三冠最終戦・菊花賞を含む日曜のWin5を徹底分析。過去の実績よりも「現在の状態」を最重要視し、調教や陣営コメントから各レースの有力馬を厳選しました。波乱含みの5レースを制するための注目馬と攻略ポイントを解説します。
この記事の要点
- 三冠最終戦「菊花賞」を中心に、全5レースの勝ち馬を予想するWin5を徹底解説。
- 分析は過去の実績ではなく、調教や厩舎コメントから読み取れる「現在の状態」を最優先。
- 菊花賞(GI)では、スタミナと精神力を兼ね備えたレッドバンデに注目。
- 各レースから、ジューンアヲニヨシ、クリニクラウン、インユアパレスなど好調馬をピックアップ。
- 新潟千直では、精神面の成長が著しいカルロヴェローチェと、良馬場なら圧巻のイコサンを推奨。
Win5対象レース徹底分析
Win5-1: 京都10R カノープスステークス – ダート1900m
淀のダート1900mを舞台に行われるオープンクラスのハンデ戦。スタミナとスピード、そしてレース展開を読む力が問われる一戦です。ここでは、心身ともにピークを迎え、勝ちに行く意志が明確に見える2頭を推奨します。
注目馬1: ジューンアヲニヨシ
このレースに向けて、まさに心身ともに最高潮の仕上がりを見せているのがジューンアヲニヨシです。調教レポートでは「馬体の張り上々」と特筆されており、見た目からも充実ぶりが伝わってきます。松下厩舎は、このレースの前に短期放牧を挟むことで馬を心身ともにリフレッシュさせることに成功しました。その効果は絶大で、帰厩後の最終追い切りでは素晴らしい動きを披露。前走時の課題を克服すべく、早めに動く積極的なレースプランで彼の持つポテンシャルを最大限に引き出すことが予想されます。
予想のポイント
- 調教では「馬体の張り上々」と評価され、見た目にも心身ともに充実期にあることが窺える。
- 松下厩舎は中間短期放牧を挟んでリフレッシュに成功、万全の態勢を整えたとコメント。
- 前走時のインタビューから早めに動く積極策が示唆されており、今回も勝ちに行く強い意志が見える。
注目馬2: タイトニット
大型馬にとって、休み明け2戦目は「変わり身」が最も期待できるタイミングです。タイトニットはまさにその典型例と言えるでしょう。陣営も「大型馬2走目」と一度使われたことによる大幅な上積みに期待を寄せています。今野師も「使って思い通りに上向いていますし、今週もしっかりと追い切って上積みの見込める動きでした」と、状態の上昇が計画通りであることを明言。最終追い切りでは力強い動きを見せており、一度レースを使ったことで心身ともにスイッチが入ったことは明らかです。
予想のポイント
- 陣営が「大型馬2走目」と明言するように、一度使われたことによる上積みは絶大。
- 今野師が「使って思い通りに上向いている」とコメントしており、状態の上昇は計画通り。
- 最終追い切りも「この一追いで良化」と評価され、心身ともに本番仕様に仕上がった。
Win5-2: 東京10R 山中湖特別 – 芝1800m
府中の芝1800mで行われる牝馬限定の2勝クラス。長い直線での瞬発力勝負になりやすく、キレのある末脚を持つ馬が有利な舞台です。ここでは、明確な勝負気配を見せる馬と、着実に状態を上げてきた馬をピックアップします。
注目馬1: クリニクラウン
陣営の勝負気配という点において、この馬の右に出るものはいません。横田助手は「ここは狙ってきたレース。もうそろそろ決めたい」と、勝利への強い意志を隠しません。この一戦に照準を合わせ、中7週と間隔を空けて入念な乗り込みを経て、最終追い切りでは「推進力ある走り」と絶賛されるほどの動きを見せています。芝路線に転向してからのパフォーマンスは目覚ましく、東京の長い直線で求められる究極の瞬発力勝負への適性も示しました。勝利への全てのピースが揃った印象です。
予想のポイント
- 陣営が「ここは狙ってきたレース」と公言しており、勝負気配はメンバー随一。
- 芝に転向してからのパフォーマンスが安定しており、究極の上がり勝負にも対応できる瞬発力を証明済み。
- 最終追い切りは「推進力ある走り」と高評価で、万全の態勢が整っている。
注目馬2: イトカワサクラ
長期休養明けを一度使われ、復調気配が著しいのがイトカワサクラです。調教レポートには「ひと叩き良化示す」との的確な評価が記され、「長欠明けを叩きこの馬らしい活気が出てきた。上積み有」と、状態が上向いていることが強調されています。牧田師も「前走で復調の兆しは見られましたからね。2走目で前進を」と一度レースを使った効果を実感。休養で緩んだ心身が一度の実戦を経て引き締まり、本来の活気を取り戻した今、パフォーマンスが大きく向上することは間違いないでしょう。
