社台スタリオンステーション(SS)の202X年度種付け料が発表される中、G1・3勝馬エフフォーリアと、新興の期待株シスキンが、高額種牡馬を抑えて真っ先に「満口(Bookfull)」に達したというニュースは、競馬界に衝撃を与えています。
種付け料が400万円と設定されたこの2頭が早期満口となった背景には、近年の種牡馬市場の構造的な変化と、生産者が求める「コストパフォーマンス」重視の傾向が深く関わっているようです。今回は、このニュースから読み取れる種牡馬市場の現状と、両馬の魅力について解説します。
2021年の皐月賞、天皇賞(秋)、有馬記念を制したG1・3勝馬エフフォーリア。父エピファネイアの後継として、その実績は疑う余地がありません。しかし、種付け料は400万円と、同実績の種牡馬としては「安すぎる」と話題になりました。
生産者からの熱い支持が集まった主な要因は以下の通りです。
現役後半の成績こそ振るいませんでしたが、「良心的な価格」設定が、多くの生産者に「今年はエフフォーリアに賭ける」という決断を促したようです。
もう一頭の満口馬、シスキンもエフフォーリアと同じく400万円。現役実績こそエフフォーリアに劣りますが、種牡馬としての評価は急上昇しています。
特に日高地区のマーケットブリーダーにとって、堅実な産駒を出し、種付け料が適正なシスキンは、経営リスクを抑える上で欠かせない選択肢となっています。
エフフォーリアとシスキンの早期満口の裏側で、キタサンブラックやイクイノックスといった高額種牡馬の出足が例年よりも遅いことが話題になっています。
この現象は、ここ数年続いていた「種牡馬バブル」の終焉、あるいは過熱気味だった市場の調整局面に入った可能性を示唆しています。高額な種付け料は、期待値の高さを示す一方で、生産者にとっては大きな先行投資リスクとなります。
また、キタサン親子のように種付け頭数を抑えるための戦略的な値上げという側面もありますが、生産者側は「能力が高くても、高すぎる馬より、コスパの良い馬」を選ぶ傾向が強まっていると分析されています。特に、ブリーダーズSSの種牡馬(リアファル、ピクシーナイト、ミッキーアイルなど)に魅力的な選択肢が増えたことも、市場の分散を促す要因となっています。
今回のエフフォーリアとシスキンの満口は、単なる人気を示すだけでなく、生産界全体の「価格」と「価値」に対するシビアな目線が反映された結果と言えるでしょう。種牡馬市場は、大きな転換期を迎えているのかもしれません。
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