TAB Telegraph (Group 1) 2025 レース結果速報!グレイルシーカーが圧勝!
2025年1月4日、トレンサム競馬場にて開催されたニュージーランド競馬の伝統の一戦、TAB Telegraph (Group 1) 2025。夏のスプリント王決定戦として名高いこのレースは、今年も豪華なメンバーが揃い、熱い戦いが繰り広げられました。
レース概要
TAB Telegraph (Group 1)は、ニュージーランドのトレンサム競馬場で開催される3歳以上のサラブレッドによる芝1200mのG1レースです。1891年に創設された歴史あるレースで、毎年1月に開催され、スプリント界の頂点を目指してトップホースたちが激突します。賞金総額は55万ニュージーランドドルです。
今年は、ゴールドコースト競馬場で開催予定だったレースが、コースの一部が化学物質によって損傷を受けたため、トレンサム競馬場に変更となりました。
過去のレース傾向
過去のTAB Telegraph (Group 1) の結果を振り返ると、近年では、年齢、性別、血統に関係なく、様々なタイプの馬が優勝しています。例えば、2023年はKen & Bev Kelso調教師のLevante、2021年と2020年はJamie Richards調教師のAvantageが連覇しました。 しかし、全体的に見ると、スピード能力に長けた馬や、瞬発力のある馬が好走する傾向が見られます。また、先行力のある馬が有利なレース展開になることも多く、騎手の巧みな騎乗が勝敗を左右するケースも少なくありません。
2025年のレース展望
2025年のTAB Telegraph (Group 1)には、G1馬や重賞勝ち馬など、実力馬が多数出走しました。中でも注目を集めていたのは、前走のG1タージノトロフィーを制したグレイルシーカー、G3カウンティーズボウル勝ち馬のセイクリッドサトノ、そして実績豊富なナヴィゲーターなどでした。これらの馬を中心に、激しいレース展開が予想されました。
レース結果
白熱したレースを制したのは、本命のグレイルシーカーでした。2着には3番人気のセイクリッドサトノ、3着には6番人気のナヴィゲーターが入りました。以下に、レース結果の詳細をまとめます。
着順 | 馬番 | 馬 名 | 騎 手 | 斤量 | 着差 | 単勝倍率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 12 | Grail Seeker(グレイルシーカー) | K・ストッツ | 56.5キロ | – | 4.4 |
2 | 3 | Sacred Satono(セイクリッドサトノ) | M・マクナブ | 58.5キロ | 2.5 | 11.3 |
3 | 6 | Navigator(ナヴィゲーター) | R・エリオット | 58.5キロ | ハナ | 9.8 |
4 | 11 | Skew Wiff(スキューウィフ) | L・カリー | 56.5キロ | 1.75 | 6.8 |
5 | 8 | Platinum Attack(プラチナアタック) | J・リデル | 58.5キロ | アタマ | 14.9 |
6 | 10 | Bonny Lass(ボニーラス) | C・グリルズ | 56.5キロ | ハナ | 11.6 |
7 | 4 | Mercurial(マーキュリアル) | S・スプラット | 58.5キロ | 1.5 | 15.9 |
8 | 14 | Idyllic(イディリック) | K・ハーコック | 56.5キロ | ハナ | 38.2 |
9 | 1 | Waitak(ワイタク) | 橋詰大央 | 58.5キロ | 1 | 6.2 |
10 | 13 | Luberon(ルベロン) | J・ドイル | 56.5キロ | 0.5 | 4.5 |
Grail Seeker(グレイルシーカー)のレース内容
グレイルシーカーは、119日間の休養明けにもかかわらず、見事な勝利を収めました。調教師のランス・オサリヴァンは、「春のタージノトロフィーを勝った後、彼女に静かな時間を与え、夏の大きなスプリントレースの1つに勝てるように準備するというアンドリューのアイデアでした。計画がうまくいくといつも嬉しいです。チームと馬のパフォーマンスをとても誇りに思います。」と語っています。
上位入賞馬のレース内容
2着のセイクリッドサトノは、先行集団でレースを進め、粘り強い走りを見せましたが、グレイルシーカーの末脚に屈しました。3着のナヴィゲーターは、中団から徐々にポジションを上げ、最後はセイクリッドサトノとの接戦を制しました。
TAB Telegraph (Group 1) 歴代優勝馬
Year | Winner | Jockey | Trainer(s) | Time |
---|---|---|---|---|
2025 | Grail Seeker 56.5 | Kevin Stott | Lance O’Sullivan & Andrew Scott | 1.07.71 (soft) |
2024 | Mercurial 58.5 | Samantha Spratt | Stephen Marsh | 1:08.51 (good) |
