2025年11月6日に開催されるホッカイドウ競馬の頂上決戦「道営記念(H1)」の予想記事です。絶対王者ベルピット、3歳最強馬ソルジャーフィルド、好調ニシケンボブの有力3頭を中心に、全12頭の調教データや厩舎コメントといった客観的情報のみを基に徹底分析。データが示す各馬の強みと死角を深掘りし、勝利への道筋を探ります。
- この記事の要点
- 道営記念2025(H1) 予想のポイント:データが示す「勝ち」に近い有力馬3選
- 【道営記念】全12頭 徹底分析:調教・厩舎コメント・近走データ
- 1枠1番 アナザートゥルース (セン11) — 評価が分かれる11歳の古豪
- 2枠2番 ヒストリーメイカー (牡11) — 展開が鍵を握る古豪
- 3枠3番 ハセノパイロ (牡10) — 「今季イチ」の仕上げで挑む
- 5枠5番 モダスオペランディ (牡9) — データが示す厳しい現実
- 5枠6番 パッションクライ (牡4) vs 6枠8番 エメヴィベール (牡6) — 激突!「充実」の4歳馬 vs 「2000m向き」の転入馬
- 6枠7番 ドスハーツ (牡8) — 待望の「スタミナ勝負」へ
- 7枠9番 アースライザー (セン8) — 陣営が冷静に分析「入着あれば」
- 8枠12番 プラセボ (セン4) — ベルピットに最も迫った「自在性」
- 道営記念2025 出走馬データ一覧:追い切り短評・厩舎コメント
- 結論:道営記念の最終予想はこちら
- 次のアクション
この記事の要点
- 絶対王者ベルピットは陣営が「昨年以上」と断言する万全の状態で、データ上の死角は見当たらない。
- 3歳最強馬ソルジャーフィルドは、1kgの斤量差と大舞台での経験を武器に王者打倒を狙う。
- ニシケンボブは意図的な「中1週」のローテーションが功を奏し、「前走以上」の気配でベストパフォーマンスが期待できる。
- 全12頭の調教・厩舎コメント・近走データを客観的に分析し、各馬の勝機と課題を明らかにする。
道営記念2025(H1) 予想のポイント:データが示す「勝ち」に近い有力馬3選
タイトルにも掲げた3頭の有力馬は、データ上、明確な「買い」の材料を持っています。各馬の調教、厩舎コメント、そして近走パフォーマンスを詳細に分析します。
7枠10番 ベルピット (牡5) — 陣営が「昨年以上」と断言する絶対王者
予想のポイントとして、まず絶対王者ベルピットのデータを見ていきます。彼のデータには、文字通り「死角」が見当たりません。
- 厩舎コメントの分析: 角川師は、陣営の評価として最高の「◎(本命印)」を打ち、「すべてプラン通り」「態勢は万全」とコメント。さらに特筆すべきは、「デキは昨年以上と言ってもいいでしょう」という言葉です。すでに頂点に立つ馬が、5歳にして「更なる進化」を遂げている可能性を示唆しています。
- 調教データの分析: この強気なコメントを裏付けるように、追い切り短評も「文句ないデキ」と最高評価が与えられています。
- 近走データの分析: 彼の能力表は、今季のホッカイドウ競馬における圧倒的な支配力を示しています。コスモバルク記念、赤レンガ記念、旭岳賞、そして前走の瑞穂賞と、今季の重賞戦線を4連勝。これらのレースで、今回出走する実力馬たちをことごとく退けてきました。
総合分析: ベルピットにとって最大の「予想のポイント」は、陣営が「維持」ではなく「向上」を公言している点にあります。調教データと厩舎コメントが完璧に一致しており、データ上の不安要素は皆無です。角川師の「守りに入らず、強さを遺憾なく発揮してほしい」というコメントからも、他馬が戦術的な隙を突くことすら難しい、万全の状態にあることが分析されます。
8枠11番 ソルジャーフィルド (牡3) — 1kgの斤量差で「打倒」を狙う3歳最強馬
王者の牙城を崩す最右翼は、3歳最強馬のソルジャーフィルドです。彼のデータは「挑戦」と「勝機」の両面を示しています。
- 厩舎コメントの分析: 川島洋師は「挑戦」としながらも、「ベルピットは強いですが、1キロとはいえ斤量差もあります」「挑戦する以上、負かすつもりでいきますよ」と、明確な勝負意識を公言しています。57kgを背負う古馬に対し、56kgで出走できる斤量差を具体的な勝機として捉えています。
