社台スタリオンステーションで異変!エフフォーリア、シスキンが即日「満口」の裏側
社台スタリオンステーション(社台SS)から、2025年シーズンの種付け料が発表される中、最も早く「満口(ブックフル)」となったのは、G1・3勝馬エフフォーリア(種付け料400万円)と、欧州からの導入馬シスキン(種付け料400万円)の2頭でした。このニュースは、高額種牡馬の動向が例年より静かな中でのサプライズとなり、日本の種牡馬市場が「コストパフォーマンス」重視へとシフトしている可能性を示唆しています。
G1馬エフフォーリア(400万円)が秘める戦略的魅力
エフフォーリアは、皐月賞、天皇賞(秋)、有馬記念を制した実績を持ち、父エピファネイアも種牡馬として成功を収めていることから、400万円という種付け料は市場では「良心的な価格」「安すぎる」と評価されています。種牡馬としての価値を考慮すれば、この価格設定が即満口の大きな要因となりました。
一方で、その血統にはサンデーサイレンス(SS)の4×3クロスを内包しており、SSの血を持つ日本の繁殖牝馬との配合相手が限定されるという側面があります。しかし、この「割安感」と「エピファネイアの血」が相まって、配合の難しさを超える需要を集め、早期満口へと繋がったと見られています。
- 戦績:皐月賞、天皇賞(秋)、有馬記念 優勝
- 血統的特徴:サンデーサイレンスの4×3クロス内包
- 市場評価:エピファネイア後継のG1馬として、価格以上の価値を提供。
堅実な実績を持つシスキン(400万円)の確かな評価
同じく400万円で満口となったシスキンは、欧州の血統で日本の主流であるSSの血を持たないため、配合の柔軟性が高いのが大きな強みです。スレッド内でも「キズナよりアベレージもAEIも高いのに1600万円も安い」と指摘されるように、種付け料と比較して産駒の成績が非常に優秀であると評価されています。
高額なドレフォンやナダル(800万円)といった種牡馬と比較してもシスキンの400万円は際立って安く、「クズ率が低い」という堅実な評価が、確かな実績を求めるマーケットブリーダー層からの支持を集めた結果と言えるでしょう。
- 血統的特徴:非サンデーサイレンス系(欧州血統)で配合の幅が広い。
- 実績:種付け料に対して高いAEI(アーニングインデックス)とアベレージを誇る。
- 市場評価:配合のしやすさと堅実な成績で、コストパフォーマンスに優れる。
高額種牡馬は静か?「種牡馬バブル」弾けるか
エフフォーリアとシスキンの満口は喜ばしいニュースである一方、高額種牡馬の満口報告が例年より遅れていることも話題となっています。
種付け料が高騰したキタサンブラックやイクイノックス親子、さらにはドウデュース(1000万円)といった注目株が「即満口」とはならなかった背景には、生産者側が種付け料の高騰に慎重になり、繁殖牝馬の質や損益分岐点を厳しく見極め始めている市場の動向があります。一部からは「種牡馬バブルが弾けた」という声も聞かれます。
日高地区などの生産者は、社台SSの戦略に対して「安くて魅力的な種牡馬」を揃えるブリーダーズ・スタリオン・ステーション(ブリーダーズSS)に注目が集まっているとの意見も多く、今回の早期満口は、日本の競馬生産界が「費用対効果」を最重視するフェーズに入ったことの象徴と言えるでしょう。
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