レース回顧:園田4R「大仁田厚☆来場記念C3一」
2025年11月27日、園田競馬場で行われた第4レース「大仁田厚☆来場記念C3一」は、道中後方に待機していた2番人気のコルタード(牡6、吉村智洋騎手)が直線で驚異的な末脚を発揮し、人気のスマートレイヴを差し切る劇的な勝利を収めました。
レースはスタート直後、5番サウンドペガサス(4番人気)が積極的に先頭を奪い、向こう正面では後続に3馬身ほどの大きなリードを築くハイペースで展開しました。このスピードについていく形で、1番人気の12番スマートレイヴが2番手で追走。先行勢が飛ばす中、本命視されていたコルタードは後方集団の外目で機を窺う展開となります。
勝負所の3〜4コーナーにかけて、先頭のサウンドペガサスのリードが縮まり、直線入口でスマートレイヴがこれをかわして先頭へ。上位人気の馬がそのまま押し切るかと思われましたが、ここで息を潜めていた差し馬が一斉に動きます。特に、後方2〜3頭目に位置していたコルタードが馬群を割って急浮上。大外からは8番サスペンスクィーン(3番人気)が猛烈な追い込みを開始しました。
最後の直線、吉村智洋騎手が導くコルタードは、先に抜け出したスマートレイヴの内を強襲。残り100mを切って一気に加速し、粘るスマートレイヴをゴール手前で鮮やかに差し切り、クビ差をつけて優勝を果たしました。勝ち時計は1:33.4。後方からの差し脚が炸裂した、見応えのあるレースとなりました。
惜しくも2着には、最後まで粘り通した1番人気のスマートレイヴ。そして、追い込み勢の中で最も速い脚を使ったサスペンスクィーンが3着に食い込み、上位人気3頭での決着となりました。
今後のレースで注目すべきポイント
このレース展開と着順から、次走以降の馬券検討に重要な要素となった馬のパフォーマンスと、覚えておきたいアクシデントを分析します。
圧巻の差し脚を武器に。コルタードとサスペンスクィーンの再評価
- 2 コルタード(1着):6歳馬ながら、園田の短い直線で先行馬をまとめて差し切った瞬発力は圧巻です。道中後方に待機し、展開が向いたとはいえ、その爆発的な末脚は今後も展開不問で警戒が必要です。吉村智洋騎手とのコンビネーションも万全で、次走以降もこのクラスでは最有力候補となります。
- 8 サスペンスクィーン(3着):後方からの競馬となりながら、直線大外を回って3着に追い込んだ内容は光ります。勝ち馬からわずか1馬身半差という結果は、この馬が持つ高いポテンシャルを証明しました。次走、もう少しスムーズな追走ができれば、着順をさらに上げてくる可能性が高く、特注の一頭としてマークしておきたい馬です。
展開に泣いた先行馬たちと出遅れ
- 5 サウンドペガサス(4着):序盤でハイペースの逃げを打ち、レースを引っ張る役割を果たしました。向こう正面での大きなリードは評価できますが、終盤に脚が鈍ったのはハイペースの弊害でしょう。この先行力は魅力であり、展開が向いてペースが緩めば、一気に押し切る可能性を秘めています。
- スタートのアクシデント:実況では「少しだけバラけました」とあったように、各馬のスタートが揃いませんでした。特に、後方からの競馬を選択した馬たちにとって、出遅れは不利とはなりませんでしたが、先行争いに加わった馬にとっては、今後のレースでゲートの安定性が重要な課題となるかもしれません。