スマート出馬表「傾向集計」を活用した馬券的中への道
競馬予想は、様々な要素を考慮する必要がある複雑なパズルのようなものです。その中でも、過去のレース結果から導き出されるデータは、予想の精度を高める上で非常に重要です。
亀谷敬正氏が開発した「スマート出馬表」は、そのような過去のレースデータ、特に「傾向集計」機能に強みを持つ画期的なツールとして、多くの競馬ファンに支持されています。
今回は、この「傾向集計」をどのように活用すれば、より精度の高い予想に繋げ、馬券的中率を向上させることができるのか、具体的な例を交えながら解説していきます。
1. スマート出馬表「傾向集計」とは？
「傾向集計」とは、JRAの全レースにおける過去5年間の成績を集計し、コース、距離、馬場状態、血統、騎手、調教師など、様々なファクター別に傾向を分析できる機能です。
競馬は「ブラッドスポーツ」とも呼ばれ、血統が馬の能力に大きく影響を与えることは広く知られています。しかし、単に優秀な血統馬だからといって、あらゆる条件で活躍できるわけではありません。
「傾向集計」では、特定の条件下でどのような血統の馬が好成績を残しているのか、あるいは苦戦しているのかを分析することができます。 例えば、「小倉競馬場の芝1200m」という条件下で、「ロードカナロア産駒」が過去5年間で高い勝率と回収率を記録しているのであれば、同条件のレースではロードカナロア産駒に注目するのが効果的と言えるでしょう。
2. 「傾向集計」でわかること
「傾向集計」では、多岐にわたるファクターを分析することができますが、主なものとしては下記が挙げられます。
- 血統: 特定のコース・距離における種牡馬、父系、母父、母系などの成績傾向
- 騎手: 特定のコース・距離における騎手の成績傾向
- 調教師: 特定のコース・距離における調教師の成績傾向
- 枠順: 特定のコース・距離・馬場状態における枠番ごとの成績傾向
- 脚質: 特定のコース・距離・馬場状態における先行、差し、追い込みなどの脚質別の成績傾向
- ローテーション: 特定のコース・距離における前走との間隔、前走のクラス、前走の着順などの成績傾向
これらの情報を組み合わせることで、多角的な視点からの分析が可能となります。
3. 「傾向集計」具体的な活用例
3.1. 波乱の立役者を見つける
「傾向集計」は、特に波乱が予想されるレースで効果を発揮します。
例えば、2023年2月12日に行われた小倉11R・北九州短距離Sでは、4番人気のヴァトレニが1着、8番人気のキャプテンドレイクが2着という結果になりました。
このレースでは、「傾向集計」を活用することで、キャプテンドレイクの好走を予見できた可能性があります。
- 多くの競馬ファンが注目する「血統」というファクターにおいて、キャプテンドレイクの父である「ロードカナロア産駒」は、小倉芝1200mで好成績を残しているというデータが出ていました。
- さらに、キャプテンドレイクは、過去に寒い時期（12月～3月）に勝利した経験があり、「季節適性」も考慮すると、2月の小倉競馬はまさに絶好の条件だったと言えます。
このように、「傾向集計」で得られたデータと、その他の要素を組み合わせることで、人気薄の馬の激走を予測し、高配当を掴むことも夢ではありません。
3.2. レース展開、馬場適性との組み合わせ
「傾向集計」で得られた情報は、単独で利用するだけでなく、レース展開や馬場適性などと組み合わせて分析することで、より精度の高い予想に繋がります。
- 例えば、「傾向集計」の結果、特定のコースで「ディープインパクト産駒」が好成績を残しているとします。
- しかし、「馬場虎太郎の想定トラックバイアス分析」によると、「当日の馬場は、先行馬有利の重い馬場状態」と予想されるとします。
- このような場合、先行力がない「ディープインパクト産駒」は、例え過去のデータでは好成績を残していても、評価を下げる必要があるかもしれません。
このように、「傾向集計」で得られたデータは、あくまでも予想の材料の一つとして捉え、その他の要素と組み合わせることで、より精度の高い予想を導き出すことができます。
4. 「傾向集計」活用の注意点
非常に便利な「傾向集計」ですが、いくつか注意点があります。
- 過去のデータはあくまでも参考: 過去のレース結果から傾向を分析することは重要ですが、馬の調子やレース展開は毎回異なります。過去のデータは参考程度に留め、過信しないように注意しましょう。
- 最新の情報と組み合わせる: 馬の調子、騎手の変更、馬場状態など、レース直前の情報は常に変化しています。スマート出馬表で提供される最新の情報と「傾向集計」で得られた情報を組み合わせることで、より精度の高い予想が可能になります。
- 自分自身の予想と照らし合わせる: 「傾向集計」はあくまでもツールの一つです。最終的には、自分自身の経験や知識に基づいて、馬券購入の判断を行うようにしましょう。
5. まとめ
スマート出馬表の「傾向集計」は、過去のレース結果を分析し、馬券検討に役立つ情報を提供してくれる強力なツールです。
しかし、その情報を最大限に活かすためには、他の情報と組み合わせたり、自分自身の予想と照らし合わせたりするなど、工夫が必要です。
「傾向集計」を効果的に活用し、競馬予想の精度を向上させ、馬券的中を目指しましょう。本記事で紹介した情報や活用方法を参考に、自分自身の馬券購入戦略を構築し、競馬をより楽しんでいきましょう。
