本日浦和競馬場で行われた7レース、特選(B3C1)は、単勝1.9倍の圧倒的な支持を集めた12番ケンブレナムを中心に、混戦ムードの中でスタートを迎えました。
レースは序盤から波乱の展開となります。スタート直後、内枠から2番マスクドサムライ、3番シナノクーパーが飛び出しますが、すぐに8番ノブヘンドリックスが強引に鼻を主張し、先頭に立ちます。3番人気の10番カイトキングがこれをぴったりとマークする2番手で、人気のケンブレナムは中団の外を追走する形となりました。
前半1000メートルを切り、依然として8番ノブヘンドリックスがリードを保ちます。2番手カイトキング、そして3番手には3番シナノクーパーが並びかけ、さらに大本命12番ケンブレナムが外から進出を開始。この上位3頭が後続を少し離して4コーナーを迎える緊迫した展開です。
最後の直線に入ると、この3頭が横一線に広がる激しい叩き合いに突入。先に抜け出しを図ったのは10番カイトキングでした。しかし、内からは粘るノブヘンドリックス、外からは懸命に追いすがるケンブレナム、さらに馬群の中から鋭い伸びを見せたのが2番マスクドサムライと11番ステラシティ。
ゴール前は完全に「コンセント」(接戦)状態。カイトキングがこの大混戦をなんとかさばき切り、1着でゴール板を通過しました。2着争いは、ゴール前で猛然と追い込んだマスクドサムライと、人気のケンブレナム、さらにステラシティが絡む大激戦となり、着順掲示板は写真判定に持ち込まれるほどの白熱したレースでした。
今回、3番人気ながら直線で早めに抜け出し、後続の激しい追撃を抑えきった10番カイトキング(野畑凌騎手)の勝負強さは特筆に値します。混戦になっても動じない粘り強さと、しっかりと差し切る末脚は、今後も浦和の舞台で安定した走りを見せる可能性を秘めています。着差はわずかかもしれませんが、内容のある勝利でした。
5番人気の伏兵であった2番マスクドサムライは、スタートから先行集団に取り付き、直線では内を突いて一気の伸びを見せました。勝ち馬には届きませんでしたが、最後方から追い込む馬たちを振り切っての2着争いへの食い込みは、特筆すべきポテンシャルを示しています。今回のパフォーマンスから、次走以降も連下としてマークすべき一頭と言えるでしょう。
圧倒的な支持を集めた12番ケンブレナム(笹川翼騎手)は、道中4番手付近からレースを進め、4コーナーから直線にかけては勝ち馬と並ぶ見せ場を作りましたが、わずかに競り負ける結果となりました。出遅れや大きな不利はなかったものの、勝ち切るには至らず。しかし、しっかりと上位争いに絡んでおり、展開や距離次第ではすぐに巻き返す能力は十分にあると見て良いでしょう。