2025年10月26日に開催される「ネクストスター高知」は、未来のダート王者を占う重要な2歳重賞です。無敗の二強エンドレステイルとサンフラワームーンを中心に、門別からの移籍馬など有力馬が多数集結。この記事では、専門家の予想印や過去のレースデータを基に、全出走馬の実力を徹底分析し、レース展開の鍵を解説します。
この記事の要点
- 注目は無敗で挑むエンドレステイルとサンフラワームーンの打越厩舎二強。
- 対抗馬の筆頭は、競馬レベルの高い門別からの移籍馬キッサキ。
- 出走馬の半数以上が対戦済みの10月4日JRA認定競走が予想の重要な指標。
- 有力馬の騎手乗り替わりがレース展開に影響を与える可能性あり。
2025年ネクストスター高知とは?
2025年10月26日、高知競馬場で開催される「第3回 ネクストスター高知」は、単なる2歳馬による重賞競走ではありません。これは、未来のダート戦線を担う逸材を発掘する「未来優駿2025」シリーズの一戦であり、優勝賞金1,000万円を懸けた、次世代のスターホース候補たちがしのぎを削る重要な舞台です。
一時は廃止の危機に瀕しながらも、関係者の並々ならぬ努力によって奇跡的な復活を遂げた高知競馬。今やその所属馬のレベルは「本当に目覚ましい」と評されるまでに向上し、全国の地方競馬ファンから熱い視線が注がれています。このレースの存在そのものが、高知競馬の復興と発展を象徴していると言えるでしょう。
近年の高知競馬は、若駒の育成に特に力を入れています。数年前には考えられなかったことですが、現在では2歳新馬戦の1着賞金が50万円に設定されており、これはかつての重賞「金の鞍賞」の優勝賞金を上回るほどの高額です。このような積極的な投資が、良血馬や素質馬を高知に集結させる原動力となっています。その結果として開催されるネクストスター高知は、例年以上にハイレベルな才能が集う、まさに未来を占う一戦となることが予想されます。
各メディアの予想印を一挙公開!専門家が注目する5頭
高知競馬の未来を担う若駒たちが揃ったこの一戦。多くの競馬メディアや専門家が早くも分析を進めていますが、特に注目を集めているのは5頭の有力馬です。ある専門メディアでは、以下のような予想印が打たれています。この評価を基に、各馬の実力を紐解いていきましょう。
| 予想印 | 馬番 | 馬名 |
|---|---|---|
| ◎ (本命) | 2 | エンドレステイル |
| ○ (対抗) | 4 | サンフラワームーン |
| ▲ (単穴) | 6 | キッサキ |
| △ (連下) | 7 | ジョウショーボビー |
| ☆ (注目) | 12 | モリノカーニバル |
徹底分析:予想印を獲得した有力馬5頭の評価
専門家から高い評価を受けた上記5頭は、それぞれが異なる強みと魅力を秘めています。ここでは、過去のレースデータや陣営のコメントを基に、一頭ずつその実力を徹底的に分析します。
◎ 本命:エンドレステイル
無敗の1戦1勝でこの舞台に臨むエンドレステイルが、専門家から最も高い評価(◎)を獲得しました。彼女が本命に推される理由は、そのデビュー戦で見せた圧倒的なパフォーマンスにあります。2025年10月12日に行われた1300mの新馬戦では、スタートから先頭に立つと、そのまま後続を寄せ付けることなく逃げ切り勝ち。特筆すべきはその着差で、2着馬に2.8秒もの大差をつける圧勝劇でした。この時計は専門家からも「タイム的にも優秀」と高く評価されており、一戦にして非凡なスピード能力を証明しました。
父はダートG1を9勝したエスポワールシチーであり、その血統背景からもダートへの高い適性がうかがえます。管理するのは高知の名門・打越厩舎で、「将来有望」との呼び声も高い一頭です。さらに、牧場時代の関係者からは、普段はやんちゃな一面を見せながらも「人間の指示に従順で賢い」という気性と、自分より大きな相手にも「物怖じしない気の強さ」を併せ持っていると評価されています。圧倒的なスピード、優れたダート血統、そして勝負根性と知性を兼ね備えた気性。まさに、チャンピオンホースに求められる要素が凝縮された存在であり、本命の評価は揺るぎないものと言えるでしょう。
○ 対抗:サンフラワームーン
