岩手競馬の春の古馬マイル王決定戦として、長い歴史と伝統を誇るシアンモア記念。2025年も5月18日に盛岡競馬場ダート1600mを舞台に熱戦が繰り広げられます。数々の名馬が覇を競い、多くのドラマを生んできたこの一戦。今年も実力馬が集結し、目の離せない展開が予想されます。 本記事では、シアンモア記念2025を徹底攻略するため、過去10年のレース傾向、血統、ローテーション、コース適性、そして最新の予想オッズまで、あらゆる角度から分析。的中に近づくための重要なポイントを余すところなくお届けします。
まずは、レースの基本情報を確認しましょう。
競馬ファンが最も気になる予想オッズ。複数の情報源から平均値を算出し、現時点での人気上位馬を見ていきましょう。
| 枠番 | 馬番 | 馬名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 予想オッズ | 人気 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 7 | 8 | フジユージーン | 牡4 | 57.0 | 村上忍 | 2.1 | 1 |
| 8 | 10 | ヒロシクン | セ6 | 57.0 | 高松亮 | 3.2 | 2 |
| 2 | 2 | ライアン | 牡6 | 57.0 | 山本聡哉 | 10.5 | 3 |
| 3 | 3 | ヘリオス | セ9 | 57.0 | 石川倭 | 10.8 | 4 |
| 1 | 1 | グランコージー | 牡8 | 57.0 | 阿部英俊 | 12.4 | 5 |
| 7 | 9 | ノーブルサターン | 牡11 | 57.0 | 山本聡紀 | 15.5 | 6 |
| 6 | 6 | ウラヤ | 牡6 | 57.0 | 笹川翼 | 20.3 | 7 |
| 4 | 4 | ミニアチュール | 牝5 | 55.0 | 佐々木志 | 30.0 | 8 |
| 5 | 5 | スズカゴウケツ | 牡8 | 57.0 | 菅原辰徳 | 50.8 | 9 |
| 8 | 11 | グローリーグローリ | 牡10 | 57.0 | 塚本涼人 | 60.3 | 10 |
| 6 | 7 | ギャレット | 牡6 | 57.0 | 小林凌 | 514.9 | 11 |
※上記オッズは複数の情報サイトから取得した予想オッズの平均値です。
シアンモア記念の舞台となる盛岡競馬場ダート1600mは、その独特なコース形態から「OROパークが誇るチャンピオンコース」とも称されます。的確なコース分析は予想の精度を格段に向上させるでしょう。
盛岡ダート1600mのスタート地点は、2コーナー奥に伸びる長い引き込み線の最奥部です。 ここから約800mにも及ぶ長い向こう正面が続き、その間にはわずかなカーブが2箇所あるのみ。 この長い直線部分でのポジション争いが一つの見どころとなります。向こう正面は2コーナーから3コーナーにかけて緩やかな登り坂となっていますが、見た目でわかるほどの急勾配ではありません。 3コーナー、4コーナーを経て最後の直線へと向かいます。
盛岡ダート1600mの枠順傾向については、見解が分かれる部分があります。 一部の情報では、4コーナー側の独特なシュートからスタートし、本線に合流する形状のため、スタートが極端に遅い馬でなければ内枠が有利で、馬券的にも内枠の馬が狙い目とされています。
一方で、向こう正面が長く、コーナーも少ないことから、枠順による有利不利は少なく、G1レースのような多頭数でも内外の勝率・連対率に大きな差は見られないという分析もあります。 馬の実力がストレートに反映されやすいコースと言えるでしょう。
近年のシアンモア記念(過去6年間)に限定したデータでは、2枠と4枠の好走例が一度もなく、特に4枠は人気馬も着外に敗れるケースが見られるという興味深い傾向も出ています。 南部杯でも4枠の複勝率が低いというデータもあり、内外から挟まれるプレッシャーが影響している可能性も考えられます。
総合的に見ると、極端な有利不利はないものの、ロスなく立ち回れる内枠の馬や、近年の傾向から特定の枠を割引くといった視点も持つことが重要です。
盛岡ダート1600mは、実力勝負のコースでありながら、意外とペースが落ち着きやすく、本格的な差し・追い込み馬には展開が向きにくいケースも多い点に注意が必要です。 JRAのG1・南部杯(Jpn1)でも見られるように、先行馬や好位でレースを進められる馬が有利な傾向にあります。
2023年度の盛岡ダート1600m全体の脚質別連対データを見ると、逃げ26%、先行38%、差し31%、追い込み5%となっており、前目のポジションを取れる馬が有利であることがうかがえます。
さらに、過去6年間のシアンモア記念に限定した脚質別データでは、この傾向がより顕著になります。
