2025年10月26日
2025年10月26日の東京競馬場は雨で稍重・不良馬場のタフなコンディション。道悪適性が問われる難解なレースをプロの評価指数や「お買い得度」を基に徹底分析。デビュー前の逸材レダアトミカから、59kgの斤量に挑むインユアパレス、妙味ある穴馬まで、馬券検討に役立つ注目の11頭を厳選して紹介します。
まずは本日注目すべき11頭の核心を一覧でご紹介します。各馬の詳細な分析は、この後の個別解説をご覧ください。
| レース情報 | 馬名 | 想定人気 | プロ本命指数 | お買い得度 | 専門家の一言 |
|---|---|---|---|---|---|
| 東京 10R 山中湖特別 | デファイ | 8 | 11% | 180% | 牝馬限定戦、稍重の芝、東京コース替わりと好転材料が揃う一発候補。 |
| 東京 11R 神無月S | インユアパレス | 1 | 47% | 162% | 充実期にあるが、59kgの斤量と東京コースの長い直線が最大の試金石。 |
| 東京 12R 3歳以上1勝クラス | オリーブグリーン | 2 | 50% | 213% | 陣営は良化途上と謙遜するも、調教の動きは抜群。素質で勝ち切る可能性大。 |
| 東京 1R 2歳未勝利 | ニューカワイイ | 9 | 5% | 334% | 父の血統的特徴が、人気薄からの激走パターン(叩き2戦目、東京ワンターン)に合致。 |
| 東京 2R 2歳未勝利 | コスモアマデウス | 8 | 7% | 378% | 初戦は度外視。距離延長とコース替わりで、父Dawn Approach譲りの粘り強さが活きる。 |
| 東京 4R 3歳以上障害未勝利 | ダスク | 8 | 25% | 324% | 飛越は安定。長い直線で末脚が活きる東京コースへの転戦は大きなプラス材料。 |
| 東京 5R 2歳新馬 | レダアトミカ | 1 | 66% | 178% | 専門家からの圧倒的支持。父リアルスティール産駒のパワーが活きる稍重馬場は絶好の舞台。 |
| 東京 6R 2歳新馬 | ホウオウヘッセン | 2 | 33% | 298% | 専門紙も高評価。仕上がりの良さと血統背景から、初戦から勝ち負けを期待。 |
| 東京 7R 3歳以上1勝クラス | タマモカンパネラ | 1 | 50% | 177% | 減量騎手起用で斤量利あり。先行して粘り込むスタイルは、今の馬場に最適。 |
| 東京 8R 3歳以上1勝クラス | チョングク | 12 | 6% | 170% | 陣営が認める末脚の持ち主。展開が向けば、人気薄からの大駆けも。 |
| 東京 9R 三鷹特別 | クインズデネブ | 2 | 33% | 250% | 2勝クラスでは能力上位。得意の東京ダート1600mで、順当に好勝負へ。 |
キャリアの岐路に立つ5歳牝馬、デファイ。想定8番人気という評価は、近走の成績を考えれば妥当かもしれませんが、今回は一変の可能性を秘めた条件が揃いました。牝馬同士の限定戦で、彼女の隠れた価値が花開くかもしれません²。
本馬を推奨する最大の理由は、プロの評価と市場の評価の間に生じている大きな乖離です。想定8番人気、プロ本命指数11%という数字に対し、「お買い得度」は180%を記録。これは、専門家たちが一般のファンが見過ごしている好転材料を高く評価している証拠です。注目すべきは、彼女のキャリアです。近走では障害レースに挑戦しており、そこでは牡馬の強豪たちと渡り合ってきました⁵。障害レースで培われたスタミナと精神的なタフさは、平地レースに戻ってきた際に大きな武器となります。特に、力が要求される稍重の芝1800mという舞台設定は、彼女の持ち味を最大限に引き出す可能性があります。
本日のメインレース、神無月ステークス。主役は間違いなくこのインユアパレスでしょう。前々走の東海Sで2着、前走のエニフSを快勝と、まさに本格化の軌道に乗っています⁷。しかし、その王道には大きな壁が立ちはだかります。それは、これまで経験したことのない59kgという斤量です。真の王者は、この試練を乗り越えることができるのでしょうか³。
プロ本命指数47%という数字が示す通り、専門家の間でもその能力は高く評価されています。しかし、同時に多くの専門家が指摘するのが斤量の問題です。これまで57kgまでしか経験がない中で、一気に2kg増の59kgを背負うことになります⁷。この斤量増が、最後の直線での鋭い末脚にどう影響するか、まさに未知数です。このレースは、インユアパレスにとって、今後のG1戦線を見据えた重要な試金石となります。斤量というハンデは、彼の能力が graded stakes レベルにあることを見越して課されたもの。ここで結果を出せば、ダート短距離界のトップクラスへと駆け上がる資格を証明することになります。逆に、ここで斤量に泣くようならば、今後のキャリアプランにも影響が出るかもしれません。まさに彼の真価が問われる一戦です。
