公開日: 2025年11月30日
記事概要
この記事は、2025年11月30日に公開された、2025年チャンピオンズカップ(12月7日開催、中京ダート1800m)の一週前追い切りに関する徹底分析レポートです。有力馬全頭の仕上がり具合を、追い切りの負荷と反応、コース適性、騎手コメント、血統背景といった多角的な視点から詳細に診断し、ダート頂上決戦の予想ポイントを専門的に解説しています。
要点のまとめ
ラムジェットは、一週前追い切りでラスト1F 10.9秒という驚異的な時計を記録し、特注の仕上がりと評価されています。
ウィルソンテソーロは、盤石の調整過程で「元気一杯」と評価され、軸馬としての信頼度が高いとされています。
前走レコード勝ちのダブルハートボンドは、勢いを維持し、好調を持続していると見られています。
キズナ産駒が多数出走しており、中京ダート1800mへの適性から注目が集まっています。
一週前追い切りのデータと騎手コメントから、各馬の「変わり身」を見極めることが予想の鍵となります。
チャンピオンズカップ2025 予想の分析ポイント
1一週前追い切りの「負荷」と「反応」の相関性
- G1競走では、一週前に強負荷をかけ、当週は微調整する調整パターンが一般的。
- チャンピオンズカップのような消耗戦では、心肺機能の極限までの向上が求められる。
- 単なる時計の速さだけでなく、以下の要素が重要:
- 併せ馬での反応 (闘争心の回復度)
- ラスト1Fの切れ味 (加速ラップを刻めているか)
- 前走時との比較 (上積みが見込めるか)
- これらの要素が噛み合った時に、馬はピークの状態にあると判断される。
2中京ダート1800mへの適性と血統的裏付け
- 中京ダート1800mは、スタート直後の上り坂、向こう正面の長い下り、直線の急坂といった起伏に富んだコース。
- 一本調子のスピードだけでなく、「機動力」と「パワー」が不可欠。
- キズナ産駒の多さが際立っており、ディープインパクト系でありながらパワーとスタミナに優れたキズナの血が、この舞台でどう作用するかが焦点。
- サンダースノー産駒のような、欧州のタフな馬場に対応可能な血統を持つ新興勢力の台頭も注目。
3前走コメントから読み解く「課題」と「修正」
- 各馬の前走後の騎手コメントは、敗因や勝因を分析する上で重要な一次情報となる。
- 「馬場が合わなかった」「メンタル面に課題がある」「スムーズさを欠いた」といったコメントは、次走に向けた修正課題を示唆する。
- 一週前追い切りの動きは、これらの課題が解消されたかを確認する指標となる。
有力馬徹底分析:一週前追い切り全頭診断
ラムジェットS
総合評価: 特注。優勝候補の筆頭。
一週前追い切りデータ (11/27 栗東E)
騎乗者:小牧加, 6F 80.9秒, 5F 65.7秒, 4F 50.9秒, 3F 36.6秒, ラスト1F 10.9秒。短評:「上昇気配窺える」。
分析: ラスト1F 10.9秒はダート馬として極めて優秀であり、状態が非常に高いレベルにあることを示唆しています。
前走からの課題と修正: 前走みやこステークス(4着)では馬場が合わなかったものの、「直線に向いてからの脚は今までで一番」というコメントがあり、今回の一週前追い切りでの末脚は、その手応えが確信に変わりつつあることを証明しています。
血統背景と適性: 父マジェスティックウォリアー、母父ゴールドアリュールという配合はダート界の王道であり、消耗戦で強さを発揮するタイプです。
ウィルソンテソーロA
総合評価: 安定。軸馬としての信頼度が高いです。
一週前追い切りデータ (11/27 美浦W)
騎乗者:助手, 6F 83.0秒, 5F 66.6秒, 4F 52.1秒, 3F 37.7秒, ラスト1F 12.0秒。短評:「元気一杯」。
分析: 古豪らしい安定感と迫力を感じさせる調整。短評の「元気一杯」が示す通り、肉体的なコンディションの良さが強調されています。
血統背景と適性: 父キタサンブラック、母父アンクルモーという血統は、タフさとスピードの両方が求められる中京1800mに極めて高い適性を示します。
ダブルハートボンドA
総合評価: 上昇。G1の壁を突破する可能性は十分にあります。
一週前追い切りデータ (11/27 栗東坂路)
騎乗者:坂井瑠, 4F 54.3秒, 3F 40.0秒, 2F 26.1秒, 1F 12.9秒。短評:「好気配保つ」。
追加追い切りデータ (11/29 栗東CW)
騎乗者:富田暁, (98.7秒), (66.8秒), 3F 36.0秒, 1F 11.8秒。
分析: みやこステークスをレコード勝ちした勢いを維持。坂路、CWともに鋭い動きを見せており、心身ともに充実期にあります。
血統背景と適性: 父キズナ、母父スモークグラッケンという配合は、ポテンシャルが底知れません。
シックスペンスB+
総合評価: 注目。ダート2戦目での慣れが見込め、追い切りの動きが絶品。
一週前追い切りデータ (11/27 美浦W)
騎乗者:助手, 5F 66.3秒, 4F 51.8秒, 3F 36.9秒, ラスト1F 11.2秒。短評:「追って伸び上々」。
分析: 南部杯(2着)からの転戦。ラスト1F 11.2秒は特筆に値し、併走馬を圧倒するパフォーマンスを見せました。反応の鋭さはメンバー中トップクラスです。
サンライズジパングB+
