レース回顧:笠松5R「正弘・敦子苦節18年入籍記念(C)」
2025年11月28日、笠松競馬場で行われた5レースは「正弘・敦子苦節18年入籍記念(C)」として施行されました。おめでたい冠名がついたこの一戦は、単勝1.7倍の圧倒的1番人気に推された5番ハイエストランクと、3番人気ながら実力馬として注目されていた2番ハローニューミーとの対決が焦点となりました。
ゲートが開くと、8頭はほぼ揃った好スタートを切ります。序盤の先行争いから、内の2番ハローニューミー(丸野勝虎騎手)がハナを主張し、素早く先頭に立ちます。これに、人気の5番ハイエストランク、そして4番シンクロボンバイエらが加わり、上位勢が前団を形成。後方には1番テーオーエンゲルス、そして7番オカノルイーズが最高峰から追走する形となりました。
向こう正面ではハローニューミーがマイペースでレースを引っ張る展開。リードは3/4馬身ほど、2番手にはシンクロボンバイエがつけ、ハイエストランクは3番手の外目をスムーズに進みます。大きな隊列の変動がないまま、勝負どころの3〜4コーナーへと差しかかります。
4コーナー手前で外から満を持して動いたのは、1番人気のハイエストランクでした。ハローニューミーに並びかけ、一時はかわすかと思わせる勢いを見せます。しかし、直線に入ると、逃げるハローニューミーが二の脚を使い、丸野勝虎騎手の気合に応えて再加速。一度並ばれた態勢から、逆にハイエストランクを突き放しにかかりました。
勝負は残り100mで決しました。ハローニューミーが後続に影をも踏ませぬ快走を見せ、そのままゴールイン。タイム1:30.3で鮮やかな逃げ切り勝ち(番手からの抜け出し)を収めました。1番人気ハイエストランクは最後まで食い下がったものの、勝ち馬には0.9秒差をつけられての2着。3着には先行集団から粘り込んだシンクロボンバイエが入っています。
今後のレースで覚えておきたい注目ポイント
【勝者】ハローニューミー:強敵を完封した勝負根性
今回のハローニューミーの勝利は、道中主導権を握る展開力と、直線で強敵に並びかけられてから突き放すという、非常に高い勝負根性を証明しました。単なるスピードだけではなく、粘り強さも兼ね備えている点で、今後さらに上のクラスでの活躍が大いに期待できます。どんな展開になっても対応できる汎用性の高さが魅力です。
【人気薄の台頭】人気を裏切った上位勢
- ハイエストランク(2着/1番人気):終始スムーズな競馬でしたが、勝ち馬の爆発的な加速に対応できませんでした。大きな不利はありませんでしたが、0.9秒差という大敗は、この馬にとって今後克服すべき課題です。適距離や馬場状態、あるいは相手関係を見極める必要がありそうです。
- マーレリアン(5着/2番人気):先行集団の後ろでレースを進めましたが、勝負所で伸びを欠き、掲示板の端まで届きませんでした。人気ほどの力を発揮できなかった一戦として、次走での巻き返しに注目が必要です。
レース結果(上位5頭)
| 着順 | 馬番 | 馬名 | 性齢 | 騎手 | 走破タイム | 人気 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 2 | ハローニューミー | 牡3 | 丸野勝虎 | 1:30.3 | 3 |
| 2 | 5 | ハイエストランク | 牝3 | 塚本征吾 | 1:31.2 | 1 |
| 3 | 4 | シンクロボンバイエ | 牡3 | 筒井勇介 | 1:33.3 | 4 |
| 4 | 1 | テーオーエンゲルス | 牡5 | 森島貴之 | 1:33.5 | 8 |
| 5 | 8 | マーレリアン | 牝3 | 望月洵輝 | 1:33.8 | 2 |