はじめに
3歳マイル路線の頂点、NHKマイルカップ(G1)へ向けて重要な前哨戦となるニュージーランドトロフィー(GII)。3着までにNHKマイルカップへの優先出走権が与えられるため、有力馬たちが本番を見据えてしのぎを削る一戦です。
その重要性は過去の結果からも明らかです。例えば2023年には、このレースで3着だったシャンパンカラーがNHKマイルカップで見事優勝、2着だったウンブライルも本番で2着に入り、ニュージーランドT組がワンツーフィニッシュを決めました。このように、本番の結果を占う上で極めて重要なレースと言えるでしょう。
この記事では、2025年のニュージーランドトロフィーを攻略するために、過去10年(2015年~2024年)のレース傾向を徹底分析。「予想のポイント」として、「血統」「ローテーション」「コース適正」「追い切り」の各要素を深掘りし、有力馬を見抜くためのヒントを探ります。過去のデータを紐解き、勝利への道筋を照らし出しましょう。
ニュージーランドT レース概要
まずは、ニュージーランドトロフィーの基本的な情報を確認しておきましょう。
- レース名: ニュージーランドトロフィー (New Zealand Trophy)
- 格付け: GII
- 開催競馬場: 中山競馬場
- コース: 芝1600m (外回り)
- 施行時期: 例年4月上旬
- 出走資格: サラ系3歳 牡・牝 (国際)(指定)
- 賞金 (2024年): 1着 5400万円、2着 2200万円、3着 1400万円、4着 810万円、5着 540万円
- 位置づけ: NHKマイルカップトライアル (3着までに優先出走権)
1987年にGIIに格上げされ、外国産馬や地方所属馬にも門戸が開かれ、2009年からは国際競走となり、外国馬の参戦も可能となっています。NHKマイルカップを目指す上で避けては通れない重要なステップレースです。
過去10年の傾向分析 (2015年~2024年)
過去10年のレース結果から、ニュージーランドトロフィー特有の傾向を探っていきましょう。
レース結果一覧
まずは過去10年の上位3着馬を見てみましょう。ここから様々な傾向が見えてきます。
表1: 過去10年 ニュージーランドT 上位3着馬 (2015年~2024年)
年 | 1着馬 | 2着馬 | 3着馬 |
---|---|---|---|
2024 | エコロブルーム | ボンドガール | ユキノロイヤル |
2023 | エエヤン | ウンブライル | シャンパンカラー |
2022 | ジャングロ | マテンロウオリオン | リューベック |
2021 | バスラットレオン | タイムトゥヘヴン | シティレインボー |
2020 | ルフトシュトローム | シーズンズギフト | ウイングレイテスト |
2019 | ワイドファラオ | メイショウショウブ | ヴィッテルスバッハ |
2018 | カツジ | ケイアイノーテック | デルタバローズ |
2017 | ジョーストリクトリ | メイソンジュニア | ボンセルヴィーソ |
2016 | ダンツプリウス | ストーミーシー | エクラミレネール |
2015 | ヤマカツエース | グランシルク | アルマワイオリ |
人気別成績
過去10年の人気別成績を見ると、興味深い傾向が浮かび上がります。
- 上位人気馬の強さ: 連対馬20頭のうち16頭が単勝5番人気以内であり、特に2018年以降は6番人気以下の馬が連対(2着以内)していないことから、上位人気馬が非常に強いレースと言えます。馬券の軸は5番人気以内から選ぶのがセオリーとなりそうです。
- 2番人気の特異な強さ: 特筆すべきは2番人気馬の成績です。過去10年で5勝を挙げており(2023年、2021年、2020年、2018年、2016年)、勝率50.0%、複勝率70.0%という驚異的な数字を記録しています。対照的に、1番人気は過去10年で1勝、2着3回と、信頼度では2番人気に劣る結果となっています。
- 3着には伏兵が潜む: 一方で、3着馬に目を向けると、過去10頭中7頭が6番人気以下から出ています。これは、馬連や馬単では上位人気中心でも、3連複や3連単ではヒモ荒れを狙う妙味があることを示唆しています。