このデータからも、シアンモア記念においては逃げ・先行馬が圧倒的に有利であり、後方からの追い込みは非常に厳しいことがわかります。馬券戦略を組み立てる上で、先行力のある馬を重視する必要があるでしょう。
過去10年(2014年~2024年)のレース結果を基に、シアンモア記念の傾向をさらに深く掘り下げます。
| 人気 | 1着 | 2着 | 3着 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1番人気 | 4回 | 0回 | 3回 | 40% | 40% | 70% |
| 2番人気 | 2回 | 5回 | 2回 | 20% | 70% | 90% |
| 3番人気 | 1回 | 1回 | 3回 | 10% | 20% | 50% |
| 4番人気 | 1回 | 3回 | 1回 | 10% | 40% | 50% |
| 5番人気 | 1回 | 0回 | 0回 | 10% | 10% | 10% |
| 6番人気以下 | 1回 | 1回 | 1回 | – | – | – |
過去10年で1番人気は4勝を挙げていますが、特筆すべきは2着が一度もない点です。勝つか着外か、という極端な傾向が見られます。 2024年はグランコージーが1番人気に応えて優勝しましたが、それ以前の3年間は1番人気が勝利していませんでした。
対照的に2番人気は、優勝こそ2回ですが、2着5回、3着2回と安定しており、連対率70%、複勝率90%は1番人気を大きく上回ります。馬券の軸としては2番人気の方が信頼できるかもしれません。
また、2023年には5番人気のノーブルサターンが、2017年には6番人気のユッコが優勝しており、中位人気以下の馬の台頭も十分に考えられます。人気薄でも実績やコース適性のある馬は警戒が必要です。
| 年齢 | 優勝回数 | 主な優勝馬(年) |
|---|---|---|
| 4歳 | 2回 | ベンテンコゾウ(2018)、ライズライン(2015) |
| 5歳 | 2回 | ヴァケーション(2022)、ユッコ(2017) |
| 6歳 | 2回 | ランガディア(2020)、ロジストーム(2019) |
| 7歳 | 2回 | グランコージー(2024)、ヒガシウィルウィン(2021) |
| 8歳 | 1回 | ナムラタイタン(2014) |
| 9歳 | 1回 | ノーブルサターン(2023) |
| 10歳 | 1回 | ナムラタイタン(2016) |
4歳馬の優勝は2018年のベンテンコゾウ、2015年のライズラインの2頭。5歳馬、6歳馬もそれぞれ2勝と、比較的若い世代が中心というわけではありません。 特筆すべきは高齢馬の活躍で、2014年には8歳馬ナムラタイタンが優勝し、2着トウホクビジン、3着アクロスジャパンと8歳馬が掲示板を独占しました。 10歳馬も2016年にナムラタイタンが優勝、2023年にはノーブルサターンが2着に入っています(2018年にはタイセイファントムも10歳で2着)。 さらに11歳馬も2019年にイーグルカザンが2着と好走しており、「シアンモア記念は年齢を度外視していい」と言えるでしょう。
岩手競馬の春の古馬重賞路線において、シアンモア記念の最重要ステップレースとなるのが、同じ盛岡ダート1600mで行われる「赤松杯」です。
過去10年のシアンモア記念優勝馬と、その前走赤松杯での成績は以下の通りです。
| シアンモア記念優勝年 | 優勝馬 | 赤松杯での着順(馬) |
|---|---|---|
| 2024年 | グランコージー | 1着 |
| 2023年 | ノーブルサターン | 4着 |
| 2022年 | ヴァケーション | 2着 |
| 2021年 | ヒガシウィルウィン | 5着 |
| 2020年 | ランガディア | 1着 |
| 2019年 | ロジストーム | 1着 |
| 2018年 | ベンテンコゾウ | 1着 |
| 2017年 | ユッコ | (赤松杯不出走) |
| 2016年 | ナムラタイタン | 1着 |
| 2015年 | ライズライン | (ナムラタイタン赤松杯1着も、ライズラインは赤松杯不出走) |
過去10年で、赤松杯をステップにシアンモア記念を制した馬は8頭。そのうち、赤松杯1着からシアンモア記念を連勝したのは5頭で、勝率は50%に達します。 しかし、2021年のヒガシウィルウィンは赤松杯5着から、2022年のヴァケーションは赤松杯2着から、そして2023年のノーブルサターンは赤松杯4着から巻き返してシアンモア記念を制しており、赤松杯で敗れた馬にも十分にチャンスがあることがわかります。 結論として、赤松杯組は最重要視すべきですが、着順だけでなくレース内容や斤量差なども考慮し、広く注目する必要があるでしょう。
