【京都8R 3歳以上2勝クラス 回顧】トリリオンボーイが7番人気を覆す豪快なイン差しで激勝！

2025年11月29日、京都競馬場で行われた3歳以上2勝クラス（ダート1200m）は、単勝3.4倍の1番人気に推されたマサノユニコーン（武豊騎手）と、2番人気フェンダー（C.デムーロ騎手）、3番人気フィドルファドル（坂井瑠星騎手）が人気を集めました。しかし、レースは人気上位馬を飲み込む波乱の結末となりました。

レース展開：内枠先行勢が先手を主張

スタートは各馬概ね五分。人気のマサノユニコーンとフェンダーも大きな出遅れはなく、先行争いに加わります。しかし、内から3番リクエイ（今村聖奈騎手）、7番ニホンピロトッティ（菱田裕二騎手）、そして大穴の8番クリノオリーブ（永島まなみ騎手）が先団を形成し、レースを引っ張る形となりました。

15番マサノユニコーンは外目の4番手グループを追走。中団には2番イグニション、そして3番人気11番フィドルファドルが続きます。レースは全体的に締まった流れで進み、各馬が3〜4コーナーの坂を越えて最後の直線へと入ります。

決着：岩田康誠騎手の勝負根性が光る！

4コーナーを回って直線に入ると、先頭は内粘りの8番クリノオリーブと、並びかける7番ニホンピロトッティの激しい叩き合いに。外からは1番人気15番マサノユニコーンがジワジワと差を詰めて追い込み態勢に入ります。人気馬が力を見せるかと思われたその時、内ラチ沿いから一頭、猛然と伸びてきたのが、7番人気の13番トリリオンボーイ（岩田康誠騎手）でした。

トリリオンボーイは直線で内を突く見事なコース取りから一気に加速。粘るクリノオリーブ、追い上げるマサノユニコーンを一瞬でパスし、ゴール前でマサノユニコーンとの激しいクビ差の争いを制しました。勝ちタイムは1分11秒9。岩田康誠騎手の神業とも言えるイン突きと、トリリオンボーイの鋭い末脚が見事に結びつき、人気の盲点から激走を決めました。

今後のレースで覚えておきたい注目ポイント

波乱の結果となったこのレースから、今後の馬券戦略に活かせる注目馬と教訓をまとめます。

• 13番 トリリオンボーイ（1着/7番人気）：直線で内を衝く非常に厳しい進路を選びながら、人気馬を抑えきった勝負根性は本物。勢いに乗って昇級戦でも警戒が必要です。岩田康誠騎手の騎乗技術も特筆すべきものでした。
• 15番 マサノユニコーン（2着/1番人気）：クビ差の惜敗で人気を裏切りましたが、「ジワジワジワジワおつめてくる」という実況の通り、能力の高さは示しました。勝ちきれない壁はありますが、クラス慣れすれば次走以降も有力視できます。
• 8番 クリノオリーブ（3着/11番人気）：先団で粘り、直線でも一度は先頭に立つ見せ場を作り、人気薄ながら3着に粘り込みました。永島まなみ騎手の好騎乗もあり、このクラスでも通用するスピードがあることを証明しました。今後も展開次第で穴を開ける可能性を秘めています。
• 不利・アクシデント：実況ではスタート後の大きな不利や出遅れの言及はありませんでした。比較的フェアな条件での能力比較ができたレースと言えそうです。

特にトリリオンボーイが見せたインからの差し脚は鮮烈で、次走以降のレース選択、展開次第ではさらにパフォーマンスを上げる可能性を秘めています。