【2025年せきれい賞 予想】過去10年の傾向から導く!馬券的中のための3つの重要ポイント

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はじめに:夏の盛岡名物、スタミナが問われる長距離芝重賞「せきれい賞」とは?

夏の岩手競馬を彩る風物詩、それが盛岡競馬場の芝2400mを舞台に繰り広げられる「せきれい賞」です。盛岡市の市鳥であるセキレイにその名を由来するこのレースは、3歳以上の実力馬が集う地方競馬の重賞(M2)競走として、長年にわたりファンに親しまれてきました 。  

このレースが持つ最大の魅力は、地方競馬では数少ない芝の長距離戦であるという点にあります。全国の地方競馬場がダートコースを主戦場とする中で、盛岡競馬場の広大な芝コース、とりわけ2400mというスタミナと底力が問われる舞台設定は、特異な存在感を放っています。その特殊性から、本レースは「地方競馬全国交流競走」に指定されており、南関東をはじめとする他地区から、芝適性の高い強豪馬が毎年参戦してきます 。彼らは地元の競馬場では発揮する機会の少ない芝での能力をこの大舞台で存分に解放し、地元岩手の実力馬と激しい火花を散らします。  

さらに、せきれい賞は単なる地方重賞に留まりません。中央競馬(JRA)の秋のG1戦線へと繋がるステップレースとしての側面も持っています。優勝馬には、天皇賞(秋)の前哨戦であるオールカマー(G2)、毎日王冠(G2)、京都大賞典(G2)のいずれかへの出走権が与えられ、そこで2着以内に入れば、夢の天皇賞(秋)への挑戦権を手にすることができるのです 。このシステムが、他地区の実力馬を惹きつける大きな要因となっており、レースのレベルを格段に引き上げています。  

予想を組み立てる上で、一つ極めて重要な留意点があります。それは2024年の第46回大会です。この年は、当日の天候不良による芝コースのコンディション悪化のため、本来の芝2400mからダート2000mへと条件が変更されて施行されました 。このため、2024年のレース結果は、芝で行われる2025年のレースを占う上では例外的なデータとして扱う必要があります。当分析では、主に2023年以前の芝2400mで行われたレースの傾向を深く掘り下げ、2025年の勝利へ繋がる核心に迫ります。  

興味深いことに、そのダート変更となった2024年の覇者ライアンは、陣営が「ディープインパクト産駒ですからね。転入当初から芝を使ってみたいと思っていた」と語るように、本来は芝の舞台を目標に調整されていました 。予期せぬ馬場変更にもかかわらず勝利を掴んだその地力は、本来の適性舞台である芝に戻る2025年に向けて、更なる期待を抱かせるものと言えるでしょう。  

【ポイント1】「他地区からの刺客」を狙え!南関東・他地区所属馬の圧倒的優勢

せきれい賞の馬券を攻略する上で、最も重要かつ揺るぎない鉄則、それは「地元馬よりも他地区からの遠征馬を絶対的に重視する」ことです。過去のレース結果を紐解くと、この傾向は一目瞭然であり、特に南関東(大井、船橋、川崎、浦和)から参戦してくる馬たちの活躍は目覚ましいものがあります。

この傾向を近年の結果で具体的に見ていきましょう。

  • 2023年:優勝したのは大井所属のヴィゴーレ。4番人気という評価を覆しての勝利でした。3着にも川崎所属のポッドヴァインが入り、1番人気に支持された地元岩手のゴールドギアは2着に敗れています 。  
  • 2022年:船橋所属のアトミックフォースが、1番人気の支持に応えて完勝。他地区の実力馬がその力を順当に発揮したレースでした 。  
  • 2021年:大井所属のロードクエストが優勝。元JRAの重賞馬が、その格の違いを見せつけました 。  
  • 2020年:この年は兵庫(園田)所属のアップクォークが勝利。脅威は南関東だけに留まらないことを証明しました 。  
  • 2019年:優勝したのは地元岩手のダイワリベラルでしたが、10番人気という大穴での激走でした。これは、上位人気に推された馬たちが崩れた結果であり、2着には浦和所属のサラトガスピリットが入線しています 。  

