ダート重賞で活躍するサンライズジパングが、新谷功一厩舎からJRA初の女性調教師・前川恭子氏が率いる厩舎へ転厩したことが判明しました。音無秀孝元調教師の定年による転厩からわずか数ヶ月での再移籍の背景には何があるのでしょうか。この記事では、転厩の経緯、公式発表の有無、そして新天地となる前川恭子厩舎の特徴について詳しく解説します。
ダート重賞3勝の実績を持つサンライズジパングが、栗東の新谷功一厩舎から、同じく栗東の前川恭子厩舎へ転厩したことが確認されました。日本中央競馬会(JRA)の競走馬情報においても、2025年11月6日時点で調教師名が前川恭子氏に変更されています。
サンライズジパングにとって、2025年内の転厩はこれが初めてではありません。短期間での再度の環境変化には、いくつかの背景があります。
サンライズジパングは元々、名伯楽として知られる音無秀孝厩舎に所属していました。しかし、2025年2月末をもって音無調教師が定年で引退。それに伴い、JRAの公式発表に基づき、2025年3月4日付でダート馬の育成に定評のある新谷功一厩舎へ転厩しました。
新谷厩舎へ移籍後、フェブラリーステークス(GI)で2着に入るなど活躍を見せましたが、2025年11月に入り、再びの転厩が明らかになりました。今回の転厩先は、2025年3月に開業したばかりの前川恭子厩舎です。なお、サンライズジパングが音無厩舎時代に担当だった平井裕介調教助手が前川厩舎に在籍しており、馬にとっては心強い要素と見られています。
新谷功一厩舎から前川恭子厩舎への転厩について、馬主やJRAからの公式な理由は発表されていません(2025年11月6日時点)。そのため、SNS上ではファンによる様々な推測がなされています。一部では、直近のJBCクラシック(JpnI)での結果や、レース後の馬体重の減少などを要因として挙げる声もありますが、これらは憶測の域を出ない情報です。
サンライズジパングの新たな活躍の舞台となる前川恭子厩舎は、競馬界で大きな注目を集める厩舎の一つです。
前川恭子調教師は、2023年12月に調教師試験に合格し、2025年3月5日に厩舎を開業したJRA史上初の女性調教師です。筑波大学馬術部出身で、アイルランドでの研修や、世界を舞台に活躍する矢作芳人厩舎での技術調教師としての経験を持つなど、豊富なキャリアを積んでいます。
前川調教師は「人も馬も、ハッピーでフレッシュな厩舎を作りたい」という理念を掲げています。スタッフが働きやすい環境を整えることで、馬の細かな変化に気づき、より良いケアができると考えており、コミュニケーションを重視した厩舎運営を目指しています。
開業時には、音無秀孝厩舎や村山明厩舎などから実績馬が多数転厩してきました。重賞3勝馬のモズメイメイや、ベテランスプリンターのケイアイドリーなどが在籍しており、サンライズジパングの加入でさらに強力な布陣となります。
サンライズジパングの基本情報と、直近のレース結果をまとめました。
| 日付 | レース名 | 格付 | 着順 | 騎手 |
|---|---|---|---|---|
| 2025/11/03 | JBCクラシック | JpnI | 10着 | 坂井瑠星 |
| 2025/10/13 | マイルCS南部杯 | JpnI | 4着 | 武豊 |
| 2025/05/06 | 名古屋グランプリ | JpnII | 1着 | 坂井瑠星 |
| 2025/04/09 | 川崎記念 | JpnI | 3着 | 幸英明 |
| 2025/02/23 | フェブラリーS | GI | 2着 | 幸英明 |
出典:netkeiba.com, JRA
なぜサンライズジパングは短期間で再び転厩したのですか?
2025年11月の転厩(新谷功一厩舎→前川恭子厩舎)に関して、公式な理由は発表されていません。同年3月の転厩は、所属していた音無秀孝調教師の定年引退に伴うものでした。他の「サンライズ」冠の馬も転厩したのですか?
はい。一部情報によると、サンライズジパングのほか、同じくライフハウス社や松岡隆雄オーナーが所有するサンライズバブル、サンライズシュガーなども新谷功一厩舎から他の厩舎へ転厩したと報じられています。ただし、サンライズバブルやサンライズシュガーのJRA登録上の厩舎は、本記事執筆時点では新谷功一厩舎のままとなっています。サンライズジパングの次走は決まっていますか?
2025年11月6日現在、サンライズジパングの次走は未定です。前川恭子厩舎での新たなスタートとなり、今後の動向が注目されます。