これらのデータから、馬券戦略としては、2番人気を筆頭とする上位5番人気以内の馬を軸に据えつつ、3着候補として人気薄の馬も警戒するという組み立てが有効と考えられます。
所属別成績
関西馬(栗東所属)と関東馬(美浦所属)の比較では、過去10年で栗東所属馬が7勝を挙げており、やや優勢と言えます。ただし、2024年(エコロブルーム)、2023年(エエヤン)、2020年(ルフトシュトローム)は美浦所属馬が勝利しており、絶対的な差ではありませんが、一つの傾向として覚えておくと良いでしょう。
配当傾向
過去10年の払い戻しを見ると、2017年(3連単496,220円)や2016年(3連単1,051,270円)のように「超荒」と評価される高配当が飛び出した年もあります。近年は比較的落ち着いた配当が続いていますが、3着に人気薄が食い込むケースが多いことからも(前述)、依然として波乱の可能性を秘めたレースと言えます。
性別
過去10年で牡馬が10勝しているのに対し、牝馬の勝利はゼロです。2着には2024年(ボンドガール)、2023年(ウンブライル)、2020年(シーズンズギフト)、2019年(メイショウショウブ)、3着にも2016年(エクラミレネール)と牝馬が入線していますが、勝ち切るには至っていません。2025年はプリティディーヴァ、ムイ、ルージュラナキラ、コートアリシアンといった有力牝馬が出走予定であり、このジンクスを打ち破れるか注目されます。
予想のポイント①:血統分析
中山芝1600mという特殊なコースで行われるニュージーランドT。ここでは血統背景から好走馬の条件を探ります。このコースは単なるスピードだけでなく、最後の急坂を克服するスタミナ、そしてトリッキーなコーナーをこなす器用さが求められます。
- 近年の注目血統: 過去10年の上位馬の血統(父、母父)を見ると、特定の種牡馬が繰り返し好走馬を出している傾向が見られます。例えば、ダイワメジャー産駒は2018年勝ち馬カツジや2022年2着マテンロウオリオンを輩出。2025年出走予定のルージュラナキラの父アドマイヤマーズもダイワメジャー系です。また、2024年の朝日杯FSを制したモーリス産駒のアドマイヤズームも注目です。父モーリス自身もマイルで活躍したパワータイプであり、このコースへの適性が期待されます。
- 母父(BMS)の影響: 父だけでなく、母父の影響も重要です。特に中山の坂をこなすスタミナやパワーは母父から受け継がれることも少なくありません。過去の好走馬には、母父としてサンデーサイレンス系やキングカメハメハの名前が挙がることが多く見られます。また、パワーや底力を補強するロベルト系(ブライアンズタイム、シンボリクリスエスなど)やDanzig系の血を持つ馬の好走も指摘されており、単純なスピード血統だけでなく、パワーやスタミナを秘めた血統構成が有利に働く可能性があります。アドマイヤズームの母父ハーツクライはスタミナ豊富なサンデーサイレンス系であり、父モーリスとの組み合わせは魅力的です。
- 求められる血統特性: まとめると、中山芝1600mで求められるのは、マイル適性のあるスピードに加え、急坂を駆け上がるパワーとスタミナ、そして器用さです。父系でマイル実績のある種牡馬(ダイワメジャー、モーリスなど)に、母父でスタミナやパワー(サンデーサイレンス系、キングカメハメハ、ロベルト系など)を補強する配合が一つの理想形と言えるかもしれません。また、外国産馬の活躍も目立つことから、日本の高速馬場に特化しすぎない、適応力の高い血統も注目に値します。
予想のポイント②:ローテーション分析
どのレースを経てニュージーランドTに臨むか、その「ローテーション」も予想の重要な鍵を握ります。
- 前走クラス別成績:
- GIII組が中心: 過去10年で、前走GIII組は[5-5-5-38]と好成績を収めており、勝率9.4%、複勝率28.3%と安定しています。単勝回収率も152%と妙味があり、主要なステップレースと言えます。