本命エンドレステイルと同じく打越厩舎に所属するサンフラワームーンが、対抗(○)評価を受けました。こちらもデビューから無傷の2連勝を飾っており、実績ではエンドレステイルを上回ります。彼女の持ち味は、レースの主導権を握る先行力です。デビュー戦、2戦目ともにスタートからハナを奪い、そのまま押し切るという横綱相撲で勝利を収めてきました。そのパフォーマンスは専門家からも「強い」と評されており、レース展開さえ向けば勝ち切るだけの能力を秘めていることは間違いありません。
しかし、その評価には一つの注釈がつきます。9月13日のJRA認定競走での勝利タイムは、重馬場であったにもかかわらず、エンドレステイルが稍重馬場で記録した新馬戦のタイムより3秒以上遅いというデータがあります。この時計面の比較は、両馬の絶対的なスピード能力を測る上で見逃せないポイントです。さらに、打越厩舎の主戦騎手の一人である井上瑛太騎手が、今回はサンフラワームーンではなくエンドレステイルに騎乗するという事実も示唆的です。これらの要素を総合的に判断すると、サンフラワームーンは非常に有力な一頭であるものの、エンドレステイルとの直接対決においては、一枚割り引いて考える必要があるかもしれません。
▲ 単穴:キッサキ
無敗馬2頭の牙城を崩す最右翼として単穴(▲)評価を得たのが、道営・門別競馬場からの移籍馬キッサキです。彼の最大の強みは、2歳戦のレベルが最も高いとされる門別でキャリアをスタートさせた経験値にあります。門別では2戦して未勝利に終わりましたが、その後高知に移籍すると才能が開花。移籍後の2戦をいずれも快勝し、連勝の勢いに乗ってこの大一番に挑みます。
専門家も「流石の道営デビューという感じ」と、そのキャリアを高く評価しており、高知の生え抜き馬たちが経験したことのない厳しいレースを既に経験している点は、大きなアドバンテージとなるでしょう。移籍初戦は不良馬場の中、2着に0.9秒差をつける力強い走りを披露。前走も重馬場で危なげなく逃げ切っており、馬場状態を問わない安定感も魅力です。今回は主戦の赤岡修次騎手から山崎雅由騎手への乗り替わりが鍵となりますが、門別で揉まれた経験と高知での連勝の勢いを考えれば、無敗の2強をまとめて打ち破る可能性は十分にあります。
△ 連下:ジョウショーボビー
2勝を挙げ、安定した成績を残しているジョウショーボビーが連下(△)評価です。彼の戦績で最も注目すべきは、今回のレースの重要な前哨戦と位置づけられる10月4日のJRA認定競走です。このレースには、今回の出走馬12頭のうち7頭が出走していましたが、ジョウショーボビーは優勝したクスダマから0.5秒差の3着に好走しています。この直接対決の結果は、彼が世代上位の能力を持っていることの証明に他なりません。
専門家からは「好位から行ければワンチャンス」と評されており、レースセンスの高さが武器です。爆発的な切れ味はないかもしれませんが、どんな相手と走っても大崩れしない堅実さは、馬券を組み立てる上で非常に頼りになる存在です。特に、本命視される馬たちの後ろで虎視眈々と脚を溜める展開になれば、馬券圏内に食い込んでくる可能性は極めて高いでしょう。
☆ 注目:モリノカーニバル
キャリア2戦とまだ底を見せていないモリノカーニバルが、波乱を呼ぶ可能性を秘めた注目馬(☆)として挙げられています。デビュー戦は2着に敗れたものの、続く2戦目では一変。重馬場をものともせず、2着に0.3秒差をつけて初勝利を飾りました。キャリアが浅いため、その能力にはまだ未知の部分が多く、専門家の間でも評価が「二分」している状況です。
しかし、今回与えられた大外枠は、レースがしやすいプラス材料と見なされています。また、鞍上には塚本征吾騎手を迎え、このコンビもマイナス要素はないと評価されています。レースの流れに乗り、スムーズに力を出し切ることができれば、上位陣を驚かせる走りを見せても不思議ではありません。まさに、大穴候補として一考の価値がある一頭です。
全出走馬を網羅!各馬の短評とデータ分析
有力5頭以外にも、個性豊かなメンバーが揃いました。ここでは、残る7頭の戦績データと専門家による短評を合わせて紹介します。
- 1番 シェエム
データ: 通算成績0勝2着2回。前哨戦となった10月4日のレースでは、優勝したクスダマから3.2秒離された10着に敗れています。
専門家短評: 「金沢では5着も差は大きい。地元でも厳しいか」 - 3番 シシランマン
データ: 通算成績1勝3着1回。10月4日の前哨戦では4着と健闘しましたが、勝ち馬からは2.0秒の差がありました。
専門家短評: 「認定競走では着内精一杯。もう少し上積みは欲しい」 - 5番 メイジョウエナジー