総合評価: 一変。穴馬としての魅力に溢れています。
一週前追い切りデータ (11/27 栗東CW)
騎乗者:助手, 6F 83.2秒, 5F 68.4秒, 4F 53.3秒, 3F 37.4秒, ラスト1F 11.1秒。短評:「外併走で動く」。
分析: JBCクラシック(10着)からの巻き返しを図る意欲的な追い切り。併走馬を豪快に突き放し、調子の良さを物語っています。
ハピA
総合評価: 安定。
分析: 同じ大久保龍志厩舎の半兄弟が併せ馬を実施。ハピは全体時計95.8秒からの「一杯」追いで「高いレベルで安定」しており、前走(太秦S 1着)の好調を維持。
アウトレンジB+
総合評価: 良化。
分析: 兄ハピに先着し、95.1秒という好タイムをマーク。「馬体絞れる」との短評は、みやこS(7着)時の緩みが解消されつつあることを示唆。
ウィリアムバローズB+
総合評価: 伏兵。展開の鍵を握る先行馬。
分析: エルムS(4着)以来。栗東CWで長めから入念に乗り込まれ、ラスト1F 11.5秒をマーク。「ハミ受けスムーズ」という評価は、気難しい面があるこの馬にとって大きなプラス。前走から1kg減の定量戦(58キロ)に戻る恩恵も期待されます。
ペプチドナイルB-
総合評価: 静観。完全復調の確信までは持てません。
分析: 今年のフェブラリーS覇者ですが、武蔵野S(9着)での敗戦が懸念されます。坂路で地味な時計でしたが、「脚取り確か」と評されています。前走後のコメントからは精神的なスランプの可能性も示唆されており、当週の動きが鍵となります。
その他注目馬の一週前追い切り診断
- ハギノアレグリアス: 坂路で「この一追いで良化」。8歳馬ながら衰え知らずで、消耗戦で浮上。
- セラフィックコール: CWでラスト1F 11.0秒の切れ味。「意欲的な攻め内容」で、能力全開なら突き抜ける力あり。
- ルクソールカフェ: 武蔵野S優勝馬。軽めの調整で「力強い脚捌き」と評され、状態維持に努めている印象。
- オメガギネス: 坂路で静かな追い切り。前走は馬場が敗因とされ、良馬場なら見直し可能か。
- メイショウハリオ: 稽古では地味でも本番で力を出すタイプ。順調さをアピール。
データ比較:一週前追い切り ラスト1F・トップ5
※コースによる馬場差があるため単純比較はできませんが、各馬の状態を示す指標の一つです。特にラムジェットとセラフィックコールの10.9-11.0秒台は、G1級の脚力を証明しています。
| 順位 | 馬名 | コース | ラスト1F (秒) | 評価 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | ラムジェット | 栗東E | 10.9 | 上昇気配窺える |
| 2 | セラフィックコール | 栗東CW | 11.0 | 意欲的な攻め内容 |
| 3 | サンライズジパング | 栗東CW | 11.1 | 外併走で動く |
| 4 | シックスペンス | 美浦W | 11.2 | 追って伸び上々 |
| 5 | アウトレンジ | 栗東CW | 11.3 | 馬体絞れる |
血統データから見る中京ダート1800mの傾向
「キズナ産駒」の大挙出走とその意味
- サンライズジパング、シックスペンス、ダブルハートボンド、ハギノアレグリアス、ハピの5頭が出走。
- 父ディープインパクト譲りの「瞬発力」と、母系から受け継ぐ「パワー・スタミナ」のバランスの良さが特徴で、中京ダート1800mは得意条件と言えます。
- 特に母系に米国型スピード血統を持つ馬は有力視されます。
「サンダースノー産駒」の不気味さ
- テンカジョウ、ナルカミの2頭が該当。
- ドバイワールドカップを連覇した父の血は、タフな馬場や混戦に強い傾向があります。
- 3歳馬ナルカミは、一週前追い切りで「馬体充実動き目立」と絶賛されており、血統的な底力が開花する時期に来ている可能性があります。
総合結論:チャンピオンズカップ2025の行方
★本命候補: ラムジェット
- 一週前追い切りにおけるラスト1F 10.9秒は他馬を圧倒するインパクト。
- 前走の敗戦理由も明確で、叩き2戦目での上昇度はメンバー中随一。
- 中京の長い直線は、この馬の豪脚を最大限に活かせる舞台。
◎対抗: ウィルソンテソーロ
- 「元気一杯」の調教内容は体調の良さを物語る。
- どんな展開、どんなコースでも崩れにくい安定感はG1において最大の武器。
- 馬券圏内への信頼度は高い。
▲単穴: ダブルハートボンド
- レコード勝ちの勢いは本物。「好気配保つ」という坂路での動きは反動がないことを証明。
- キズナ×米国血統という配合も舞台設定にベストマッチしており、一発の魅力に溢れる。
△惑星: ハピ
- 兄弟であるアウトレンジとの併せ馬で、心身ともにスイッチが入った可能性。
- 「高いレベルで安定」しており、展開が縺れれば昨年の雪辱を果たすシーンも考えられる。
総括:
2025年のチャンピオンズカップは、突き抜けた末脚を持つラムジェットと、総合力の高いウィルソンテソーロ、そして勢いのあるダブルハートボンドの三つ巴の様相を呈しています。一週前追い切りで見えた各馬の「変化」と「進化」を信じ、当日のパドックまで注視を続けたいところです。
*本レポートは2025年11月30日時点での公開情報に基づき作成されています。最終追い切り、枠順確定後の状況により評価が変動する可能性があります。*