2025年11月26日、園田競馬場で行われた10R「駆けろパカっと錦秋賞B2」は、3歳牝馬アンコロがベテラン勢を相手に堂々たる勝利を収めました。実況が熱を帯びたゴール前の攻防は、まさに競馬の醍醐味を凝縮した一戦となりました。
スタート直後、好ダッシュを見せたのは8番リュヌダムール(長谷部駿騎手)でした。内からは9番アンコロ(小牧太騎手)がぴったりとマークする形で追走。6番ミカヅキカネミツ、1番プッシュユアセルフも先行集団を形成し、序盤から激しいポジション争いが繰り広げられました。
中団には10番インゲニウム、12番インテンシーヴォ、3番シンゼンシャインが続き、後方からは11番ナリタヴィクトリー、7番ルヴァンヴェール、2番ボレロオブソロウ、4番イテマエダセン、そして最高峰に5番バークエムという隊列で3コーナーカーブへと向かいます。
400mを通過し、花を切ったのは依然として8番リュヌダムール。長谷部騎手の手綱捌きに応え、粘り込みを図ります。しかし、その内から虎視眈々とチャンスを伺っていたのが9番アンコロと小牧太騎手のコンビでした。残り100mを通過し、リュヌダムールが先頭をキープする中、アンコロが猛然と差を詰めます。
ゴール前はまさに手に汗握る大接戦!リュヌダムールとアンコロが馬体を併せての叩き合いとなり、実況も「アンコロ並んでコリ並んで捉えたかそれともでは高9番アンコロ8番リュウヌダーブルせっせんのゴール前届いたか9番アンコロ」と興奮を隠せない様子でした。結果は、写真判定の末、9番アンコロがアタマ差で8番リュヌダムールを差し切り、見事優勝を飾りました。
アンコロは5分の出遅れがあったにもかかわらず、道中しっかりとリカバリーし、直線での勝負強さを見せつけました。3歳牝馬ながらベテラン勢を相手にアタマ差の激戦を制したことは、今後の活躍を大いに期待させる内容です。小牧太騎手とのコンビネーションも抜群で、次走以降も注目したい一頭です。
一方、惜しくも2着に敗れたリュヌダムールも、逃げ粘っての2着は評価に値します。展開次第では再度勝利を掴むチャンスは十分にあるでしょう。3着にはシンゼンシャインが入り、上位人気馬が実力を見せつける結果となりました。
今回のレースは、若手の台頭とベテランの意地がぶつかり合う見応えのある一戦でした。特にアンコロの勝利は、今後の園田競馬の楽しみを増してくれることでしょう。