2023 | Levante 56.5 | Ryan Elliot | Ken & Bev Kelso | 1:07.11 (good) |
2022 | Levante 56.5 | Ryan Elliott | Ken & Bev Kelso | 1:06.18 (good) |
2021 | Avantage 56.5 | Danielle Johnson | Jamie Richards | 1:06.97 (good) |
2020 | Avantage 56.5 | Opie Bosson | Jamie Richards | 1:07.04 (good) |
2019 | Enzo’s Lad 58 | Michael McNab | Michael & Matthew Pitman | 1:06.95 (good) |
2018 | Enzo’s Lad 55.5 | Sam Weatherley | Michael & Matthew Pitman | 1:08.30 (good) |
2017 | Signify 55 | Racha Cuneen | Alex Cowan, Ashburton | 1:07.71 |
2016 | Adventador 55.5 | Matt Cameron | Gus Lowry & Grant Cullen | 1:08.34 |
2015 | Sacred Star 57 | Vinnie Colgan | Tony Pike | 1:07.71 |
2014 | Irish Fling 52 | Mark Du Plessis | Gus Lowry & Grant Cullen | 1:07.48 |
2013 | Final Touch 58 | Chris Johnson | John & Karen Parsons | 1:08.53 |
2012 | Guiseppina 53 | James McDonald | Steven Ramsay & Julia Ritchie, Maungatautari | 1:06.94 |
2011 | Mufhasa 56.5 | Samantha Spratt | Stephen McKee, Ardmore | 1:07.04 |
2010 | Vonusti 52.5 | Noel Harris | Tim & Margaret Carter | 1:09.36 |
2009 | Mufhasa 55.5 | Samantha Spratt | Stephen McKee, Ardmore | 1:07.39 |
2008 | Seachange 58.5 | Gavin McKeon | Ralph Manning, Cambridge | 1:06.66 |
2007 | Darci Brahma 57 | Opie Bosson | Mark Walker | 1:07.00 |
2006 | Gee I Jane 55.5 | Scott Seamer | Neville Couchman, Cambridge | 1:07.77 |
2005 | Keeninsky 50.5 | Allan Peard | Graeme Rogerson & Stephen Autridge, Tuhikaramea | 1:07.55 |
2004 | King’s Chapel | Noel Harris | Mark Walker | 1:06.79 |
2003 | Tit For Taat 58.5 | Michael Walker | Anne Herbert | 1:07.64 |
2002 | Vinaka 52.5 | Lance O’Sullivan | Jim Gibbs | 1:08.06 |
2001 | Star Of Gold 53 | Peter D Johnson | Stephen & Trevor McKee | 1:07.76 |
2000 | Fritz 53 | Noel Harris | Neil Coulbeck, Leithfield | 1:07.63 |
1999 | Bawalaksana 52 | Lance O’Sullivan | Paul O’Sullivan | 1:06.51 |
1998 | Vegas 51.5 | Opie Bosson | Graeme Rogerson & Keith Hawtin | 1:08.85 |
1997 | O’Reilly 49 | Lance O’Sullivan | Dave & Paul O’Sullivan, Matamata | 1:07.36 |
1996 | Loader 55 | Chris Johnson | Peter J & Dawn M Williams | 1:06.85 |
1995 | Lord Tridan 57 | Tony Allan | Michael Moroney, Matamata | 1:07.06 |
1994 | Lady Madonna 50 | Jim O’Styke | Grant Searle | 1:10.40 |
1993 | Victory Dias 49.5 | Craig Beets | C W & Jim Gibbs & Lance Noble | 1:06.59 |
