笠松9R C12組回顧:5番人気アオイリキマルが本命デクランシェとの激闘を制す!
2025年11月28日、笠松競馬場で行われた9R C12組は、単勝1.4倍の圧倒的1番人気に推されたデクランシェ(1番)と、5番人気のアオイリキマル(6番)による手に汗握る一騎打ちとなりました。結果は、アオイリキマルが強靭な差し返しを見せ、クビ差の激戦を制しました。
レース回想:大波乱を予感させた勝負の直線
スタートはまずまず揃い、まず押していったのは7番リコネクトと、内目から1番デクランシェ、そして8番ロゼアクアリオが先行集団を形成。最初のホームストレッチでは、ロゼアクアリオが2馬身半ほどのリードを奪い先頭に立ちました。
ここで注目すべきは、6番アオイリキマルの序盤の機動的な動きです。後方集団に位置していましたが、一気に中団までポジションを上げ、2番手集団の外に並びかける積極性を見せました。この早めの位置取り変更が、後半の粘りに繋がります。
向こう正面から3、4コーナー中間にかけて、ペースが上がるとともにレースが動きます。外から虎視眈々と進出してきたアオイリキマルが先頭を奪い、早くも勝負に出ます。これに1番デクランシェがぴったりとマークし、4番ムビュリミュゴボカも追い上げを開始。逃げたロゼアクアリオはここで失速し、勝負は完全にこの上位勢に絞られました。
そして迎えた最後の直線。外から並びかけた1番デクランシェが一旦は前に出たかと思わせる局面もありましたが、内側で粘り込みを図る6番アオイリキマルが驚異的な粘りを見せます。森島貴之騎手の檄に応え、デクランシェに並びかけられるも、そこからもう一度差し返す勝負根性を発揮。クビ差、わずかに出し抜き、5番人気ながら大本命を破る金星を挙げました。
勝因と次走以降の注目ポイント
6番 アオイリキマル(1着):驚異の差し返しで本命を撃破
森島貴之騎手の手綱捌きが光りました。後方からの早めの位置取り変更でレースの流れを掴み、直線での叩き合いで一度は抜かれそうになりながらも差し返すという、並々ならぬ勝負根性を見せました。5歳牡馬ながら、このクラスでは能力が一枚上だったことを証明。次走以降も、今回のような積極的な競馬ができれば、さらに上のクラスでも通用する可能性を秘めています。
1番 デクランシェ(2着):1番人気の悔しい惜敗
終始、先行集団を追走し、勝負どころでしっかりと先頭を奪う競馬はまさに本命たる走りでしたが、最後に勝ち馬の執念に屈しました。クビ差の敗戦は非常に悔やまれますが、能力は間違いなくトップクラス。次走は、この悔しさをバネに、さらなるパフォーマンスアップが期待できます。馬券圏内を外さない安定感は引き続き評価すべきでしょう。
4番 ムビュリミュゴボカ(3着):6番人気での好走
後方から進出し、混戦となった3着争いを制して見事に掲示板を確保。着順は3着でしたが、勝ち馬とは4馬身差と離されており、上位2頭の激闘を考えると力差は否めません。しかし、この人気で3着に残れたことは評価できます。展開次第では次走以降も穴をあける可能性を秘めています。
今後のレースで覚えておきたいアクシデントと不利
今回のレースでは、スタート直後の大きな出遅れや、レース中の決定的な不利といった明確なアクシデントの報告はありませんでした。
- 8番 ロゼアクアリオ:序盤に先頭に立ちましたが、早めに息切れし8着と大敗。ペースを乱すことなく逃げたものの、後半の粘りが課題として残りました。
- 3番 スマイルフォーユウ:3番人気(オッズ9.9)と上位人気でしたが、直線で大きく後退し7着。先行集団のすぐ後ろに位置していたにも関わらず見せ場なく終わっており、今回の敗戦理由は次走以降のレースで注意が必要です。
全体として、能力のある馬同士による正攻法の勝負となったと言え、特にアオイリキマルとデクランシェの直線での攻防は、今後の笠松競馬の重賞戦線にも影響を与える注目すべき一戦となりました。