- 近走データの分析: 北海優駿、王冠賞、グランシャリオMを制覇し、門別の3歳路線では敵なしの存在でした。前走のジャパンダートダービー(Jpn1)は10着に敗れましたが、陣営はこれを「敢えてポジションを取って競馬させた」「負けはしましたが悔いはありません」とコメント。この大舞台での経験を、今回の「打倒ベルピット」への糧としていることが窺えます。
- 調教データの分析: そのJpn1遠征の疲れについても、「オーバーホールに努め、大分、持ち直してきました」と回復を報告。追い切り短評も「高いレベルで安定」と評価されており、3歳馬の成長曲線がまだ頂点に達していない可能性を示しています。
総合分析: ソルジャーフィルドの「予想のポイント」は、Jpn1での敗戦をどう評価するかです。陣営のコメントは、JDDを「全国レベルの相手に先行する」という経験を積ませるための「投資」であったと示唆しています。その経験と「1kgの斤量差」という具体的なアドバンテージを武器に、王者に挑みます。
4枠4番 ニシケンボブ (牡5) — 「中1週」の積極策が呼ぶ「ベストパフォーマンス」
3頭目の注目馬は、異例のローテーションでここに臨むニシケンボブです。彼のデータは、陣営の「確信」に満ちた戦略を示しています。
- 厩舎コメントの分析: 小国師は、この馬の特性を「間隔を開けるとスイッチが入り切らない傾向」と分析。その対策として、「今回は敢えて中1週でレースに臨みます」と、このローテーションの意図を明確にしています。
- 近走データの分析: その前走「ナダル・プレミアム」では、11歳の古豪アナザートゥルースをハナ差の接戦で抑え込み勝利。この勝利が「前走の接戦で気持ちが高まった感もあります」という厩舎コメントを裏付けています。
- 調教データの分析: この戦略が吉と出ていることは、追い切り短評が「前走以上の気配」と、更なる上昇を伝えている点からも明らかです。
総合分析: ニシケンボブの最大の「予想のポイント」は、この「意図的な中1週」という戦略が、彼のパフォーマンスを最大限に引き出すという陣営の確信です。一般的に厳しいとされるローテーションが、この馬にとっては最適解であると陣営は分析しています。前走の勝利と、「前走以上」の調教評価がその正しさを証明しており、「この馬のベストパフォーマンスが出せそう」という状態は、上位2頭にとっても大きな脅威となります。
【道営記念】全12頭 徹底分析:調教・厩舎コメント・近走データ
有力馬3頭以外にも、頂点を狙う実力馬や、展開一つで上位をうかがう伏兵が揃っています。全出走馬の「予想のポイント」を、客観的なデータに基づき分析します。
1枠1番 アナザートゥルース (セン11) — 評価が分かれる11歳の古豪
データの注目点: この馬の「予想のポイント」は、「調教」と「厩舎」で評価が分かれている点です。
- 調教・近走: 追い切り短評は「ひと叩きで上昇」。11/2の坂路時計(35.9秒-11.9秒)も良く、「動き良」と評価されています。前走ナダル・プレミアムでもニシケンボブとハナ差の2着に好走しており、状態は上向きです。
- 厩舎コメント: 一方で、田中淳師は「良化度は思ったほどではありません」「少なからず、年齢的なものを感じてしまいますね」と慎重なコメントに終始しています。
分析: このデータの矛盾は、「馬は前走より状態が上がっている(調教・近走データ)」が、「絶対王者ベルピットを倒せるほどの急上昇ではない(厩舎コメント)」という現実的な評価と分析できます。
2枠2番 ヒストリーメイカー (牡11) — 展開が鍵を握る古豪
データの注目点: 陣営が「戦法」を明確に示している点が「予想のポイント」です。
- 厩舎コメント: 佐々木師は「先行するよりも、じっくりと落ち着いて自分のペースを守る戦法」がベストと分析。「距離は得意」であり、力を出し切れば「上位進出は可能」と評価しています。