なぜこれほどまでに他地区所属馬が強いのでしょうか。その背景には、このレースが持つ「特殊性」が深く関わっています。前述の通り、地方競馬において芝2400mという条件は極めて稀です 。多くの地方競馬場はダートコースが主体であり、このような長距離の芝レースはほとんど施行されません。  

一方で、JRAからの移籍馬が多く、層の厚い南関東地区などには、中央の芝レースで実績を積んできた「芝のスペシャリスト」が多数在籍しています。彼らにとって、せきれい賞はまさに待望の活躍舞台。普段は適性の合わないダート戦で燻っていても、このレースに照準を合わせ、万全の態勢で乗り込んできます。これは、普段からダート戦を中心に戦っている地元馬との間に、明確な「適性の差」を生み出します。つまり、遠征馬の優位性は偶然ではなく、レースの条件そのものが引き起こしている構造的な現象なのです。この事実は、2025年の出走馬を評価する上で、最初のフィルターとして機能するはずです。

表1:せきれい賞 近年好走馬の所属データ(芝2400m開催時)

着順馬名所属人気
20231着ヴィゴーレ大井4人気
2着ゴールドギア岩手1人気
3着ポッドヴァイン川崎8人気
20221着アトミックフォース船橋1人気
2着ノーチカルチャート岩手3人気
3着ノーブルマーズ大井2人気
20211着ロードクエスト大井1人気
2着ランガディア浦和3人気
3着マイネルアプラウソ大井2人気
20201着アップクォーク園田2人気
2着ランガディア浦和1人気
3着ドリームセーリング船橋5人気
20191着ダイワリベラル岩手10人気
2着サラトガスピリット浦和2人気
3着ワールドレーヴ岩手9人気
20181着サンエイゴールド岩手1人気
2着キャッスルクラウン浦和5人気
3着エイシンエルヴィン大井3人気

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出典:  

この表が示す通り、馬券圏内(3着以内)の多くを他地区所属馬が占めていることが分かります。2025年の出走メンバーにこの法則を当てはめてみましょう。まず注目すべきは、JRAから岩手・小西重征厩舎へ移籍してきたカレンルシェルブルです。これは典型的な「他地区からの刺客」のパターンに合致します。また、地元岩手所属ながら、大井のトップジョッキーである笹川翼騎手を鞍上に迎えるカナオールウェイズも、実質的には遠征馬に近い評価が必要です。そして、昨年ダートで遠征馬を破ったライアンも、その高い能力は全国レベルで通用することを証明しており、地元馬という枠を超えた存在として捉えるべきでしょう。

【ポイント2】血統が示す長距離適性。スタミナ型種牡馬の産駒に注目

せきれい賞を制するためには、単なる能力の高さだけでは不十分です。盛岡のタフな芝2400mを最後まで走り切る、真のスタミナが不可欠となります。そして、そのスタミナの源泉を探る上で最も信頼できる指標が「血統」です。過去の優勝馬の父(種牡馬)を遡ると、そこには驚くほど明確なパターンが浮かび上がります。それは、自身もクラシックディスタンス(2400m前後)で頂点を極めた、スタミナ型のチャンピオンたちが名を連ねているという事実です。

歴代の優勝馬の血統背景を見てみましょう。

  • 2023年 ヴィゴーレの父 キズナ:日本ダービー(G1・芝2400m)優勝馬 。  
  • 2022年 アトミックフォースの父 ワークフォース:英ダービー(G1・芝2400m)、凱旋門賞(G1・芝2400m)という欧州最高峰の2レースを制した名馬 。  
  • 2021年 ロードクエストの父 マツリダゴッホ:有馬記念(G1・芝2500m)優勝馬。
  • 2020年 アップクォークの父 ディープスカイ:日本ダービー(G1・芝2400m)優勝馬 。  
  • 2019年 ダイワリベラルの父 ジャングルポケット:日本ダービー(G1・芝2400m)、ジャパンカップ(G1・芝2400m)優勝馬 。  
  • 2018年・2017年連覇 サンエイゴールドの父 ステイゴールド:産駒に数々の長距離G1馬を送り出した、スタミナの代名詞的存在 。  
  • 2016年 パーティメーカーの父 メイショウサムソン:皐月賞(G1・芝2000m)、日本ダービー(G1・芝2400m)の二冠馬 。  
  • 2015年 レジェンドロックの父 マンハッタンカフェ:菊花賞(G1・芝3000m)、天皇賞・春(G1・芝3200m)を制したステイヤー 。  

