2025年3月3日、福島競馬場で行われた第5レース、3歳以上障害オープンは、手に汗握る激しい攻防の末、エンデュミオンが勝利を掴みました。人気を集めたシホノスペランツァとの壮絶な叩き合いは、まさに障害レースの醍醐味を凝縮した一戦と言えるでしょう。
向こう正面からのスタート。まずは9番ローンウルフが先行しますが、すぐに1番サルサロッサが手綱を振り切って先頭に立ちます。しかし、内からは5番スコラーリが猛追し、12番メイショウカズサがこれを制して先頭へ。序盤から目まぐるしく先頭が入れ替わる展開となりました。
中間の障害を越え、12番メイショウカズサがリードを広げますが、5番スコラーリが2番手に浮上。14番アメリカンピースも続き、上位は混戦模様を呈します。正面スタンド前では、8番シホノスペランツァがじわじわとポジションを上げ、虎視眈々とチャンスを伺っていました。
襷コースに入ると、5番スコラーリが先頭に立ち、グリーンウォールの障害へ向かいます。ここでバランスを崩す場面もありましたが、立て直してリードを保ちます。その後ろからは14番アメリカンピース、12番メイショウカズサが追走。内からは6番ネロコルヴィーノ、そして8番シホノスペランツァが外から上がってきます。
スコラーリは7~8馬身のリードを保ち、中間の障害を越えていきます。しかし、向こう正面の2つ目の障害を越えたあたりから、スコラーリのリードが徐々に縮まり始めます。3番手には14番アメリカンピースがつけ、そして13番ワールドスケールがこれをかわして単独2番手に浮上。さらに、4番エンデュミオンが後方から一気にポジションを上げてきました。
4コーナーをカーブする頃には、スコラーリのリードは体半分から首差にまで縮まり、ワールドスケールが並びかけます。そして、3番手にはシホノスペランツァが上がり、残り400m。その後ろからはアメリカンピース、そしてエンデュミオンが猛追します。
最後のハードル障害を越えると、先頭はワールドスケール。しかし、これを追ってシホノスペランツァとエンデュミオンが猛然と差を詰めます。残りわずか、4番エンデュミオンがシホノスペランツァと並びかけ、ゴールイン!クビ差の激戦を制し、エンデュミオンが見事な勝利を飾りました。
2着には惜しくもシホノスペランツァ、3着にはワールドスケールが入着し、上位3頭による壮絶な叩き合いが繰り広げられました。
今回の福島5R障害オープンは、ベテラン勢の意地と若手の台頭が交錯する見どころの多い一戦となりました。特にエンデュミオンの勝利は、今後の障害レース戦線に新たな風を吹き込むことでしょう。次走以降も彼らの活躍から目が離せません。