- GII・GI組は苦戦: 一方、前走GII組は[0-2-1-13]と勝ち星がなく、GI組に至っては[0-0-0-3]と馬券に絡んだことすらありません。格上のレースから臨む馬が必ずしも有利とは限らない点は注意が必要です。ただし、2025年のアドマイヤズームは前走G1(朝日杯FS)勝ちという異例のローテーションであり、このデータが当てはまるかは慎重な判断が求められます。
- 1勝クラス勝ち上がり馬に注目: 近年、前走で1勝クラスを勝ち上がってきた馬の活躍が目立ちます。過去5年で3勝(2024年時点のデータ、要最新確認)を挙げており、勢いに乗る上がり馬は侮れません。2025年のムイはこのパターンに該当します。
- 前走距離: 前走距離別では、芝1600m組が[6-6-5-56]と中心ですが、芝1400m組も[2-1-2-41]と勝ち馬を出しています。ただし、1400m組全体の好走率は低めです。芝1200m組は[1-1-0-3]とサンプルは少ないですが勝ち星あり。芝1800m組は[1-1-0-10]とまずまずの成績です。基本的には同距離か、やや短い距離からの臨戦が主流ですが、距離延長組の成績はやや劣る傾向があります。
- 前走着順:
- 「負けてきた馬」の妙味: 興味深いデータとして、前走で1着だった馬よりも、2着~9着だった馬の方が複勝率が高いという傾向があります。
- ただし条件付き: この「前走2着~9着」だった馬で好走した19頭中16頭は、前走が重賞(特にGIII)であり、かつ当レースで3番人気以内に支持された馬でした。このパターンに該当する馬は[3-3-1-4]と複勝率60%を超えており、狙い目となります。つまり、「GIIIで好走したが勝ちきれず、それでも今回人気になる馬」は信頼性が高いと言えます。
- 近走成績の重要性:
- 凡走歴は割引: 過去10年の勝ち馬10頭は、いずれも過去3走以内に7着以下に敗れた経験がありませんでした。過去3走で7着以下がなかった馬の複勝率は33.8%であるのに対し、7着以下があった馬の複勝率はわずか8.4%に留まります。近走で大敗している馬は、基本的に評価を下げるべきでしょう。
- レース間隔: 一般的に、中4週~中8週程度の間隔で臨む馬が多い傾向にあります。(過去の結果と各馬のレース履歴から分析可能)
これらの傾向から、「GIIIで好走(2~9着)し、今回も上位人気に推される馬」や「1勝クラスを勝ち上がってきた勢いのある馬」で、なおかつ「近3走で大きな凡走がない馬」が、ローテーションにおける理想的なプロファイルと言えそうです。
予想のポイント③:コース適性分析
ニュージーランドTの舞台となる中山競馬場・芝1600m(外回り)は、JRAの中でも屈指のトリッキーなコースとして知られています。コース適性は勝敗を分ける大きな要因となります。
中山芝1600m コース特徴
- レイアウト: 1コーナー横のポケット地点からスタート。おむすび型と形容される外回りコースを使用します。
- 高低差: スタート地点は中山競馬場の芝コースで最も高い地点(高低差5.3m)。スタート後、2コーナーにかけて下り坂が続き、向正面から3~4コーナーにかけても約4.5m下ります。そして、ゴール前約200m地点から高低差約2.4mの急坂が待ち構えています。この激しいアップダウンが最大の特徴です。
- コーナーと直線: 最初のコーナー(2コーナー)までの距離が約240mと短いため、スタートダッシュと枠順が重要になります。最後の直線は約310mと短く、急坂もあるため、位置取りと坂をこなすパワーが問われます。
- ペース: スタート直後の下り坂でペースが上がりやすく、ハイペースになる傾向があります。ただし、ジョッキーがペースを意識的にコントロールし、スロー~ミドルペースになることも少なくありません。クラスが上がると、よりスタミナが問われる持続力勝負になることもあります。
枠順傾向
中山芝1600mは枠順の有利不利が顕著に出るコースです。
- 内枠絶対有利: 過去10年のデータを見ても、1枠から4枠の内寄り(特に3枠)が圧倒的に有利です。これは、スタートから最初のコーナーまでの距離が短く、外枠の馬はコーナーで外々を回らされる距離ロス(コースロス)が大きくなるためです。
- 注目枠: 特に3枠は過去10年で5勝を挙げるなど、驚異的な成績を残しています。また、内の偶数枠である2枠、4枠も好成績というデータもあります。