予想のポイント
- 一度使われた上積みが大きく、調教では「ひと叩き良化示す」と明確な良化が伝えられている。
- 牧田師も「復調の兆しは見られました」とコメントしており、陣営も状態の上昇を実感。
- 追い切りでは「この馬らしい活気が出てきた」と評価されており、本来のパフォーマンスを発揮できる状態にある。
Win5-3: 京都11R 第86回 菊花賞(GI) – 芝3000m
三冠最終戦、菊花賞。スタミナ自慢の精鋭たちが、世代最強のステイヤーの座を賭けて淀の長丁場に挑みます。求められるのは絶対的なスタミナと、それを支える強靭な精神力。陣営のコメントや調教内容から、この過酷なレースを勝ち抜く資質を秘めた3頭を厳選しました。
注目馬1: レッドバンデ
管理する大竹師は「スタミナがあってバテない馬。3000メートルや雨はこの馬にプラスに出ると思っています」と、距離適性と道悪適性に絶対の自信を表明しています。その言葉を裏付けるように、追い切り後の気配は「前走以上の雰囲気」と絶好調。また、精神的な強さも特筆すべき点で、直線で不利がありながらも盛り返す脚を使うなど、最後まで戦い抜く根性があります。スタミナ、状態、勝負根性、そして馬場への適性。菊花賞を制するための要素を高いレベルで満たした一頭です。
予想のポイント
- 大竹厩舎が「スタミナがあってバテない」と断言し、3000mの距離への絶対的な自信を見せている。
- 調教の気配は「前走以上の雰囲気」と絶好調をアピール。力強い動きで仕上がりは万全。
- 陣営は雨も歓迎とのコメント。馬場が渋れば、他馬が苦しむ中で持ち前のスタミナがさらに活きる可能性。
注目馬2: エネルジコ
関東馬ながら栗東トレーニングセンターに滞在して調整を進めてきたエネルジコ。調教では「以前の硬さが皆無」「日を追う毎に回転力が増してきている」と、馬体の質が飛躍的に向上していることが報告されています。最終追い切りでは専門家からも「A」評価を獲得。さらにルメール騎手は「心臓がいい。メンタルがすごい。ビッグチャンス。スタミナがありそう」と、世界の名手がその能力に太鼓判を押しました。才能ある若駒が、大一番でその能力を完全に開花させようとしています。
予想のポイント
- 栗東滞在での調整が奏功し、陣営から「以前の硬さが皆無」とコメントされるなど心身ともに充実。
- 最終追い切りは専門家から「A」評価を受けるほどの好内容で、仕上がりは文句なし。
- 主戦のルメール騎手が「心臓がいい。メンタルがすごい。ビッグチャンス」と絶賛しており、人馬ともに勝利を強く意識している。
注目馬3: ゲルチュタール
この1ヶ月で実に8本もの追い切りを消化しており、これは3000mを最後まで走り切るためのスタミナを徹底的に強化してきた証です。この豊富な乗り込み量により、最終追い切りでは「首差しの柔らかさと背腰の連動が良化」し、軽く仕掛けるだけでスッと反応できるなど、走りの完成度が高まっています。杉山晴師も「いい勝負根性があります」とその精神力を評価し、鞍上の坂井騎手とは「4戦4勝」とパーフェクトな相性を誇ります。消耗戦になればなるほど、この馬の真価が発揮されるでしょう。
予想のポイント
- 豊富な乗り込み量でスタミナを徹底強化。3000mの長丁場に向け、万全の準備を整えてきた。
- 最終追い切りでは動きの連動性が向上し、ラスト11.7秒と鋭い反応を見せており、状態はピークに近い。
- 杉山晴厩舎は「いい勝負根性がある」と評価し、鞍上の坂井騎手とは4戦4勝と相性も抜群。
Win5-4: 東京11R 神無月ステークス – ダート1400m
東京ダート1400mが舞台の3勝クラス。ワンターンのコース形態で、先行力と持続力が高いレベルで要求されます。ここでは、能力的に一枚上の存在と、条件好転で一変が見込める馬に注目します。
注目馬1: インユアパレス
このメンバーの中では、能力が頭一つ抜けている存在です。客観的な指標であるレーティングは70.0と、2位以下を大きく引き離します。管理する須貝尚師も「前走は強い勝ち方をしてくれたよ。引き続き期待したい」と、その実力に絶対的な信頼を寄せています。最終追い切りではシャープな動きを披露しており、状態面に一点の曇りもありません。59kgという斤量が懸念されますが、現在の充実ぶりと能力差を考えれば克服する可能性は十分にあるでしょう。
予想のポイント
- レーティング70.0は出走馬中トップで、能力が一枚抜けた存在。
- 管理する須貝尚師が◎を打ち「引き続き期待したい」と絶大な信頼を寄せている。
- 最終追い切りは鞍上を背にシャープな動きを披露。「終いの伸び良」と評価され、状態は万全。
注目馬2: ジャスティンアース