| 開催年 | 優勝馬 | 2着馬 | 3着馬 | タイム | 人気(1着) | 騎手(1着) | 父馬(1着) | 母父馬(1着) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2024 | グランコージー | ヴァケーション | ノーブルサターン | 1:38.6 | 1 | 石川倭 | ベルシャザール | アドマイヤコジーン |
| 2023 | ノーブルサターン | スズカゴウケツ | セイヴァリアント | 1:36.2 | 5 | 高松亮 | カジノドライヴ | クロスマイハート |
| 2022 | ヴァケーション | グランコージー | グローリーグローリ | 1:42.3 | 4 | 木村暁 | エスポワールシチー | テンノベニバラ |
| 2021 | ヒガシウィルウィン | エンパイアペガサス | チャイヤプーン | 1:42.0 | 2 | 山本聡哉 | サウスヴィグラス | プリモタイム |
| 2020 | ランガディア | エンパイアペガサス | ヒガシウィルウィン | 1:43.0 | 1 | 鈴木祐 | キングカメハメハ | マリーシャンタル |
| 2019 | ロジストーム | イーグルカザン | (該当なし) | 1:40.3 | 2 | 村上忍 | Unbridled’s Song | レーヴドフィユ |
| 2018 | ベンテンコゾウ | タイセイファントム | ビタミンエース | 1:36.6 | 1 | 村上忍 | サウスヴィグラス | スタートウショウ |
| 2017 | ユッコ | プリムラブルガリス | ブラックサンダー | 1:41.1 | 6 | 高松亮 | ハーツクライ | キッズスター |
| 2016 | ナムラタイタン | ライズライン | グランプリブラッド | 1:38.4 | 1 | 坂口裕一 | サウスヴィグラス | ネクストタイム |
| 2015 | ライズライン | フジノフェアリー | ケイジータイタン | 1:39.2 | 3 | 村上忍 | スクリーンヒーロー | イージーラヴァー |
| 2014 | ナムラタイタン | トウホクビジン | アクロスジャパン | 1:37.7 | 1 | 坂口裕一 | サウスヴィグラス | ネクストタイム |
シアンモア記念の血統傾向を見ると、特定の系統が強さを見せています。
過去10年で最も多くの勝利を挙げているのがミスプロ系の種牡馬を父に持つ馬で、実に6勝をマークしています。 2024年の覇者グランコージー(父ベルシャザール)、2021年ヒガシウィルウィン(父サウスヴィグラス)、2020年ランガディア(父キングカメハメハ)、2019年ロジストーム(父Unbridled’s Song)、2018年ベンテンコゾウ(父サウスヴィグラス)、2016年ナムラタイタン(父サウスヴィグラス)が該当します。 特に2020年と2021年は、上位3着までをミスプロ系産駒が独占する圧巻の走りを見せました。
これに続くのがサンデーサイレンス系で2勝。2022年のヴァケーション(父エスポワールシチー)、2017年のユッコ(父ハーツクライ)が勝利しています。 その他、2023年にはA.P. Indy系のノーブルサターン(父カジノドライヴ)が、2015年にはロベルト系のライズライン(父スクリーンヒーロー)が勝利しています。
今年の出走馬では、フジユージーン(父ゴールデンバローズ)、ヒロシクン(父ドレフォン)、グランコージー(父ベルシャザール)が父ミスプロ系に該当します。
母父馬の傾向については、父馬ほど明確なデータは出ていませんが、今年の出走馬の母父を見てみると、サンデーサイレンス系(フジユージーンの母父スウィフトカレント、ヒロシクンの母父ハーツクライ、ノーブルサターンの母父スペシャルウィーク、グローリーグローリの母父ダンスインザダーク)や、ナスルーラ系(グランコージーの母父アドマイヤコジーン)、ミスタープロスペクター系(ヘリオスの母父フレンチデピュティ)、ロベルト系(ミニアチュールの母父ブライアンズタイム)など、ダートで実績のある血統が並んでいます。
これらの配合は、近年のシアンモア記念の好走血統パターンに合致しており、注目に値します。
出走各馬の近走成績、コース適性、血統、ローテーション、そして調教気配(※)を踏まえて、有力馬をピックアップします。 ※調教に関する情報は、レースが近づくにつれてYouTubeなどの動画サイトや専門誌で公開されることが期待されます。各馬の最終的な状態を見極める上で非常に重要な情報となるため、レース直前には必ず確認するようにしましょう。現時点では、各馬の近走レース映像へのリンクを参考にしてください。
これまでの分析を踏まえ、シアンモア記念2025の馬券検討における重要なポイントを再度整理します。
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