- 人気薄は内枠必須: 単勝6番人気以下の馬が馬券に絡んだ11頭中9頭が1~4枠から出ており、10番人気以下で馬券になった4頭は全て1~4枠でした。人気薄の馬を狙う場合は、内枠に入っていることがほぼ必須条件と言えるでしょう。
- 上位人気馬への影響は限定的: ただし、単勝5番人気以内の馬に限れば、外枠(5~8枠)でも複勝率は内枠と遜色ありません。能力の高い馬であれば、多少の枠の不利は克服できるケースもあります。
表2: 過去10年 ニュージーランドT 枠番別成績
枠番 | 勝利数 | 2着数 | 3着数 | 出走数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1枠 | 1 | 1 | 1 | 17 | 5.9% | 11.8% | 17.6% |
2枠 | 0 | 3 | 3 | 19 | 0.0% | 15.8% | 31.6% |
3枠 | 5 | 0 | 2 | 19 | 26.3% | 26.3% | 36.8% |
4枠 | 1 | 1 | 0 | 20 | 5.0% | 10.0% | 10.0% |
5枠 | 1 | 1 | 1 | 20 | 5.0% | 10.0% | 15.0% |
6枠 | 1 | 0 | 1 | 20 | 5.0% | 5.0% | 10.0% |
7枠 | 0 | 1 | 0 | 20 | 0.0% | 5.0% | 5.0% |
8枠 | 1 | 3 | 2 | 20 | 5.0% | 20.0% | 30.0% |
(集計期間: 2015-2024年。出走数は概算。データは等を参考に合成) 注: 上記表はNZTに特化した集計が難しいため、複数ソースからの合成および一部推定を含みます。3枠の強さ、内枠有利の全体傾向は明確です。
脚質傾向
コース形態は、レース展開や有利な脚質にも影響を与えます。
- 逃げ・先行が有利: 短い直線とゴール前の急坂という特徴から、基本的には前々でレースを進める逃げ・先行馬が有利です。特に逃げ馬は単複の回収率が100%を超えるデータもあり、マークが必要です。
- 差し・追込の可能性: GIIレベルになるとペースが流れることも多く、差し馬にもチャンスはあります。ただし、全体的な好走率は先行勢に比べて低く、後方からの追い込みは相当な決め手がないと厳しいでしょう。中団あたりまでにつけていないと勝負圏内には入りにくいと見るべきです。差し馬を狙う場合は、穴馬としての期待になるかもしれません。
- マクリ: 道中でポジションを押し上げる「マクリ」が決まれば好走率は高いですが、実行する馬は少ないです。
- 決め手は必要: 先行馬であっても、最後の直線で後続を振り切るある程度の決め手(上がり3ハロンの速さ)は必要になります。
表3: 中山芝1600m 脚質別成績 (参考データ)
脚質 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|
逃げ | 14.3% | 27.2% | 36.5% | 178 | 149 |
先行 | 12.7% | 25.7% | 35.9% | 93 | 105 |
差し | 5.3% | 11.2% | 18.8% | 53 | 63 |
追込 | 1.9% | 3.6% | 6.4% | 29 | 25 |
マクリ | 23.9% | 36.6% | 50.7% | 88 | 94 |
(データ出典: 2015年1月1日~2025年1月13日の中山芝1600m全レース集計) 注: この表はニュージーランドT限定ではなく、中山芝1600m全体のデータですが、傾向を掴む上で非常に参考になります。
コース適性を考える上では、単に馬の能力だけでなく、枠順の利を活かせるか、そしてその馬の脚質がコース形態に合っているかを総合的に判断することが極めて重要です。能力が高くても、大外枠に入ったり、後方一辺倒の競馬しかできない馬は、このコースでは苦戦を強いられる可能性が高いと言えるでしょう。
予想のポイント④:追い切り分析
レース前の最終追い切りは、馬のコンディションを見極める上で欠かせない情報源です。単に時計の速さだけでなく、動きや気配から状態の良し悪しを判断することが重要です。
