競馬の祭典、日本ダービーがいよいよ近づいてきました。各陣営がダービー制覇という最高の栄誉を目指し、管理馬の調整に余念がありません。複数の情報源から得られた各出走予定馬の調教の様子をまとめ、その仕上がり具合を分析します。
特に評価の高い注目馬
クロワデュノール(皐月賞2着) 最終追い切りは栗東CWで北村友一騎手が騎乗し、ホーリーブラッサムと併せ馬。馬なりの調整ながら6F82秒8、上がり1F11秒2をマークしアタマ差先着しました。1週前も同騎手騎乗で栗東CWで稍一杯に追われ、センツブラッドに1馬身先着(6F82秒2-1F11秒1)。斉藤崇史調教師は「皐月賞の時と比べて動きは良くなり馬体も良く見せる。これまでで最もいいと言える状態」とコメントしており、陣営の期待の高さがうかがえます。動きは力強く、馬体も整っており順調そのもの。最終追い切りでは手前替えもスムーズで、左手前でも長く脚を使える点を評価する声も聞かれます。追い切り評価はAが多く、S評価を与えるソースも見られるなど、絶好の仕上がりと見てよさそうです。
ファンダム(毎日杯1着) 最終追い切りは美浦Wで北村宏司騎手が騎乗し、3頭併せで馬なり調整。ヤマニンアドホックと同時併入(5F68秒3-1F11秒7)を果たしました。1週前も同騎手騎乗で美浦Wでの3頭併せ。ゴール前仕掛けで自己ベストとなる6F81秒4-1F11秒6を記録しています。北村宏司騎手は「準備運動の段階から体の使い方が良く、気合乗りも適切。距離にも対応してくれると思う」と好感触。辻調教師も「道中我慢して、並んでも抑えきれないくらいでしっかり伸びた」と満足げです。力強くウッドチップを掻き込むような走りが印象的で、最終追い切りではスムーズな手前替えから最後までしっかりと脚を溜めていました。追い切り評価はSまたはAがほとんどで、非常に良い仕上がりにあると評判です。
マスカレードボール(共同通信杯1着、皐月賞3着) 最終追い切りは美浦坂路で嶋田純次騎手が騎乗し、レッドベルダンスと併せ馬。ゴール前で仕掛けられると、自己ベストとなる全体時計52秒3、上がり1F11秒8を叩き出し半馬身先着しました。1週前は美浦Wで坂井瑠星騎手が騎乗し、3頭併せでジオセントリックと併入(6F84秒5-1F11秒3)。手塚久調教師は「時計も動きも今までの坂路調教で一番良かった。過去最高のデキ」と最大級の賛辞を送っており、嶋田騎手の感触も非常に良かったとのこと。力強い動きは東京の広いコース向きとされ、手前替えもスムーズで反応良く突き抜ける点が評価されています。追い切り評価はAまたはBが多く、S評価を与えるソースもあり、特に最終追い切りの内容が絶賛されています。
ミュージアムマイル(皐月賞1着) 最終追い切りは栗東坂路で助手が騎乗し、スピリットライズと併せて馬なりでアタマ差先着(4F56秒4-1F12秒1)。1週前は栗東CWでレーン騎手が騎乗し、稍一杯に追われてカズプレストに1馬身先着(7F96秒7-1F11秒0)しました。高柳大輔調教師は「内面はできており調整程度。皐月賞後も順調に来ており調整に不安はない。距離も問題ないだろう」と自信をのぞかせています。動きは軽快で手前替えもスムーズ、走りにセンスが感じられると評価される一方、頭が高く気持ちが表に出すぎている点や、馬体がごつくなった印象、最終追い切りの時計が目立たない点を指摘する声もあります。追い切り評価はSまたはBに分かれていますが、皐月賞馬の動向から目が離せません。
レディネス(プリンシパルステークス1着) 最終追い切りは栗東CWで横山典弘騎手が騎乗し、馬なりで6F81秒7-上がり1F11秒3をマーク。1週前も同騎手騎乗で栗東CWを馬なりで駆け抜けました(7F94秒8-1F12秒0)。昆助手は「無理はしておらずテンションも上がっていない。本当に成長するのはまだ先だがポテンシャルでどこまでやれるか」とコメント。動きは柔らかくスピーディで、手前替えもスムーズ。2週続けて好時計をマークしており、状態はベストコンディションとの評価が目立ちます。追い切り評価はAまたはBが多く、S評価を与えるソースもあり、特に「桜花の競馬ちゃんねる」ではA評価の中で最も高く評価されるなど、上昇気配が顕著です。
その他の注目馬と課題
- ショウヘイ(京都新聞杯1着): 最終追い切りは栗東ポリトラックで馬なり調整(6F81秒0-1F11秒4)。派手さはないものの無駄のないスムーズな動きで、友道厩舎得意の最終ポリトラック調整も好感が持てます。追い切り評価はAが多く、陣営も「追い切りと競馬が直結するタイプ」と期待を寄せています。
- カラマティアノス(皐月賞10着): 最終追い切りは美浦Wで池添謙一騎手が騎乗し、馬なりで併入(5F66秒6-1F11秒1)。動きは軽快ですが、集中力の面で課題が指摘されており、評価はAまたはBに分かれています。
- サトノシャイニング(皐月賞5着): 1週前に栗東CWで自己ベストを記録。杉山晴紀調教師は「状態はいい」とコメントしていますが、全体的に頭が高く掛かり気味な点が気になります。評価はAまたはB。
- ジョバンニ(皐月賞4着): 最終追い切りは栗東坂路で馬なり。馬体は絞れていますが、前走時ほどの迫力には欠けるとの見方も。評価はBが多いようです。
- エリキング(皐月賞11着): 1週前に栗東CWで自己ベストをマークするなど良化は見られますが、追われて頭が高くなるなど課題も残ります。評価はBまたはBマイナスが中心。
- リラエンブレム(シンザン記念1着、毎日杯7着): 1週前に栗東CWで自己ベストを叩き出しましたが、最終追い切りは時計が目立たず、距離適性に疑問符も。評価はSまたはCと極端に分かれています。
まとめ
各馬、日本ダービーに向けて順調に調整を進めており、特に上位人気が予想される馬たちは高い評価を得ています。一方で、距離適性や気性面、体の使い方に課題が指摘されている馬も見受けられます。
最終的な判断には、これらの調教情報に加え、枠順や当日の馬場状態、パドックでの気配や返し馬の雰囲気なども総合的に考慮する必要があるでしょう。競馬の祭典を制するのはどの馬か、当日のレースが今から待ち遠しい限りです。
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