エリザベス女王杯2025 プレビュー|有力馬の調教評価とレース展望

2025年11月9日

2025年11月16日開催のG1エリザベス女王杯を中心に、中央競馬の注目レースを徹底分析。本格化した4歳馬レガレイラと、秋華賞で好走した3歳勢エリカエクスプレスらの力関係が焦点です。当日の馬場状態も考慮し、各有力馬の調教評価や騎手コメントからレースの鍵を探ります。次代を担う2歳戦線の素質馬も紹介します。

この記事の要点

  • エリザベス女王杯は、G2オールカマーを制したレガレイラと、秋華賞組の3歳勢(エリカエクスプレス、パラディレーヌ)が激突。
  • 当日の雨予報(重馬場)が、札幌記念2着の実績を持つココナッツブラウンなど、馬場適性のある馬に有利に働く可能性。
  • 2歳戦線では、黄菊賞のキッコベッロ、オキザリス賞のサトノボヤージュなど、将来有望な素質馬が多数出走。
  • 各馬の最終追切評価や陣営コメントから、馬券検討の重要なヒントを解説。

第50回 エリザベス女王杯(G1)展望

レース分析と予想のポイント

京都芝2200m(外回り)で行われる伝統の女王決定戦。今年はG2オールカマーを制し本格化を示した4歳馬レガレイラと、G1秋華賞で激闘を演じた3歳勢(エリカエクスプレス、パラディレーヌ)との力関係が最大の焦点です。さらに、前走アイルランドT(L)を快勝したラヴァンダや、札幌記念2着の実績を持つココナッツブラウンが上位を狙います。当日は雨・重馬場の可能性が示唆されており、馬場状態が各馬のパフォーマンスにどう影響するかが鍵となりそうです。

注目馬分析

レガレイラ (牝4)G2オールカマー(1着)からの参戦。スタートで後手を踏んでも勝ち切った地力は本物です。11月5日の最終追切では高い評価を得ており、状態はさらに上向いている可能性があります。スタートが最大の鍵ですが、京都外回りの2200mならば多少の出遅れはリカバリー可能と分析します。エリカエクスプレス (牝3)前走・秋華賞(G1)で2着。武豊騎手は道中の力みを敗因に挙げており、200mの距離延長でいかに折り合えるかがポイント。11月5日の追切は気性面を考慮した軽めの調整で、能力はG1級ですが、気性面でのリスクも同居します。パラディレーヌ (牝3)前走・秋華賞(G1)で3着。示した末脚は本物で、展開が向けば上位争いは必至です。11月5日の追切でも活気十分と報告されており、状態の良さが窺えます。ココナッツブラウン (牝5)前走・札幌記念(G2)で2着。洋芝で5戦5連対という実績は、重い馬場への適性を示唆します。もし当日がタフな馬場状態になれば、評価をさらに引き上げる必要があります。ラヴァンダ (牝4)前走・アイルランドT(L)を「着差以上に強い勝ちっぷり」で制覇。騎手から「GⅠでも通用しそう」と最大級の賛辞を受けています。本格化は本物と分析すべき一頭です。ステレンボッシュ (牝4)前走・札幌記念(G2)で大敗しましたが、レースメモでは渋った馬場が敗因と分析されています。雨・重馬場が現実となれば前走の二の舞になる危険性がありますが、馬場が回復すれば復活の目も残ります。

2歳注目レース分析

【京都9R】黄菊賞(1勝クラス)

少数精鋭の9頭立て。焦点は、前走重馬場で敗れたキッコベッロと、新馬戦で高い素質を見せたサンダーストラックの2頭です。キッコベッロ前走・萩S(L)は2着。川田騎手が敗因を明確に馬場(重)に求めており、良馬場での巻き返しが期待されます。ただし、雨・重馬場が継続する場合はリスクも伴います。サンダーストラック新馬戦ではルメール騎手が「素質だけで勝った」と潜在能力を高く評価。調教ではG1馬レガレイラと併せ馬を行うなど、質の高いトレーニングを消化し、着実な良化が報告されています。

【東京9R】オキザリス賞(1勝クラス)

2歳ダート路線の注目株が集結。特にサトノボヤージュのパフォーマンスが群を抜いています。サトノボヤージュ前走・未勝利戦でコースレコードをマークし、時計的な裏付けは十分。調教でもスピード感十分と評価され、気性面の成長も見られることから、断然の存在と見られています。アスクケンタッキー対抗格。新馬戦を圧勝し、陣営も「昇級でも楽しみ」と自信を窺わせます。状態も万全で、即通用してもおかしくありません。

【福島9R】福島2歳ステークス(OP)

福島の直線が短い1200mが舞台となり、スピードと先行力が問われる一戦です。ルージュサウダージ本紙◎の支持を集めますが、前走の敗因が気性面にある点や、最終追切の評価が芳しくない点など、データとの乖離が見られるため注意が必要です。ランプローグ前走1400mで見せた粘りを、1200mへの距離短縮でどう活かすかが鍵となります。

条件戦 注目レース分析

【京都10R】天橋立ステークス(3勝クラス)

3歳馬と古馬が激突するダート中距離のハンデ戦。昇級組の3歳馬の勢いが目立ちます。トリポリタニア前走は余裕十分の快勝で、底を見せていません。調教ではG1出走馬と併せるなど内容も濃く、昇級の壁は低いと見るのが妥当です。ヒルノハンブルク武豊騎手が「能力はかなり」と評価する高い素質の持ち主。最終追切で優秀な時計をマークしており、若さをフィジカルの充実が上回る可能性があります。

【東京9R】銀嶺ステークス(3勝クラス)

東京ダート1400mのハンデ戦。昇級馬フウセツの勢いと、同クラスで実績あるベンヌの比較が中心です。フウセツ前走は余力十分の勝ちっぷりで、3連勝でのオープン入りを狙います。上昇度も高く、昇級しても通用しそうです。ベンヌ前走が昇級初戦で4着。クラス慣れが見込める内容で、巻き返しが期待されます。

【東京10R】ユートピアステークス(3勝クラス)

3歳馬と古馬が入り乱れる牝馬限定戦。中心はフレミングフープですが、昇級馬にも好素材が揃います。フレミングフープセンスの良さが光り、高いレベルで安定しています。調教でも好気配を保っており、ここでも主役候補です。ショウナンサムデイ前走はスタートの不利をリカバリーして勝利。レースセンスの良さが光ります。マカナ前走の勝ち時計が優秀で、内容も伴っていました。力をつけており、昇級即通用が期待されます。リンクスティップ前走は展開が向かなかっただけで見直しが必要。エリザベス女王杯にも登録がありますが、こちらを選択すれば相手関係は楽になり、調教の動きも絶好です。

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