このリストから分かるのは、せきれい賞の勝ち馬の父が、短距離やマイルで活躍したスピードタイプの種牡馬ではなく、2400m以上の大舞台で輝かしい実績を残したスタミナタイプの種牡馬に偏っているという事実です。これは、盛岡競馬場の最後の直線に待ち受ける高低差約4mの急坂が、スタミナの欠如した馬を容赦なくふるい落とすことを物語っています。スタミナという遺伝的資質は、このレースを勝ち切るための「必須科目」と言っても過言ではありません。したがって、出走馬の血統背景は単なる参考情報ではなく、予想の根幹を成す重要な分析ツールとなるのです。

この血統分析を2025年の注目馬に適用してみましょう。

  • カナオールウェイズ:父は短距離~マイルで世界を制したロードカナロアですが、母の父には欧州競馬史上最強のスタミナ血統と評されるGalileoの名があります。これは「スピード×スタミナ」という非常に興味深い配合であり、どちらの特性が強く発現するかが最大の鍵となります。1番人気というオッズは、そのポテンシャルへの高い期待の表れでしょう。
  • ライアン:父は言わずと知れた三冠馬ディープインパクト。日本ダービーを制したその血は、この舞台に完璧にフィットします。昨年、不得手と思われたダートで勝利した事実は、血統的な裏付けに加えて、同馬が持つ絶対的なクラスの高さをも示しています 。  
  • カレンルシェルブル:父は2400mのキングジョージ6世&クイーンエリザベスSを圧勝したハービンジャー。そして母の父には有馬記念やドバイシーマクラシックを制したハーツクライ。これは「スタミナ×スタミナ」という配合で、血統的な長距離適性においては、メンバー中随一と言えるかもしれません。
  • ゴールドギア:父はロードカナロアですが、母の父にはジャパンカップなどを制したゼンノロブロイが入っています。カナオールウェイズと同様、スピードとスタミナが融合した配合であり、10歳という豊富な経験も武器になります。

【ポイント3】「ミスターせきれい賞」山本聡哉騎手と、先行・差し有利の戦術

最後のポイントは、レース展開を左右する「人」と「戦術」の要素です。せきれい賞には、驚異的な成績を誇る名手が存在し、また、勝利のためには特定の戦術が極めて有効であることがデータから明らかになっています。

3-1. 驚異の勝率!キーマン・山本聡哉騎手は絶対に外せない

せきれい賞の歴史を語る上で、一人の騎手の名前を抜きにすることはできません。岩手競馬が誇るトップジョッキー、山本聡哉騎手です。彼のこのレースにおける成績は、まさに「異常」とも言えるレベルです。過去10回の開催(2015年~2024年)のうち、実に5回も勝利を収めているのです(2015年レジェンドロック、2017年・2018年サンエイゴールド、2022年アトミックフォース、2024年ライアン) 。勝率50%という数字は、単なる偶然では説明がつきません。  

彼の凄みは、その勝ち方にあります。2022年には1番人気のアトミックフォースを順当に勝利へ導く一方で 、2024年には6番人気と評価の低かったライアンで大金星を挙げています 。また、地元岩手のサンエイゴールドで連覇を達成したかと思えば 、船橋からの遠征馬アトミックフォースでも勝利を掴むなど 、騎乗馬の所属や人気に左右されずに結果を出し続けています。これは、彼の成功が単に良い馬に乗っているからではなく、この難解なレースを乗りこなす卓越した技術と知識に基づいていることの証明です。  

この背景には、地元トップ騎手ならではの「コースへの深い知見」があります。山本聡哉騎手は、盛岡芝2400mというコースの隅々まで知り尽くしています 。長い道中でどこで息を入れ、どのタイミングでスパートをかければ、最後の過酷な上り坂を克服できるのか。その絶妙なペース配分と仕掛けのタイミングを、身体で覚えているのです。彼の存在は、単なる騎手という要素を超え、馬の能力を数段引き上げる「付加価値」と考えるべきです。2025年、その山本聡哉騎手が  

