2025年11月19日、川崎競馬場で行われた3歳馬による「四十雀賞」は、単勝1.4倍の圧倒的1番人気に推されたオルペラーが、ゴール前での激しい叩き合いを制し、見事勝利を飾りました。レースは序盤から波乱含み、見どころ満載の展開となりました。
スタート直後、3番のメイショウマチルダが出遅れ、後方からの競馬を強いられる展開。一方、好スタートを切ったのは5番のオルペラー。すぐさま先頭に立ち、レースの主導権を握ります。8番のメラ、12番のリンテンリュウがこれに続き、上位3頭が先行集団を形成しました。
向こう正面に入ると、オルペラーはリードを体半分に広げ、依然として先頭をキープ。2番手にはメラ、外からはリンテンリュウが並びかけ、3頭が横一線に広がります。直後には4番のウインコンパス、11番のマリリンアスクが固まって追走し、中団グループも緊密な隊列を保っていました。
3コーナーカーブでオルペラーはさらにリードを1馬身に広げ、後続を突き放しにかかります。しかし、ここで外から猛追を見せたのが、出遅れながらも徐々にポジションを上げてきた3番のメイショウマチルダ。内からは4番のウインコンパスも接近し、いよいよレースは佳境へと突入します。
4コーナーから直線に入ると、オルペラーはさらにリードを2馬身、3馬身と広げ、このまま押し切るかと思われました。しかし、残り200m地点から、外から強烈な末脚を繰り出したのがメイショウマチルダ。一完歩ごとにオルペラーとの差を詰め、ゴール前では完全に2頭の叩き合いとなりました。
実況が「2頭接戦でコールイン!最後は前2頭接戦でしたが5番のオルペラーが出たか!最後外から接まったのは3番のメイショウマチルダ!」と興奮気味に伝える通り、ゴール板ではほとんど差のない大激戦。写真判定の結果、わずかにオルペラーがメイショウマチルダを抑え込み、勝利の栄冠を掴みました。
3着には、中団から粘り強く脚を伸ばした4番のウインコンパスが入り、単勝400.4倍という大穴をあけました。
圧倒的1番人気に応え、見事な勝利を飾ったオルペラー。野畑凌騎手とのコンビで、序盤から積極的にハナを奪い、直線での激しい競り合いも制しました。今後も3歳戦線の中心として、さらなる活躍が期待されます。
スタートで大きく出遅れながらも、道中じわじわとポジションを上げ、直線でオルペラーを追い詰めたメイショウマチルダの走りは圧巻でした。この内容ならば、次走以降も十分に勝ち負けに絡んでくるでしょう。特にスタートの改善があれば、さらにパフォーマンスを上げてくる可能性を秘めています。
単勝400.4倍の12番人気ながら、3着に食い込んだウインコンパス。庄司大輔騎手の好騎乗もあり、波乱を演出しました。人気薄でも侮れない存在として、今後のレースでも注目したい一頭です。
この四十雀賞は、若駒たちの熱い戦いと、競馬の面白さが凝縮された一戦となりました。今後の彼らの活躍に、ぜひご期待ください。