2025年11月27日、園田競馬場で行われた伝統のG1競走、園田金盃(ダート1870m)は、地元のトップホースたちが集結し、火花を散らす激戦となりました。レースは、吉村智洋騎手が手綱を取ったオディロンが、先行勢をゴール前で捕らえ、その勝負強さを見せつける形で優勝。圧倒的1番人気のオケマルを破る波乱の結果となりました。
スタート直後、好スタートを切ったのは3年前の勝ち馬である12番ラッキードリームでした。無敗の3冠馬、そして今日の1番人気である11番オケマルは、逃げるラッキードリームをぴたりとマークする2番手追走を選択。この2頭がレースの主導権を握ります。
3番手に3番ブラックバトラー、そして2番人気4番オディロンと3番人気10番マルカイグアスがオケマルをマークする形で続き、序盤から上位人気馬が固まるハイレベルなポジション争いとなりました。
スタンド前を通過し、隊列は落ち着きを見せます。中団には8番アラジンバローズが位置し、前年覇者9番スマイルミーシャは、馬体重増での出走という背景もあってか、最高方からの追走となりました。
3コーナーから4コーナーにかけて、レースが大きく動きます。アラジンバローズがマルカイグアスを射程圏に入れ位置を上げようとしますが、ここでマルカイグアスがやや動きが悪くなり、後退する形となりました。先行するラッキードリームとオケマルは依然として手応え良く先頭争いを続けます。
最後の直線、依然先頭は12番ラッキードリーム、並びかける11番オケマル。しかし、その外から凄まじい勢いで襲いかかったのが4番オディロンでした。大外から一気の伸び脚を見せ、内の2頭をねじ伏せにかかります。
実況が「オディロン!オディロン!」と連呼する中、ゴール直前でオディロンが先頭に立ち、そのまま押し切って優勝!吉村智洋騎手はガッツポーズを決めました。無敗の3冠馬オケマルは、粘りを見せるも差し切られ2着入線。3着には先行したラッキードリームが残る結果となりました。
今回の園田金盃は、勝ったオディロンの強さだけでなく、敗れた馬たちからも今後の地方競馬を占う上で重要なヒントが見えました。
今回のレースでは、大きな出遅れや他馬を巻き込むような不利、アクシデントの報告はありませんでした。しかし、人気を集めたマルカイグアスの3コーナーでの失速は、今後のローテーションを考える上で注目すべきポイントとなるでしょう。