- 近走データ: 実際に、グランシャリオM(1700m)では、じっくり構えてソルジャーフィルドに0.1秒差の2着と肉薄しました。一方で、前走の瑞穂賞(1800m)では先行策から5着に敗れています。
分析: 追い切りは「乗り込み入念」。2000mの距離で「じっくり」と自分のペースを守れた時、3走前のような末脚が期待されます。
3枠3番 ハセノパイロ (牡10) — 「今季イチ」の仕上げで挑む
データの注目点: 「近走の大敗」と「陣営の強気」という、相反するデータが「予想のポイント」です。
- 厩舎コメント: 桧森師が「仕上げは万全」「仕上がりは今季イチ」と、非常に強気なコメントを出しています。「この中間はかなり調教量を増やして、可能な限り負荷をかけてきました」と、明確な意図を持った調整です。
- 近走データ: しかし、前走の瑞穂賞はベルピットから2.8秒差の7着と大敗しています。
分析: 追い切り短評も「長め丹念に乗込む」と厩舎コメントと一致。データ上、「今季イチのデキ」が、前走の大敗からの巻き返しを可能にするかが問われます。
5枠5番 モダスオペランディ (牡9) — データが示す厳しい現実
データの注目点: 全てのデータが「苦戦」を示唆している点が「予想のポイント」です。
- 厩舎コメント: 黒川師は「体調の良化とレースが結びつかないのがネック」と、率直な悩みを吐露しています。
- 調教・近走: 追い切り短評は「単走で平凡」。近走もナダル・プレミアムで8着(最下位)、ドレフ賞で6着と結果が出ていません。
分析: 調教、厩舎、近走データの3点が「厳しい」と一致しています。陣営の「全力を出し切ってくれれば」というコメントが現状を物語っています。
5枠6番 パッションクライ (牡4) vs 6枠8番 エメヴィベール (牡6) — 激突!「充実」の4歳馬 vs 「2000m向き」の転入馬
データの注目点: この2頭の直接対決が「予想のポイント」です。
- 近走データ: 直近の2レースで、2戦連続「1着パッションクライ、2着エメヴィベール」という結果になっています。
- パッションクライ (4歳): 山口師は「ここへきての充実ぶりは目を見張ります」と、4歳馬の成長を絶賛。調教も「更に上昇」と評価されています。
- エメヴィベール (6歳): 桧森師は転入後2連続2着にも「悲観はしていません」と強気。その理由は「スタミナが豊富で2000メートルは持ってこいのタイプ」であり、距離延長こそが本領発揮の舞台だと分析しているからです。
分析: 「勢いと充実(パッションクライ)」か、「待望の距離延長(エメヴィベール)」か。過去2戦(1700m, 1800m)はパッションクライの完勝でしたが、2000mでこの力関係が逆転するかどうかが、最大の焦点となります。
6枠7番 ドスハーツ (牡8) — 待望の「スタミナ勝負」へ
データの注目点: 「距離適性」が明確な「予想のポイント」です。
- 厩舎コメント: 田中淳師は「典型的なスタミナ型で、距離は2000メートル以上ほしい」と明言。「今回は上積みが見込めます」と、距離延長を強く歓迎しています。
- 近走データ: 実際に、3走前の「千軍万馬特別」は2600mで2着と好走。一方で、近2走(1800m, 1800m)は5着、6着と振るいません。
分析: 近2走の敗因は「距離が短かった」とデータが示しており、2000mへの距離延長は明確なプラス材料です。陣営が望む「スタミナ勝負の流れと展開」になれば、浮上が見込めます。
7枠9番 アースライザー (セン8) — 陣営が冷静に分析「入着あれば」
データの注目点: 陣営の冷静な自己分析が「予想のポイント」です。
- 厩舎コメント: 田中淳師は「決め手がある方ではないので、距離が延びるのはいい」としながらも、「重賞となると分の悪さは否めません」「手堅さを生かして入着があれば……」と、非常に冷静なトーンです。
- 近走データ: 近走は5着、5着、3着と、掲示板には載るものの勝ち切れない競馬が続いており、厩舎コメントと内容が一致しています。
分析: 追い切り短評は「実戦で変わる馬」。データ上、勝利よりも3着以内を目標とする評価が妥当です。