プロの評価と陣営のコメントの間に興味深いギャップが見られるのが、このオリーブグリーンです。プロ本命指数50%、お買い得度213%という高い評価を受ける一方で、陣営からは控えめな発言が聞かれます。果たして、これは陣営の謙遜か、それともまだ見ぬ課題が潜んでいるのでしょうか¹²。
岡助手のコメントは「体に余裕があって良化途上の現状でも、調教では動けています。息の保ちが鍵ですが、現級でもやれていいでしょう」というもので、まだ100%の仕上がりではないことを示唆しています¹⁴。しかし、その言葉とは裏腹に、最終追い切りの動きは圧巻でした。栗東坂路で一杯に追われ、楽に追走してきた併走馬を0.2秒突き放す力強い動きを披露。「仕上り早B」という高い評価を得ています¹³。この矛盾は、馬券検討において重要な示唆を与えてくれます。陣営が公にするコメントは時に戦略的な意図を含むことがありますが、調教で計測された時計や専門家による動きの評価は客観的な事実です。プロ本命指数が50%に達しているのは、多くの専門家が陣営の言葉よりも、その卓越した身体能力を信頼しているからに他なりません。彼の持つ素質は、多少の仕上げの甘さを補って余りあるものかもしれません。
想定9番人気、陣営のコメントも「変わり身とは」と歯切れが悪く、一見すると手が出しにくい一頭です¹⁸。しかし、お買い得度334%という驚異的な数値は、この馬に隠された激走のサインかもしれません。その根拠は、彼女の血統背景と、今回のレース条件との完璧な合致にあります。
表面的なデータは軒並みネガティブです。厩舎コメントは「メドを立てられれば」と弱気で、調教評価も「上積み薄」と厳しいものです¹⁸。しかし、彼女の父、カリフォルニアクロームの産駒には明確な特徴があります。産駒は新馬戦で苦戦するものの、レースを一度経験した2戦目でパフォーマンスを大きく向上させる傾向にあります¹⁹。さらに、コーナーが1つしかない「ワンターン」のコースを得意とし、特に東京競馬場での好走が目立ちます¹⁹。今回のレース条件を見てみましょう。東京競馬場のダート1400mは、まさにそのワンターンコースです²¹。そして、彼女にとって今回はキャリア2戦目。さらに、減量騎手である谷原柚騎手の起用により、斤量は51kgと非常に軽くなります¹⁸。これらすべての条件が、カリフォルニアクローム産駒の好走パターンに完璧に合致しているのです。
本日の注目馬の中で最も高いお買い得度378%を叩き出したのが、このコスモアマデウスです。想定8番人気という低評価ですが、初戦の内容と今回の条件変更を考えれば、大駆けがあっても何ら不思議ではありません。彼の秘めたるポテンシャルは、その欧州仕込みの血統に隠されています¹⁸。
畠山吉宏厩舎は「使いながら前進できれば」と慎重な姿勢ですが、鞍上の柴田大知騎手は「中1週でも元気一杯なので、慣れと使った上積みを見込んでいます」と前向きなコメントを寄せています¹⁸。初戦は追走に苦労したとのことで、これはスピード不足というよりも、スタミナ型の馬が短い距離で置かれてしまった典型的なパターンと考えられます²⁸。その根拠となるのが彼の血統です。父は欧州で活躍したドーンアプローチ、母の父も同じく欧州で名を馳せたテオフィロ²⁶。この配合は、スピードよりもスタミナとパワーに秀でており、長い距離や力のいる馬場でこそ真価を発揮します²⁹。初戦の敗戦は、この馬の適性に合わない条件だった可能性が極めて高いのです。
障害レースは、飛越の巧拙が勝敗を大きく左右する特殊な競走です。その点において、このダスクは安定した飛越技術を持っており、大きな武器となっています。前走は勝負どころで置かれる形になりましたが、今回はコース替わりで前進が見込めます³⁰。
金折助手は「長い直線に替わるのはプラスです」とコメントしており、陣営も東京コースへの転戦を歓迎している様子がうかがえます¹⁸。前走のレース内容を振り返ると、飛越は安定しており、最後の直線では盛り返す脚を見せていました¹⁸。これは、障害レースへの適性を示しつつも、小回りコースでは持ち味の末脚を活かしきれなかったことを意味します。東京の障害コースは、最後の直線が長く平坦なダート部分を走るのが特徴です。これにより、平地でのスピード、特に末脚の持続力が問われます。ダスクの父はダートで活躍馬を多く輩出するシニスターミニスターであり、ダートでの末脚には定評があります¹⁸。このコース替わりは、まさに彼の能力を最大限に引き出すための最高の舞台と言えるでしょう。