ライアンに騎乗するという事実は、このレースを予想する上で最大級に重視すべきファクターと言えるでしょう。

3-2. 追い込みは絶望的?4コーナーの位置取りが勝敗を分ける

山本聡哉騎手のような名手が熟知しているように、せきれい賞は戦術が極めて重要なレースです。特に、勝敗を大きく左右するのが「4コーナーでの位置取り」です。過去の芝開催レースの結果を分析すると、後方一気の「追い込み」戦法がほとんど通用していないことが分かります。

  • 2023年:優勝したヴィゴーレは、道中中団で脚を溜め、4コーナーでは前を射程圏に入れる位置まで進出していました。決して後方からの追い込みではありません 。  
  • 2022年:アトミックフォースは、レース序盤から3番手の好位を確保し、そのまま押し切る「先行」策での勝利でした 。  
  • 2020年:アップクォークも4番手からレースを進める、典型的な先行策で勝利を収めています 。  
  • 2019年:10番人気で勝利したダイワリベラルも、2番手追走から抜け出す積極的な競馬でした 。  

なぜ追い込みが決まらないのか。その理由は、盛岡競馬場のコース形態にあります。2400mという長丁場では、道中のペースが落ち着きやすく、先行・好位集団は比較的楽にレースを進めることができます。一方で、後方に控える馬は、最後の直線で、まだ余力を残している先行馬たちを、急な上り坂を駆け上がりながらまとめて交わさなければなりません。これは物理的に極めて困難なタスクです。

データが示す通り、このレースの勝ちパターンは、道中である程度のポジションを確保し、4コーナーで先頭から大きく離されていない位置につける「先行」策、もしくは「差し」策に限られます。馬柱を見て、後方からの末脚に賭けるタイプの馬は、それだけで評価を割り引く必要があるでしょう。2025年のメンバーでは、過去のレースで先行力を見せているカナオールウェイズなどが、この戦術的な有利性を活かせる可能性が高い一頭と見られます 。  

まとめ:3つのポイントから見る2025年せきれい賞の注目馬

ここまで、2025年せきれい賞を攻略するための3つの重要な分析ポイントを解説してきました。最後に、これらのポイントを統合し、今年の注目馬を整理します。

  1. 【所属】他地区からの遠征馬、特に南関東勢が圧倒的に有利。
  2. 【血統】日本ダービーや凱旋門賞など、2400m級のG1を制したスタミナ型種牡馬の産駒が絶対条件。
  3. 【騎手・戦術】「ミスターせきれい賞」山本聡哉騎手は最重要人物。追い込みは厳しく、先行・差しが勝ちパターン。

これらのフィルターを通して2025年の出走メンバーを吟味すると、数頭の有力候補が浮かび上がります。

  • ライアン:ポイント2(父ディープインパクト)とポイント3(鞍上・山本聡哉騎手)という、二つの強力な武器を兼ね備えています。地元所属という点がポイント1に反しますが、昨年ダートで遠征馬を破った実績は、その懸念を払拭するに足るクラスの証明です。優勝候補の筆頭と見るべきでしょう。
  • カナオールウェイズ:ポイント1(大井のトップジョッキー笹川翼騎手への乗り替わり)をクリアし、ポイント3の戦術面でも先行できる強みがあります。ポイント2の血統面(父ロードカナロア×母父Galileo)は、スピードとスタミナの融合という魅力的な未知数であり、嵌まれば突き抜ける可能性を秘めた一頭です。
  • カレンルシェルブル:ポイント1(他地区からの移籍馬)を満たし、ポイント2の血統(父ハービンジャー×母父ハーツクライ)はメンバー随一の長距離適性を誇ります。当日の騎手の手腕と戦術次第では、あっさりと勝ち切っても何ら不思議はありません。

これらの分析が、あなたの馬券検討の一助となれば幸いです。

最終的な予想の結論はこちらで!

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