8枠12番 プラセボ (セン4) — ベルピットに最も迫った「自在性」
データの注目点: 現状、ベルピットに最も肉薄した実績が「予想のポイント」です。
- 近走データ: 前走の瑞穂賞で、絶対王者ベルピットに1.5秒差まで迫る2着と好走しました。これは「今季初重賞挑戦で地力は見せてくれました」という米川師のコメント通りです。
- 比較分析: この瑞穂賞では、ニシケンボブ(4着)が1.8秒差、ヒストリーメイカー(5着)が1.9秒差、ハセノパイロ(7着)が2.8秒差でした。この中で、プラセボの2着(1.5秒差)は最も優れたパフォーマンスです。
分析: 調教も「上昇気配窺える」と評価され、陣営が語る「自在に運べる」という戦術的な柔軟性も魅力。データは、この馬がベルピットに次ぐ2番手候補の筆頭であることを示しています。
道営記念2025 出走馬データ一覧:追い切り短評・厩舎コメント
全12頭の「追い切り短評」と「厩舎の話(抜粋)」を一覧表にまとめます。各馬の仕上がりと陣営の意気込みを比較してください。
| 枠番 | 馬番 | 馬名 | 追い切り短評 | 厩舎の話 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 1 | アナザートゥルース | ひと叩きで上昇 | ○(良化一息) 良化度は思ったほどではありません。年齢的なものを感じてしまいます。 |
| 2 | 2 | ヒストリーメイカー | 乗り込み入念 | ○(上位可能) じっくりと自分のペースを守る戦法の方が力が出せる。力を出し切れば上位進出は可能。 |
| 3 | 3 | ハセノパイロ | 長め丹念に乗込む | ○(仕上げは万全) 仕上がりは今季イチ。最大限のいい走りをしてほしい。 |
| 4 | 4 | ニシケンボブ | 前走以上の気配 | ○(間隔詰めて) 敢えて中1週で。この馬のベストパフォーマンスが出せそうですよ。 |
| 5 | 5 | モダスオペランディ | 単走で平凡 | ○(全力を) 体調の良化とレースが結びつかないのがネック。全力を出し切ってくれれば。 |
| 5 | 6 | パッションクライ | 更に上昇 | ○(充実) ここへきての充実ぶりは目を見張ります。どこまで迫れるかという期待感。 |
| 6 | 7 | ドスハーツ | 遅れも実戦タイプ | ○(スタミナ型) 距離は2000メートル以上ほしい。スタミナ勝負の流れと展開を望みます。 |
| 6 | 8 | エメヴィベール | 熱心に乗り込む | ○(2000メートル向く) スタミナが豊富で2000メートルは持ってこいのタイプ。 |
| 7 | 9 | アースライザー | 実戦で変わる馬 | ○(入着あれば) 決め手がある方ではない。手堅さを生かして入着があれば……。 |
| 7 | 10 | ベルピット | 文句ないデキ | ◎(態勢は万全) すべてプラン通り。デキは昨年以上と言ってもいい。 |
| 8 | 11 | ソルジャーフィルド | 高いレベルで安定 | ○(挑戦) 1キロとはいえ斤量差もある。挑戦する以上、負かすつもりでいきます。 |
| 8 | 12 | プラセボ | 上昇気配窺える | ○(自在性生かし) 自在に運べる馬。展開の隙を突いて上位を目指したいですね。 |
結論:道営記念の最終予想はこちら
本記事では、「第68回 道営記念(H1)」の「予想のポイント」として、全出走馬12頭の調教データ、厩舎コメント、そして詳細な近走パフォーマンスレコードを徹底的に分析しました。「デキは昨年以上」と陣営が断言する絶対王者ベルピット、「負かすつもり」と宣言し1kgの斤量差を武器に挑む3歳最強馬ソルジャーフィルド、「前走以上」の気配で「ベストパフォーマンス」を狙うニシケンボブ。これら有力馬のデータが激突する、非常に興味深い一戦です。
次のアクション
これらの客観的データを基にした最終的な予想の結論、および注目の買い目については、以下のリンクからご確認ください。


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