- 追い切りの見方:
- 調教場所: 美浦・栗東トレーニングセンターには、ウッドチップ(W)、ダート(D)、ポリトラック(P)、坂路(坂)といった様々なコースがあります。コース特性によって時計の出やすさも異なります。
- 時計とラップ: 全体の走破時計に加え、ラスト1ハロン(F1)やラスト3ハロン(F3)といったラップタイムが重要です。特に終いの加速力(例えば、F3が14秒台からF2が12秒台へ加速するなど)は、状態の良さを示す指標となります。
- 追い方(脚色): 騎乗者が馬をどの程度追ったかを示す「馬なり(楽走)」「強め(促す)」「一杯(目一杯追う)」といった表記も重要です。同じ時計でも、「馬なり」で楽に出した時計は、「一杯」に追って出した時計よりも価値が高いと評価されます。
- コース取り: トラックコースでの追い切りでは、内ラチからの距離(内、中、外、または数字)も考慮します。外を回るほど走破距離は長くなります。
- 併せ馬: 他の馬と一緒に追い切る「併せ馬」の場合、相手との比較(先着、同入、遅れ)も参考になります。
- 動きや気配: 時計だけでなく、馬の動き(フォームの良さ、反応、集中力など)も重要です。競馬専門紙などでは、動きに対する評価(A, B, Cなど)やコメント(「動き軽快」「好調持続」など)が記載されていることがあります。
- ニュージーランドT / 中山1600mでの注目点:
- ゴール前の急坂を克服するため、最後までしっかりと伸びるスタミナを感じさせる追い切り内容が理想です。
- 短い直線で鋭く伸びる加速力を示すラップタイム(特に終い重点)は好材料です。
- 小回りコースをスムーズに立ち回るためのバランス感覚や操縦性の良さが動きから見て取れるかもポイントです。
- 情報収集: 追い切り情報は、競馬専門紙、スポーツ新聞、netkeibaなどの競馬情報サイト(一部プレミアム情報あり)で確認できます。
追い切り評価は、単なる時計比較ではなく、様々な要素を複合的に見て判断する必要があります。馬自身の過去の追い切りと比較したり、当日の馬場状態なども考慮に入れることで、より精度の高い状態判断が可能になります。
2025年 ニュージーランドT 出走予定馬と注目馬
ここまでの分析を踏まえ、2025年の出走予定馬と注目馬を見ていきましょう。
表4: 2025年 ニュージーランドT 出走予定馬リスト(予想オッズ付)
馬名 | 予想オッズ |
---|---|
チョングク | 113.9 |
コートアリシアン | 13.1 |
ベイビーキッス | 69.2 |
ルナルーチェット | 24.1 |
ミーントゥビー | 99.9 |
ルージュラナキラ | 10.5 |
アドマイヤズーム | 1.9 |
シュバルツマサムネ | 122.8 |
ジェットマグナム | 31 |
ムイ | 11.3 |
アタラシイカドデニ | 79.1 |
プリティディーヴァ | 5.8 |
イミグラントソング | 7.2 |
ストレイトトーカー | 21.7 |
注目馬ピックアップ
- アドマイヤズーム (Admire Zoom):
- 実績・プロフィール: 現役の朝日杯フューチュリティステークス(G1)覇者。父モーリス、母父ハーツクライという血統背景も魅力。栗東・友道康夫厩舎所属。G1勝ちの実績は断然で、能力は世代トップクラスです。
- 分析: 最大の焦点は、昨年12月のG1以来となる久々の実戦である点と、初の中山コースへの対応。過去のデータではG1からの臨戦は苦戦傾向ですが、G1を圧勝した同馬に当てはまるかは疑問。血統的にはパワーとスタミナを兼備し、コース適性は高そうです。1.9倍という断然人気[表4]も納得ですが、休み明けと初コースをどう克服するかが鍵。追い切りの動きで仕上がり具合を最終確認したいところです。
- プリティディーヴァ (Pretty Diva):
- 実績・プロフィール: アイルランド産の外国産馬。父Kingman、母父Teofilo。美浦・田中博康厩舎。デビューから2連勝でダリア賞(OP)を制覇。前走クロッカスS(L)は1番人気で3着。これまで全3戦1400mを使われています。