データ: 未勝利ながら、4戦して2着1回、3着2回と安定感があります。
専門家短評: 「まだ勝ちがないが…連下流れ込みなら」 - 8番 トサノシュジンコウ
データ: 通算2勝。10月4日の前哨戦では、勝ち馬クスダマにタイム差なしのハナ差まで迫る2着と、非常に高い能力を示しました。
専門家短評: 「目指すは土佐の主人公!とはいえ、まだ伸びしろたっぷりの段階か」 - 9番 エアロノート
データ: 通算1勝。10月4日の前哨戦では6着(勝ち馬から2.1秒差)でした。
専門家短評: 「3走前に勝利して以降は直線で止まる。今回は強敵も多く」 - 10番 クスダマ
データ: 4度の2着を経て、前走の10月4日のJRA認定競走で待望の初勝利。今回のメンバーの多くを直接対決で下しています。
専門家短評: 「善戦から初勝利の前走。相手関係はほぼ変わらずも」 - 11番 バリジグリー
データ: 通算1勝。10月4日の前哨戦では5着(勝ち馬から2.0秒差)でした。
専門家短評: 「流石に厳しさの見える戦績。渋ったらワンチャンス?」
予想のポイント:レース展開と押さえておくべき3大要素
各馬の能力を分析した上で、レース全体の流れを読み解くための3つの重要なポイントを解説します。
ペースの鍵を握る打越厩舎の二頭
レースの展開を大きく左右するのは、間違いなく打越厩舎が送り出すエンドレステイルとサンフラワームーンの2頭です。サンフラワームーンは過去2戦いずれもハナを切って勝利しており、典型的な逃げ馬と言えます。一方のエンドレステイルも、デビュー戦を逃げ切って圧勝しました。同厩舎の2頭がどのような戦術を選択するのか。共倒れを避けるためにどちらかが控えるのか、それとも激しい主導権争いを演じるのか。彼女たちの出方が、後続の馬たちのレースプランに直接的な影響を与えます。特に、専門家から「先にハナを取られると厳しい展開となる」と指摘されているクスダマのような馬にとって、前半のペースは死活問題となるでしょう。
最重要ステップレース:10月4日JRA認定競走の再戦
2歳戦の予想が難しいのは、各馬の対戦経験が少なく、能力比較が困難な点にあります。しかし、今回は非常に信頼性の高い指標が存在します。それが、10月4日に行われたJRA認定の1400m戦です。このレースには、今回の出走メンバー12頭のうち、クスダマ、トサノシュジンコウ、ジョウショーボビー、シシランマン、バリジグリー、エアロノート、シェエムの7頭が出走していました。つまり、メンバーの半数以上が、本番と全く同じ距離で既に力比べを終えているのです。このレースで、クスダマがトサノシュジンコウをハナ差で下して優勝し、ジョウショーボビーが3着に入ったという結果は、単なる過去の成績ではなく、現時点での勢力図を最も正確に反映したデータと言えます。無敗の2強に注目が集まる中、この「前哨戦組」の序列をどう評価するかが、馬券的中の鍵を握ります。
乗り替わりの影響:名手の不在が波乱を呼ぶか
今回は有力馬における騎手の乗り替わりも大きな焦点となります。道営からの刺客キッサキは、高知での連勝を共に飾った赤岡修次騎手から山崎雅由騎手へとスイッチします。また、無敗馬サンフラワームーンも、前走で手綱を取った吉原寛人騎手から宮川実騎手へと乗り替わります。赤岡騎手、吉原騎手ともに全国区の名手であり、彼らの不在がレースに与える影響は小さくありません。この乗り替わりが、各馬のパフォーマンスにどう作用するのか。名手の不在がレースの波乱要因となる可能性も十分に考えられます。
結論:最終的な予想はこちらから
ここまで、第3回ネクストスター高知に出走する全12頭のデータと専門家の見解を詳細に分析してきました。無敗のまま頂点を目指す打越厩舎の2頭、エンドレステイルとサンフラワームーン。激戦区・門別で揉まれた経験を武器に挑むキッサキ。そして、最重要前哨戦を制したクスダマと、そこで僅差の2着だったトサノシュジンコウ。役者は揃い、高知の未来を懸けた一戦は、非常に見応えのあるレースとなるでしょう。
これらの情報を基に、どの馬を軸に据え、どのように馬券を組み立てるのか。当サイトとしての最終的な結論と、プロの予想家による渾身の印は、以下のリンク先で詳しく公開されています。ぜひ、あなたの予想の参考にしてください。


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