生成AI技術は競馬予想の世界に新たな可能性をもたらしています。本記事では、AIによる予想の根拠を言語化し補強するプロセスから、AIエージェントを活用した情報収集と一般的予想との差分分析、さらに動画やブログといったコンテンツ発信を自動化・効率化する具体的な手法まで、筆者の実践例を交えて解説します。
競馬予想において、どの馬が勝つかを予測するだけでなく「なぜその馬が勝つと考えられるのか」という根拠を示すことは非常に重要です。私のAI予想システムでは、まず期待値の高い馬の印を決定し、その後に生成AIを用いてその根拠を補強するというアプローチを取っています。
私のAIは、まず期待値を計算して印(◎○▲など)を決定します。しかし、どの要素がどれだけ影響したかを人間が直感的に理解するのは困難です。そこで生成AIを活用し、印を付けた馬が「本命である根拠」を、様々な情報ソースから見つけ出し、人間が理解できる言葉で説明させます。これにより、単なるAIの出力結果だけでなく、説得力のある予想として提供することが可能になります。
期待値の高い予想を見つけるためには、多くの人が行う「一般的な予想」と、私のAIが出す「独自の予想」との差分を知ることが重要です。最近では、AIエージェント(例:Deep Search)を使い、Web上にある一般的な予想家の見解やオッズ情報などを自動で収集・解析させています。
これにより、世間の評価と私のAI評価のギャップが大きい馬を「期待値が高い」と判断し、効率的に狙いを定めることができるようになりました。
生成AIは予想プロセスだけでなく、その結果を発信するコンテンツ制作においても大きな力を発揮します。かつては手間のかかっていた作業を自動化することで、発信の量と質を飛躍的に向上させることができました。
以前はTwitterでのテキスト投稿が中心でしたが、生成AIの活用により、予想の根拠を読み上げて解説する動画コンテンツや、プレゼンテーション形式の資料、さらにはブログ記事の作成まで、一つの情報から多角的に展開できるようになりました。各コンテンツの制作コストが大幅に下がったことで、より多くの人に、より分かりやすく情報を届けられます。
この仕組みを導入した結果、現在では個人でありながら月に400本程度の動画を投稿するなど、大手メディアに匹敵する量の情報発信を、本業の傍らで実現できています。情報収集から予想、コンテンツ制作、投稿までの一連のフローを一人で回せるようになったのは、生成AIの活用があってこそです。
生成AIの進化はまだ止まりません。今後は、リアルタイムコミュニケーション用のAPIを活用し、レース中にユーザーと対話しながらリアルタイムで予想を提供するような、ウェブ上のコーチのようなサービスも考えられます。生成AIを使って競馬を一つのエンターテイメントとしてさらに発展させる可能性は無限に広がっており、今後も新しい取り組みに挑戦していきたいと考えています。