2025年 オールスターマイル (G1) 詳細レポート

レース概要と結果

2025年3月8日、オーストラリアのフレミントン競馬場にて、第7回オールスターマイル (G1) が開催されました。総賞金250万豪ドル、1着賞金150万豪ドルを懸けて、7頭の精鋭たちが芝1600メートルのコースで激闘を繰り広げました。

レースは、好スタートを切ったライズアットドーンが先頭に立ち、ミスターブライトサイド、アナザーウィルが続く展開となりました。トムキトゥンは中団に位置し、レースを伺います。最後の直線に入ると、トムキトゥンが力強い末脚を繰り出し、ミスターブライトサイドとの接戦を制し、見事優勝を飾りました。3着にはライトインファントリーマンが入りました 。  

レース結果詳細

• 1着：トムキトゥン (Ben Melham 騎乗) – 1:35.94
• 2着：ミスターブライトサイド (Craig Williams 騎乗) – 短頭差
• 3着：ライトインファントリーマン (Ethan Brown 騎乗) – 1.25馬身差
• 4着：アナザーウィル (Jye McNeil 騎乗) – 短頭差
• 5着：アティシュ (Damian Lane 騎乗) – 2馬身差
• 6着：ライズアットドーン (Mark Zahra 騎乗) – 0.75馬身差
• 7着：フライングトラピーズ (Billy Egan 騎乗) – 5.25馬身差

トムキトゥンは単勝4.6倍の支持を集めており、ミスターブライトサイドとアナザーウィルが2.7倍でそれに続いていました。大方の予想を覆し、トムキトゥンが勝利を掴んだ形となりました 。  

レースのハイライト

• トムキトゥンは、直線で外から鋭く伸び、ミスターブライトサイドとの激しい競り合いを制しました。
• ミスターブライトサイドは、先行策から粘り強く抵抗しましたが、惜しくも2着となりました。
• ライトインファントリーマンは、中団から追い上げて3着を確保しました。
• 大外枠からスタートしたフライングトラピーズは、後方からの競馬となり、7着に敗れました。

出走馬紹介

ミスターブライトサイド

近年、オーストラリア競馬界を牽引してきた名馬ミスターブライトサイド。2022年、2023年のドンカスターマイル連覇、2023年のオールスターマイル制覇など、輝かしい実績を誇ります 。しかし、2025年に入ってからは、2月のフューチュリティステークス (G1) で勝利を収めたものの、C.F.オーアステークス (G1) では2着と、やや精彩を欠くレースが続いていました 。今回のオールスターマイルでは、復活を期しての出走となりましたが、惜しくも2着に敗れました。  

ライトインファントリーマン

ライトインファントリーマンは、2024年12月にイギリスからオーストラリアに移籍してきた実力馬です。移籍後初戦のノーザリーステークス (G1) を制し、G1初勝利を挙げました 。今回のオールスターマイルでは、更なる飛躍を期待されましたが、3着という結果に終わりました。  

アナザーウィル

アナザーウィルは、2025年に入ってから好調を維持しており、2月のC.F.オーアステークス (G1) を制覇し、G1初勝利を挙げました 。勢いに乗ってオールスターマイルに挑みましたが、4着という結果に終わりました。  

アティシュ

アティシュは、2024年の豪チャンピオンズステークス (G1) を制覇した実力馬です 。2025年に入ってからは、2月のアポロステークス (G2) で7着と敗れましたが、巻き返しを期してオールスターマイルに出走しました。しかし、5着という結果に終わりました。  

ライズアットドーン

ライズアットドーンは、2024年のコーフィールドカップ (G1) で2着に入るなど、長距離レースで活躍を見せている馬です。今回のオールスターマイルでは、距離適性に疑問符がつけられていましたが、果敢に先行策をとり、6着という結果に終わりました。

フライングトラピーズ

フライングトラピーズは、重賞での勝利経験がない伏兵馬です。今回のオールスターマイルでは、単勝151倍の大穴として出走しましたが、7着に敗れました。

優勝馬トムキトゥン

トムキトゥンは、父ハリーエンジェル、母トランスファーズという血統の4歳セン馬です 。2023年のスプリングチャンピオンステークス (G1) を制覇するなど、早くから活躍が期待されていましたが、その後は勝ちきれないレースが続いていました 。しかし、今回のオールスターマイルでは、見事な復活劇を演じ、G1・2勝目を挙げました。  

騎乗したベン・メルハム騎手は、「トムキトゥンは素晴らしい馬です。今日は完璧なレース運びができました。直線では、彼の末脚を信じていました」と、喜びを語りました。

調教師のジェームズ・カミングス氏は、「トムキトゥンは、まだ若い馬ですが、大きな可能性を秘めています。今回の勝利は、彼の成長を証明するものです」と、今後の活躍に期待を寄せました。

トムキトゥンにとって、今回のオールスターマイル制覇は、G1レース2勝目となり、彼の競走馬としての地位を確固たるものにしました。今後の更なる活躍に期待が高まります。

歴史

オールスターマイルは、2019年に創設された比較的新しいレースです。当初はファン投票によって出走馬が選出されていましたが、2024年からはファン投票が廃止され、G1競走として開催されています。

過去の優勝馬には、ミスティックジャーニー、リーガルパワー、ムガトゥー、ザーキ、ミスターブライトサイド、プライドオブジェニなどが名を連ねています。

レースの舞台：フレミントン競馬場

フレミントン競馬場は、オーストラリアのメルボルンにある競馬場です。1861年に開設され、メルボルンカップなどの主要レースが開催される、オーストラリアを代表する競馬場のひとつです 。  

フレミントン競馬場は、広大な敷地を有し、芝コースとダートコースを備えています。芝コースは、1周2312メートル、直線450メートルで、オールスターマイルは、この芝コースで行われます。

賞金

オールスターマイルの賞金は、以下の通りです 。  

• 1着：約1億9,700万円
• 2着：約7,100万円
• 3着：約3,500万円
• 4着：約2,100万円
• 5着：約1,200万円

エピソード

オールスターマイルは、ファン投票によって出走馬が選出されていた時期がありました。2019年の第1回大会では、重賞未勝利のバルフズチョイスがファン投票1位で出走し、話題となりました 。  

結論

2025年のオールスターマイルは、トムキトゥンが見事な勝利を収めました。近年、G1レースで勝ち星から遠ざかっていたトムキトゥンでしたが、この勝利によって完全復活をアピールしました。

ミスターブライトサイドは惜しくも2着に敗れましたが、今後もオーストラリア競馬界を牽引する存在として活躍が期待されます。

ライトインファントリーマン、アナザーウィルなど、他の出走馬たちも、今後のレースでの活躍が期待されます。

2025年のオールスターマイルは、新たなスター誕生を予感させる、 exciting なレースとなりました。