【レースレポート】第46回 浦和記念 JpnII 白熱のダート戦線、ホウオウルーレットが制す!
2025年11月26日、浦和競馬場で行われた第46回浦和記念(JpnII)は、雨が降りしきる重馬場の中、熱い戦いが繰り広げられました。小回り2000mの舞台で、砂の総入れ替えという新たなコンディションも加わり、例年以上に波乱含みのレースとなりました。多くのファンが注目する中、ベテラン岩田康誠騎手騎乗のホウオウルーレットが、鮮やかなイン差しで勝利を掴み取りました。
出走馬とレース前の注目
今年の浦和記念は、中央・地方から実力馬が集結。特に注目を集めたのは、BCクラシック2着の実績を持つデルマソトガケ、安定感抜群のロードクロンヌ、そして地方の雄マルカンラニでした。
- 1 ウインリブルマン 藤本現 56.0kg
- 2 テンカハル 町田直 56.0kg
- 3 マルカンラニ 松崎正 58.0kg
- 4 スレイマン 御神本訓 58.0kg
- 5 ナイトオブファイア 吉原寛 57.0kg
- 6 デルマソトガケ 団野大 59.5kg
- 7 ディオスバリエンテ 見越彬 56.0kg
- 8 ヘラルドバローズ 笹川翼 56.0kg
- 9 ホウオウルーレット 岩田康 59.0kg
- 10 グランデマーレ 西啓太 55.0kg
- 11 ロードクロンヌ 横山和 59.5kg
- 12 クラウンプライド 坂井瑠 60.5kg
レース前には、砂の総入れ替えによる馬場への影響や、浦和の小回りコース適性が議論の的となりました。特に、左回り経験のないロードクロンヌや、浦和での実績が少ないマルカンラニの評価は分かれ、ファンの間では様々な予想が飛び交いました。
また、ジェンティルドンナの半弟であるスレイマンの出走も話題に。直前の訃報を受け、「弔い合戦」として注目する声も上がっていました。
波乱含みのスタートとレース展開
発走前には、スレイマンが放馬するアクシデントが発生。地方競馬では珍しくない光景とはいえ、中央競馬ファンからは驚きの声も上がりました。しかし、馬体検査を経て無事に出走。レースは予定通りスタートしました。
重馬場の中、各馬が激しい先行争いを繰り広げます。浦和の小回りコースは「適性ゲー」とも言われるように、位置取りが重要となる展開。多くのファンが「前残り」を予想する中、レースは進んでいきました。
中盤では、デルマソトガケが先行集団に取り付き、復活の兆しを見せます。しかし、後方からはホウオウルーレットが虎視眈々とチャンスを伺っていました。
岩田康誠騎手の妙技!ホウオウルーレットが差し切る
勝負所の4コーナー。各馬が仕掛ける中、ホウオウルーレットに騎乗する岩田康誠騎手は、内ラチ沿いを鮮やかに突いて進出。クラウンプライドがコーナーで膨れた隙を見逃さず、一気に先頭に躍り出ます。
直線では、ホウオウルーレットが後続を突き放し、見事1着でゴールイン!2着にはロードクロンヌ、そして3着にはデルマソトガケが入り、中央勢が上位を独占する結果となりました。
特に、デルマソトガケは「太めが問題だったのでは」「レベルが下がったから来ただけ」といった声も聞かれましたが、団野大和騎手の巧みなエスコートで、久々の馬券圏内を確保。復活への足がかりを掴んだと言えるでしょう。
一方、地方の雄として期待されたマルカンラニは、浦和コースへの適性や松崎正人騎手の浦和での騎乗経験の少なさも影響し、残念ながら上位争いに絡むことはできませんでした。
レースを終えて
第46回浦和記念は、岩田康誠騎手のベテランらしいイン突きが光る、見応えのあるレースとなりました。ホウオウルーレットにとっては、今回の勝利が今後のダート戦線における大きな弾みとなることでしょう。
また、デルマソトガケの復調の兆しや、ロードクロンヌの安定感も改めて示され、今後のダート重賞戦線がますます楽しみになる一戦となりました。