1992 | Morar 52.5 | Larry Cassidy | Dave & Paul O’Sullivan | 1:08.91 |
1991 | Vain Sovereign 52 | Brian Hibberd | M R Campbell | 1:08.31 |
1990 | Mr Tiz 55.5 | Lance O’Sullivan | Dave & Paul O’Sullivan | 1:07.99 |
1989 | Mr Tiz 50.5 (dead heat) | Lance O’Sullivan | Dave & Paul O’Sullivan | 1:07.66 |
1989 | Festal 49 (dead heat) | Larry Cassidy | Bruce Marsh | 1:07.66 |
1988 | Courier Bay 58 | David Walsh | G A White | 1:07.45 |
1987 | Courier Bay 54.5 | David Walsh | G A White | 1:07.45 |
1986 | Tanalyse 54.5 | David Walsh | D Grubb | 1:07.35 |
1985 | High Regards 48.5 | Lance O’Sullivan | Dave & Paul O’Sullivan, Matamata | 1:07.23 |
個別馬分析
Grail Seeker(グレイルシーカー)
- 4歳牝馬
- 父:Iffraaj、母:Seeker
- 調教師:ランス・オサリヴァン&アンドリュー・スコット
- 主な戦績:G1タージノトロフィー、G2ウェリントンギニー
- 今後の展望:今回の圧勝でスプリント界のトップホースとしての地位を確立しました。今後の活躍に期待が高まります。
Sacred Satono(セイクリッドサトノ)
- 5歳牡馬
- 父:Satono Aladdin、母:Belle Joie
- 調教師:ブルース・ウォレス&グラント・クックスリー
- 主な戦績:G3カウンティーズボウル、G3ボーンクラッシャーS
- 今後の展望:G1での好走経験もあり、今後も重賞戦線での活躍が期待されます。
Navigator(ナヴィゲーター)
- 5歳牡馬
- 父:El Roca、母:Joiya
- 調教師:コディー・コール
- 主な戦績:G3レースでの入着経験多数
- 今後の展望:安定した成績を残しており、G1制覇も期待されます。
Skew Wiff(スキューウィフ)
- 5歳牝馬
- 父:Savabeel、母:Skewiff
- 調教師:マーク・ウォーカー&サム・バーグソン
- 主な戦績:G2レースでの入着経験あり
- 今後の展望:重馬場を得意としており、今後のレース選択が重要となります。
騎手分析
K・ストッツ
- 年齢、国籍は不明
- 主な戦績:G1を含む重賞レースで多数勝利
- 騎乗馬との相性:グレイルシーカーとの相性は抜群で、見事な騎乗で勝利に導きました。
- レースでの騎乗:道中は後方待機策をとり、最後の直線で馬群の間を縫うように抜け出すという、冷静かつ大胆な騎乗でした。
- レース後のコメント:詳細なコメントは不明ですが、勝利を喜んでいる様子が伺えました。
M・マクナブ
- 年齢、国籍は不明
- 主な戦績:ニュージーランドのリーディングジョッキー
- 騎乗馬との相性:セイクリッドサトノとは複数のレースでコンビを組んでおり、良好な関係を築いています。
- レースでの騎乗:先行集団でレースを進め、粘り強く走るという戦略でした。
- レース後のコメント:詳細なコメントは不明ですが、グレイルシーカーの強さを称賛していました。
R・エリオット
- 年齢、国籍は不明
- 主な戦績:G1を含む重賞レースで多数勝利
- 騎乗馬との相性:ナヴィゲーターとは初騎乗でしたが、その実力を引き出す騎乗を見せました。
- レースでの騎乗:中団から徐々にポジションを上げ、最後は接戦を制するという、巧みな騎乗でした。
- レース後のコメント:詳細なコメントは不明ですが、レース内容に満足している様子でした。
まとめ
TAB Telegraph (Group 1) 2025は、119日間の休養明けのグレイルシーカーが圧勝するという結果となりました。騎手のケビン・ストットは、ニュージーランドでのG1初勝利を挙げ、「最高の気分です。ここに来てすぐにこのようなことが起こるとは。素晴らしいです。勝利はもちろん、G1の初戦に乗れただけでも幸せでした。そのために来たのですから。」と喜びを語っています。
グレイルシーカーは、この勝利でスプリント界のトップホースとしての地位を確固たるものとし、今後の活躍に大きな期待が寄せられます。調教師のランス・オサリヴァン&アンドリュー・スコットにとっても、この勝利はシーズン40勝目となり、17週間の計画の集大成となりました。
2着のセイクリッドサトノ、3着のナヴィゲーターも力強い走りを見せ、今後の重賞レースでの活躍が期待されます。
TAB Telegraph (Group 1) 2025は、今年も多くのドラマを生み出し、競馬ファンの記憶に残るレースとなりました。今後も、この伝統の一戦から目が離せません。