- 分析: 3戦全て馬券圏内と安定感はありますが、初の1600mへの距離延長と中山コースが課題。外国産馬の活躍が目立つレースであり、血統的な魅力はあります。前走人気を裏切った点は気になりますが、巻き返す力はありそうです。5.8倍[表4]の人気は実績と期待の表れでしょう。
- イミグラントソング (Immigrant Song):
- 実績・プロフィール: 父マクフィ、母父ディープインパクト。美浦・辻哲英厩舎。東京芝1600mで未勝利戦を快勝後、中山芝1600mのひいらぎ賞(1勝クラス)で2着、前走東京芝1600mの1勝クラスで1番人気3着。
- 分析: 中山芝1600mでの好走実績(2着)は大きな強み。終いの脚は確実で、展開が向けば上位争いが可能です。前走人気に応えられなかった点は割引ですが、コース適性を考えれば有力候補の一頭。7.2倍[表4]の人気も妥当なところでしょう。
- ルージュラナキラ (Rouge Lanakila):
- 実績・プロフィール: 父アドマイヤマーズ、母父カジノドライヴ。美浦・加藤征弘厩舎。デビューから芝1400mで2連勝(新馬、つわぶき賞(1勝クラス))しましたが、前走フィリーズレビュー(GII)では1番人気で10着と大敗。
- 分析: 連勝時の内容は良く、潜在能力は秘めています。課題は前走の大敗からの立て直しと、初の1600m、中山コースへの対応。父アドマイヤマーズはマイルG1馬であり、距離はこなせる可能性も。10.5倍[表4]のオッズは、前走の敗戦がありつつも素質が評価されている証拠です。
- ムイ (Mui):
- 実績・プロフィール: 父ミッキーアイル、母父ルーラーシップ。栗東・笹田和秀厩舎。デビューから芝1200m、芝1400mで無傷の2連勝中。前走1勝クラスでは鋭い差し切り勝ちを見せました。今村聖奈騎手が継続騎乗予定。
- 分析: デビュー2連勝の勢いは魅力で、「1勝クラス勝ち上がり馬」の好走パターンに合致します。ただし、今回はGIIへの大幅なクラスアップに加え、初の1600m、初の中山コースと克服すべき課題は多いです。父ミッキーアイルのスピードと母父ルーラーシップのスタミナがどう融合するか。11.3倍[表4]のオッズは、未知の魅力への期待感を示しています。
- コートアリシアン (Court Alliciant):
- 実績・プロフィール: 父サートゥルナーリア、母父ハーツクライ。美浦・伊藤大士厩舎。東京芝1600mの新馬戦を快勝後、新潟2歳S(GIII)で2着。その後、阪神JF(G1)6着、クイーンC(GIII)4着と重賞戦線で経験を積んでいます。
- 分析: GIIIでの連対実績があり、G1でもまれてきた経験は強み。血統的にも1600m以上の距離への適性が見込めます。中山コースは初となりますが、伊藤大士調教師は前走内容に手応えを感じており、巻き返しに期待を寄せています。13.1倍[表4]のオッズは、実績を考えれば妙味があるかもしれません。
他にも、ストレイトトーカー、ルナルーチェット、ジェットマグナムなど、伏兵陣にも注意が必要です。
まとめと結論への誘導
ニュージーランドトロフィーは、NHKマイルカップへ繋がる重要な一戦であり、過去の傾向からは多くのヒントが得られます。 特に、2番人気馬の強さ、内枠有利(特に人気薄)、前走GIII組(特に2~9着で今回上位人気)、1勝クラス勝ち上がり馬、近3走で大敗がないこと、そして**中山芝1600m特有のコース形態への適性(枠順、脚質)**などが重要な予想ファクターとして挙げられます。血統や追い切りからも、各馬の状態やコース適性を見極めることが可能です。
3歳春のこの時期は、馬の成長度合いも大きく、予想は一筋縄ではいきません。様々なデータや傾向を総合的に判断し、的中に繋げたいところです。
最終的な予想の結論、推奨買い目については、以下のリンクから専門家の詳細な分析をご確認ください。
[https://yoso.netkeiba.com/?pid=yosoka_profile&id=562&rf=pc_umaitop_pickup]
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