ (セン6・美浦 堀厩舎)

• 血統・コース適性: 父キングカメハメハ、母父ディープインパクト。東京2400mはベストの舞台設定と言える王道配合。
• 前走: アルゼンチン共和国杯5着。4角で待たされるロスがありながら5着。スムーズなら上位争い必至の内容。
• 調教: 最終追い切りでは併せ馬に遅れたが、自身も「気合乗り上々」の評価。前走を使っての上積みは大きい。
• 総合評価:A前走の敗戦は度外視可能。状態は上向いており、穴馬として警戒が必要。

11. アドマイヤテラ (牡4・栗東 友道厩舎)

• 血統・コース適性: 父レイデオロ、母父ハーツクライ。ディープインパクトに繋がる超良血で、東京2400mへの適性は非常に高い。
• 前走: 京都大賞典4着。馬場状態が合わなかった可能性があり、良馬場の東京ならパフォーマンス向上見込める。
• 調教: 1週前にCWでラスト11.4秒と鋭く伸び、最終も負荷をかけ続ける友道厩舎らしい仕上げ。スタミナ勝負になれば浮上。
• 総合評価:A良血が開花する可能性を秘める。長距離仕様の仕上げで虎視眈々。

12. ヨーホーレイク (牡7・栗東 友道厩舎)

• 血統・コース適性: 父ディープインパクト、母父フレンチデピュティ。長期休養から復活し、安定した成績を残す。
• 前走: オールカマー3着。休み明けながら3着と好走。叩いた上積みが期待される。
• 調教: 1週前にCWで6ハロン79.9秒の猛時計。最終も坂路で52秒台前半。「動き良」で活力を維持。
• 総合評価:A7歳でも衰えは感じられない。叩き2戦目でさらなる前進が期待される。

13. ブレイディヴェーグ (牝5・美浦 宮田厩舎)

• 血統・コース適性: 父ロードカナロア、母父ディープインパクト。東京コースの瞬発力勝負に絶対の自信を持つ血統。
• 前走: 天皇賞（秋）10着。スローペースで持ち味の瞬発力を活かせなかった。
• 調教: 最終追い切りは「力強い脚捌き」でラスト11.4秒をマーク。前走の敗戦を引きずっている様子はなく、気配は良好。
• 総合評価:S叩き2戦目での上昇度は大きく、展開が向けば一変の可能性を秘める。

14. ダノンデサイル (牡4・栗東 安田翔厩舎)

• 血統・コース適性: 父エピファネイア。今年の日本ダービー馬であり、東京2400mの適性は証明済み。
• 前走: インターナショナルS 5着。海外G1で5着。帰国初戦だが、ダービー馬のポテンシャルは疑いようがない。
• 調教: 1週前にCWで78.2秒という凄まじい時計を記録。最終も馬なりでラスト11.4秒と完全に仕上がっている。「馬体は上々」の評価。
• 総合評価:Sダービー馬の復権へ向け、態勢は万全。圧巻の調教内容で、中心的存在。

15. マスカレードボール (牡3・美浦 手塚厩舎)

• 血統・コース適性: 父ドゥラメンテ、母父ディープインパクト。爆発的な末脚が武器。
• 前走: 天皇賞（秋）1着。
• 調教: 1週前にラスト11.3秒をマークし「高いレベルで安定」。最終も坂路で「好気配保つ」とあり、好調を維持。
• 総合評価:A大きな上積みよりは好調維持の調整だが、高いレベルで安定している点は評価できる。

16. シンエンペラー (牡4・栗東 矢作厩舎)

• 血統・コース適性: 父Siyouni。全兄に凱旋門賞馬ソットサスを持つ欧州の超良血。タフな流れで底力が活きる。
• 前走: 愛チャンピオンS 6着。海外遠征帰りだが、矢作厩舎らしくタフな調整をこなしている。
• 調教: 1週前にCWで78秒台をマーク。「遠征の疲れなく」という評価通り、タフネスぶりを発揮。最終も「フットワーク軽快」。
• 総合評価:A欧州血統の底力は侮れない。ハードな調教をこなしており、仕上がりに不安はない。

17. ドゥレッツァ (牡5・美浦 尾関厩舎)

• 血統・コース適性: 父ドゥラメンテ。菊花賞馬であり、スタミナと瞬発力を兼備。
• 前走: 京都大賞典8着。本来の行きっぷりが見られなかった一戦。叩き良化型であり、一度使われた効果に期待。
• 調教: 最終追い切りでは全体時計80.8秒をマークするなど、「攻め強化」で状態の上昇を図っている。反応が良化している可能性あり。
• 総合評価:B前走からの一変に期待。攻めを強化した効果が出れば、本来の走りを取り戻す可能性は十分。

18. タスティエーラ (牡5・美浦 堀厩舎) ↗

• 血統・コース適性: 父サトノクラウン。昨年のダービー馬であり、東京2400mの適性は証明済み。
• 前走: 天皇賞（秋）8着。早めに動いた分、最後は苦しくなった。自分の形に持ち込めれば巻き返し可能。
• 調教: 1週前、最終ともに併せ馬に先着し、「動きに鋭さ出る」「上積み十分」と最高評価。調子矢印が唯一「↗（右上）」を示している。
• 総合評価:S昨年のダービー馬が完全復活の狼煙。調教評価はNo.1で、軽視はできない。

調教データ比較分析（最終追い切りLast 1Fランキング）

分析: クロワデュノールの11.1秒は2週連続記録で、絶対的なスピード能力の高さを示す。ブレイディヴェーグ、ダノンデサイル、タスティエーラも11.4秒を馬なりでマークしており、余力を残しての時計は好材料。

結論：推奨馬と予想へのリンク

タスティエーラ↗

8枠18番: 唯一の「上昇気配（↗）」。1週前、最終ともに併せ馬で先着し、動きの鋭さが戻ってきた。ダービー馬の意地を見せる準備は整った。

ダノンデサイル

7枠14番: 1週前のCW 78.2秒は圧巻。馬体の張りも最高潮にあり、東京2400mでそのスピードを遺憾なく発揮できる。

クロワデュノール

1枠2番: 2週連続のラスト11.1秒。3歳馬らしい成長力と、海外遠征のダメージを感じさせない回復力は驚異的。

最終的な予想の結論（印、買い目、3連単フォーメーションなど）は、別途リンクにて公開。詳細な最終予想はこちら →© 2025 ジャパンカップ 追い切り評価レポート. All rights reserved.