前走は不得手な芝のレースを使ったもので度外視可能。今回は待望の得意条件への復帰となります。杉山晴師は「ためれば切れる脚が使えるし、1400メートルの距離もいい」と、東京ダート1400mという舞台への適性に自信を見せています。最終追い切りではパワフルな動きを披露しており、肉体的な仕上がりは完璧。得意な舞台に戻り、最高の状態で臨む今回、一変した姿を見せてくれるはずです。
予想のポイント
- 陣営が「条件好転中心」と見込む通り、不得手な芝から得意のダート1400mに戻る今回は絶好の狙い目。
- 杉山晴師は「ためれば切れる脚が使える」とコメントしており、東京の長い直線は持ち味を最大限に活かせる舞台。
- 追い切りは「久々も力強く」と評価され、力感あふれる動きで仕上がりの良さをアピール。
Win5-5: 新潟11R ルミエールオータムダッシュ(L) – 芝1000m 直線
Win5の最終関門は、新潟名物「千直」。純粋なスピードと、枠順や馬場を読むジョッキーの腕が試される特殊なレースです。ここでは、この舞台への適性が高く、状態も万全な3頭を推奨します。
注目馬1: カルロヴェローチェ
この馬の最大の推奨ポイントは、精神面の劇的な成長です。トレーナーが「去勢効果が表れて、集中力が出てきたよ」と語るように、課題であった気性面が大きく改善されました。この成長は調教での動きにも表れており、エネルギーを最後の直線で爆発させる準備が整いました。ハイペース必至の直線競馬で、他馬が苦しくなったところをまとめて差し切るシーンが目に浮かびます。
予想のポイント
- 須貝尚厩舎が◎を打ち、「去勢効果で集中力が出てきた」と精神面の成長を高く評価。
- 調教では折り合い面に進境が見られ、終いまで軽快な動き。仕上がりは万全と見ていい。
- 差し馬へのスタイルチェンジが示唆されており、ハイペース必至の直線競馬でその末脚が炸裂する可能性を秘める。
注目馬2: エコロレジーナ
このコースのスペシャリストと言っても過言ではないでしょう。菊沢厩舎は「直線1000メートルには実績がある」「ここを目標に準備はできている」と、舞台適性と万全の仕上げに自信を見せています。持ち前のスピードは健在で、陣営は少し力の要る秋の馬場状態も歓迎のクチ。コース適性、状態、そして馬場適性と、好走への条件はすべて揃っています。
予想のポイント
- 陣営が「ここを目標」と明言する、直線1000mを得意とするスペシャリスト。
- 最終追い切りは「動き軽快」と評価され、反応良く伸びており、仕上がりに不安なし。
- 時計のかかる秋の馬場も歓迎との陣営コメントがあり、馬場状態も追い風になる可能性がある。
注目馬3: イコサン
もし良馬場で開催されるならば、この馬が主役になる可能性は十分にあります。長谷川厩舎は「雨は良くないので、そこに尽きる」と明確ですが、同時に「直線競馬ならオープンでもやれていい」と、良馬場での能力に絶対の自信を持っています。その根拠は圧巻の調教内容にあり、専門家から最上級の評価を受けました。天候次第というリスキーな存在ですが、条件が整った時の爆発力はメンバー随一です。
予想のポイント
- 調教の動きは「出色の動きと馬体」と絶賛されており、状態面は出走馬の中でも屈指。
- 長谷川厩舎は「良馬場ならオープンでもやれる」と能力に太鼓判を押しており、乾いた馬場なら主役級の走りが見込める。
- 唯一の懸念は馬場状態。陣営が「雨は良くない」と明言しており、当日の天候が最大の鍵となる。
本日のWin5注目馬一覧
| レース | 馬番 | 馬名 |
|---|---|---|
| 京都10R カノープスS | 5 | ジューンアヲニヨシ |
| 12 | タイトニット | |
| 東京10R 山中湖特別 | 6 | クリニクラウン |
| 1 | イトカワサクラ | |
| 京都11R 菊花賞(GI) | 18 | レッドバンデ |
| 9 | エネルジコ | |
| 12 | ゲルチュタール | |
| 東京11R 神無月S | 13 | インユアパレス |
| 3 | ジャスティンアース | |
| 新潟11R ルミエールAD | 15 | カルロヴェローチェ |
| 5 | エコロレジーナ | |
| 17 | イコサン |
結び
三冠最終戦の格式と、各競馬場の名物レースが織りなす本日のWin5。一頭一頭の現在のコンディションを深く掘り下げることで、波乱含みの一日を乗り切るための道筋が見えてきたのではないでしょうか。本稿で挙げた注目馬たちが、皆様の馬券戦略の一助となれば幸いです。幸運を祈ります。


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