本日の新馬戦で最も注目を集めているのが、このレダアトミカです。専門家の予想印では本命「◎」がずらりと並び、プロ本命指数は66%という驚異的な数値を記録。圧倒的な支持を集める背景には、その卓越した調教内容と、良血馬ならではのポテンシャルがあります¹。
上原佑紀厩舎は「まだ馬体は成長途上で気性面の幼さを残している」と慎重なコメントを出しつつも、「稽古の動きは水準以上」と、その能力の高さを認めています¹⁸。その言葉を裏付けるように、追い切りでは素晴らしい動きを披露。「若いが動き良く」「スピード感十分」と絶賛されており、仕上がりの良さは疑いようがありません¹⁸。父はリアルスティール。その産駒はパワーと闘争心に優れ、特に力のいる馬場を得意とします⁴²。本日の稍重の馬場は、まさにリアルスティール産駒のパワーを最大限に活かせる絶好のコンディションです。揉まれ弱さという課題も指摘される血統ですが、少頭数になりやすい新馬戦で、外目の枠からスムーズに運べれば、その懸念も払拭できるでしょう⁴⁴。
レダアトミカに次ぐ注目株として、このホウオウヘッセンも見逃せません。プロ本命指数33%、お買い得度298%という数字は、高い能力と馬券的な魅力を兼ね備えていることを示しています。専門紙でもその気配の良さが伝えられており、初戦から勝ち負けになる可能性は十分です⁴⁵。
netkeibaの関東本紙は、この馬の気配を「水準以上」と高く評価しています⁵⁰。父モーリスは2歳戦から活躍馬を輩出しており、特に東京の芝1400mという舞台は、産駒のスピードとパワーが活きる条件です⁵¹。調教内容に関する詳細な情報は限られていますが、専門家からの評価が高いことから、仕上がりは良好と判断できます。想定2番人気という支持も、その前評判の高さを物語っています。新馬戦は情報が少ないため、こうした専門家の評価や調教気配が重要な判断材料となります。その点において、ホウオウヘッセンは信頼に足る一頭と言えるでしょう。
想定1番人気、プロ本命指数50%という高い支持を集めるタマモカンパネラ。その信頼性の高さは、今回のレース条件と彼女の脚質が完璧に噛み合っている点にあります。特に、斤量の恩恵は大きなアドバンテージとなるでしょう⁴。
このレースで最大の武器となるのが、谷原柚騎手の起用による斤量減です。彼女は3歳牝馬であるため、基本斤量からさらに減量され、50kgという非常に軽い斤量で出走できます⁵⁴。力のいる不良ダートにおいて、この斤量差は他馬に対して決定的なアドバンテージとなり得ます。掲示板のファンからの投稿を見ても、「谷原ぁぁぁーーー!!!!!」「絶対絶対絶対勝ってね!!!」といった熱烈な応援コメントが並び、このコンビへの期待の高さがうかがえます⁵⁸。先行して粘り込むのがこの馬の持ち味であり、馬場が渋り後方からの追い込みが届きにくくなる今日のコンディションは、彼女のスタイルにぴったりです。
想定12番人気という低評価ながら、秘めたる一発の可能性を感じさせるのがチョングクです。南田厩舎も「力は足りるので、展開が嵌まれば」とコメントしており、その末脚の破壊力には一目置いています⁵⁹。
前走のインタビューが見当たらないためレース内容は不明ですが、厩舎コメントから「立ち上がって出遅れたが、最後はいい脚だった」ことがわかります⁶⁰。これは、ゲートに課題がある一方で、展開さえ向けば上位に食い込めるだけの末脚を持っていることの証明です。レースの舞台は東京芝1600m。このコースは最後の直線が長く、末脚を武器とする馬にとってはその能力を存分に発揮できる舞台です⁶⁴。今日の雨で渋った馬場は、前半からペースが速くなる可能性を秘めており、先行勢が総崩れになるような展開になれば、後方で脚を溜めていたこの馬の出番となるでしょう。
2勝クラスに昇級後、安定した走りを見せているクインズデネブ。今回は得意とする東京ダート1600mに舞台が替わり、クラス突破に向けて絶好の機会を迎えました。想定2番人気、プロ本命指数33%という評価は、その能力と安定感の表れです⁶⁵。
この馬の父はカレンブラックヒル。その産駒は、時計のかかる馬場やタフな展開で強さを発揮する傾向があります⁷⁰。本日の不良馬場は、まさにこの血統の持ち味が活きるコンディションと言えるでしょう。また、東京ダート1600mは最後の直線が長く、差し馬にもチャンスがあるコースですが、多頭数では先行馬の回収率も高く、先行力のあるこの馬にとっては有利な条件です⁷¹。お買い得度250%という数値も非常に魅力的です。これは、プロの評価が市場の人気を上回っていることを示しており、馬券の軸として信頼するに足る一頭であることを物語っています。AIによる展開予測では中団に位置するとされていますが、自在性のある脚質で、どのような展開にも対応できるのがこの馬の強みです⁶⁷。